大豆油は健康に良い?悪い?栄養成分・効果やアレルギー・脂肪酸など懸念点も解説!

「大豆油」を知っていますか?様々な用途で日々使われています。今回は、大豆油の栄養素・健康効果から製造方法まで紹介します。大豆油の〈脂肪酸〉〈遺伝子組み換え大豆〉〈アレルギー〉など懸念点も解説するので、参考にしてみてくださいね。

専門家監修 |管理栄養士・栄養士 和氣千咲季
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メタボリックシンドロームの方に減量指導をしており、今までの指導人数はのべ800人ほど。自身の自律神経に悩み、服薬で改善しなかった症状を、...
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メタボリックシンドロームの方に減量指導をしており、今までの指導人数はのべ800人ほど。自身の自律神経に悩み、服薬で改善しなかった症状を、食事とサプリで改善した経験からInstagram上で情報発信を行っている。 また「調子の良さは食事で作れる」をモットーに食習慣改善サポートの「快適ほっとカウンセリング」を開設。一人でも多くの方が快適に過ごせるよう、日々奮闘中です!

目次

  1. 大豆油とは?
  2. 大豆油の用途
  3. 大豆油のカロリーや糖質・脂質量
  4. 大豆油の栄養素と健康効果
  5. ①リノール酸
  6. ②大豆レシチン
  7. ③オレイン酸
  8. ④パルミチン酸
  9. ⑤ビタミンE
  10. 大豆油の作り方・製造方法は?
  11. ①圧力・熱をかける
  12. ②溶剤を使う
  13. 大豆油のアレルギーについて
  14. アレルギーの心配はほぼない
  15. 大豆油の危険性は?遺伝子組み換え大豆は大丈夫?
  16. 遺伝子組み替えはさほど危険ではない
  17. 大豆油のトランス脂肪酸の取りすぎに注意?
  18. トランス脂肪酸の過剰摂取による影響・症状
  19. 1日の摂取量の目安
  20. 大豆油の取りすぎには注意しよう

大豆油とは?

一口に油と言っても色々な種類がありますが、普段よく使用される油の中に大豆油があります。大豆油はどういった用途で使用され、どれ位のカロリーが含まれているのでしょうか?大豆油の危険性・安全性について紹介する前に、基礎知識絡みていきましょう。

大豆油の用途

大豆油はその名の通り大豆から採れるオイルのことで、サラダ油やマーガリンなどに使用されている身近なものです。日本では菜種油に次いで使用量が多く、約4割ほどを占めているといわれています。また、大豆油は食用オイルとしてだけでなく、化粧品やプリンターのインクなどにも用いられています。

大豆油のカロリーや糖質・脂質量

・カロリー:921kcal
・糖質量:0g
・脂質量:100g


上記は、大豆油のカロリーや糖質量、脂質量を記載した物です。大豆油は炭水化物が含まれず、糖質量もゼロとなっています。ただ、脂質が100%というだけあり、カロリーは921kcalとかなり高めとなっています。大豆油のみを摂取する機会はありませんが、天ぷらなどの揚げ物メニューの食べ過ぎには注意しましょう。

大豆油の栄養素と健康効果

様々な用途に使用される大豆油ですが、どの様な栄養素が含まれ、それらにはどういった健康効果が期待出来るのでしょうか?

①リノール酸

リノール酸は体内で作る事ができないオメガ6系脂肪酸で、必須脂肪酸の一つでもあります。リノール酸には血液中のコレステロールを下げ、生活習慣病のリスクを下げてくれます。大豆油の他にコーン油などにも含まれる成分です。

ただ、必須脂肪酸のリノール酸にはメリットだけでなくデメリットもあるので注意が必要です。適量だとコレステロールを下げる働きがあり生活習慣病の予防や治療に使用されることもあるリノール酸ですが、摂りすぎれば善玉コレステロールが減る可能性もあります。

また、酸化しやすいといった特徴もあり、がんの原因でもある過酸化物質を増やすこともあるようです。

②大豆レシチン

大豆レシチンは必須脂肪酸を多く含んでおり、コレステロールを全く含まないといった嬉しい特徴を持っています。また、レシチンには脳の栄養となるホスファチリジルコリンという成分が含まれています。このホスファチジルコリンを摂取することで、記憶力の向上や集中力アップなどの効果が期待出来る様です。

他にも血中コレステロールを低下させたり血液をサラサラにする働きがありとされており、動脈硬化や美肌効果、糖尿病対策などにも効果が期待できます。

③オレイン酸

大豆油にはオレイン酸も含まれています。オレイン酸はオリーブオイルなどにも含まれる成分でコレステロールを下げる効果がありますが、酸化しにくいといった大きな特徴があります。脂肪は酸化すると糖尿病や心疾患といった生活習慣病の原因になるとも言われているので、健康に気を遣う方におすすめしたい成分です。

また、オレイン酸はただコレステロールを下げるだけでなく、善玉コレステロールは減らさないといった特徴も持っています。善玉コレステロールには動脈硬化を防ぐ働きがあるので、善玉を減らさないことも健康面では重要といえるでしょう。必須脂肪酸ではないものの、積極的に摂りたい成分です。

④パルミチン酸

パルミチン酸は飽和脂肪酸の中の一種で、オリーブオイルやバターなどにも含まれる成分です。ビタミンAを安定させる働きがあります。ビタミンAが安定すると肌のターンオーバーを正常に導いてくれるので、シワやニキビができるのを防いでくれる効能が期待できます。

肌に嬉しい効果があるパルミチン酸ですが、必須脂肪酸ではなく飽和脂肪酸なので、摂り過ぎは良くないとも言われています。コレステロールを増やす作用があり、生活習慣病の原因になることもあるので注意しましょう。

⑤ビタミンE

ビタミンEは脂溶性ビタミンの一つであり、抗酸化力が強いので活性酸素を除去してくれる効果が期待できます。体の酸化による老化やLDLコレステロールの酸化が原因で起こる動脈硬化を防止する効果があるため、健康のために積極的に摂っておきたい成分と言えるでしょう。

また、ビタミンEには血行促進作用も期待出来るので、冷え性改善にも効果が期待できます。皮膚の新陳代謝が上がる事でシミやそばかすの防止にもなるので、美容効果を得ることもできます。

大豆油の作り方・製造方法は?

大豆油は大豆から作られますが、一体どうやって作られるのでしょうか?大豆油の製造方法は一つではないので、それぞれの作り方を詳しく見ていきましょう。

①圧力・熱をかける

大豆油の作り方には2種類の方法があり、そのうちの一つが圧力・熱を加えて作る方法です。圧を加えて油を採る方法は圧搾法と呼ばれ、大豆以外でもごま油や紅花油などに使用されています。大豆に含まれる油分は菜種などと比較するとそれほど多くなく、効率が良い方法ではありませんが薬品を使用しないので安心感は高くなります。

また、圧搾法で取られた油はビタミンEが多く残り、酸化しにくいといった特徴もある様です。ただ、手間が掛かるので値段は比較的高めとなっています。

②溶剤を使う

大豆油には圧力や熱を加えて作る方法の他に、溶剤を使用して油を取り出す方法もあります。大豆を入れた容器に溶剤を加え、溶剤の中に油を溶かし出して抽出します。この作業を繰り返すことで、最終的に残りが1%未満になるまで油を採ることができる様です。

こちらの抽出法は圧搾法よりも効率が良く、大豆の様に油分がそれほど多くない原料からも油を採りやすいといったメリットがあります。ただ、脱臭剤や酸化防止剤などが添加される場合があるので注意しましょう。また、n-ヘキサンは発がん性があるとの指摘もありますが、揮発するので問題は無いといった意見もある様です。

大豆油のアレルギーについて

大豆油は大豆から取れるオイルですが、アレルギーの心配などは無いのでしょうか?

アレルギーの心配はほぼない

大豆アレルギーを持つ場合、大豆だけでなく大豆を原料に使用した食品なども避ける必要が出てきます。しかし、大豆油は採る時に精製されているので、アレルギーの心配はほぼないとされています。ただ、心配な人やアレルギー反応が強い人は、かかりつけのお医者さんなどに相談した方が良いでしょう。

大豆油の危険性は?遺伝子組み換え大豆は大丈夫?

使用頻度が多い大豆油ですが、危険性は無いのでしょうか?大豆油には遺伝子組み換え大豆が使用されていることも多いですが、それらに危険性はないのかについて見ていきましょう。

遺伝子組み替えはさほど危険ではない

遺伝子組み換えとは、品種改良とは違い、植物と動物など自然界では起こらない組み合わせで交配させる事によって改良を目指すことです。大豆油にも遺伝子組み換え大豆が使用されている事がありますが、遺伝子組み換え大豆は平成8年に厚生労働省から危険性がなく安全であると認められ、日本への輸入が認められている成分でもあります。

ただ、すべての大豆油に遺伝子組換え大豆が使用されているわけではなく、中には遺伝子組み換えが使用されていない大豆油もあります。どうしても危険性がないか心配な人は、こちらのオイルを選ぶようにしましょう。

(*遺伝子組み換えの危険性について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

遺伝子組み換えのデメリット・メリットは?食品・作物や生態系の問題点も紹介!

大豆油のトランス脂肪酸の取りすぎに注意?

大豆油だけでなく、油にはトランス脂肪酸が含まれています。トランス脂肪酸を摂り過ぎることでどのような影響があるのでしょうか?1日の目安摂取量についても紹介していきます。

トランス脂肪酸の過剰摂取による影響・症状

トランス脂肪酸には天然物と油脂を生成する際の副産物としてできる物とがあり、大豆油に含まれるのは後者の方です。トランス脂肪酸は「狂った脂肪」という名があてられることがあるように、あまり摂取が好ましくない成分で、大量に摂取すると心臓病のリスクが高くなるとされています。

ただトランス脂肪酸の中にも様々な種類があり、どの種類がどれほど影響するのかなど詳細については分かっていない部分も多い様です。

1日の摂取量の目安

国際機関からはトランス脂肪酸の1日の摂取量の目安が発表されており、その量は総エネルギーの1%以下となっています。日本人全体のエネルギー摂取量の平均は1900kcalほどとされているので、トランス脂肪酸は2g以下を目安にしましょう。小さじが4gなので、小さじ半分ほどです。

大豆油の取りすぎには注意しよう

大豆油はマーガリンやサラダ油など様々な用途に使用されており、必須脂肪酸であるリノール酸や大豆レシチンなど様々な栄養成分も含まれています。アレルギーの心配もそれほど高くないとされていますが、トランス脂肪酸が含まれるので摂り過ぎには注意しましょう。

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