レモンの栄養素と効能は?皮ごとが効果的?食べ過ぎに注意すべき理由も紹介!
【管理栄養士監修】レモンに含まれる栄養素を知っていますか?レモンと言えば、ビタミンCというイメージが強いですが今回は、レモンの栄養成分・効能に加え、栄養素を逃さない調理法・食べ方を紹介します。食べ過ぎの注意点も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
①ビタミンC・ビタミンE:美肌・美容効果
含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 | |
レモン | 50mg | 100mg | 50% |
かぼす | 42mg | 100mg | 42% |
【ビタミンE】
含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 | |
レモン | 0.1mg | 6.5mg | 2% |
かぼす | 0.1mg | 6.5mg | 2% |
ビタミンCは美容に良いといいますがレモンには50㎎、かぼすは42㎎ふくまれています。かぼすのビタミンCも少なくはありませんが、レモンの方が若干多いようです。ビタミンEはレモンが0.1㎎、かぼすが0.1㎎で、同じ数値です。ビタミンCとビタミンEは、どちらも抗酸化作用が高く、免疫力を上げる効果があります。
抗酸化作用は紫外線によるシミ・シワを防ぎ、肌細胞を酸化から守る栄養素で美容に効果的です。ビタミンCはコラーゲンを作り、ビタミンEは末梢血管を広げて血行を促進するので、美肌・美容効果がアップします。(※2)(※3)
②クエン酸:疲労回復
皮付きのレモンに含まれるクエン酸は6.5gで、果汁だけなら3g含まれますが、かぼすのクエン酸は果汁だけで6g、レモンの2倍含まれるそうです。クエン酸は体内でのエネルギー代謝をするクエン酸回路の抗生物質であり、ブドウ糖の代謝で作られる乳酸を分解する働きがあります。
またクエン酸は血流悪化の原因の一つである、血小板が集まり固まるのを防ぐことで血流を改善し、ミネラルと結びつくことでミネラルの吸収率を上げる効果があります。
③カルシウム:骨の形成
含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 | |
レモン | 7mg | 650mg | 1% |
かぼす | 7mg | 650mg | 1% |
レモンに含まれるカルシウムは7㎎、かぼすは7㎎で同じ含有量です。カルシウムは身体に一番多く保有するミネラルで、大部分が骨や歯の構成要素として存在する栄養素です。残りのわずかな量のカルシウムは血液など体液に含まれ、筋肉の収縮や神経の伝達・ホルモン分泌などに使われます。
体液中のカルシウムが不足すると、骨から補給するので不足状態が続くと骨粗鬆症になりやすくなるのです。(※4)
③カリウム:むくみ解消
含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 | |
レモン | 100mg | 2500mg | 4% |
かぼす | 140mg | 2500mg | 6% |
カリウムはレモンに100㎎、かぼすに140㎎あり、カボスの方がカリウムは多いようです。カリウムは体細胞の水分量やpHを整える効果があり、腎臓でのナトリウムの吸収を調整し、不必要な分を排出します。カリウムのこれらの効果は、むくみの予防・改善や生活習慣病の予防に役立つとされます。
カリウムが不足すると、食欲不振や脱力感など夏バテの症状を起こし、更には筋無力症や不整脈などになる場合もあります。(※5)
住吉彩
管理栄養士
レモンに含まれる栄養素の大半は、1度にたくさん摂り入れても身体に貯めておくことが出来ないので、数回に分けてこまめに摂ることがおすすめです。
レモンの栄養成分を逃さない調理法・食べ方は?
レモンには有効な栄養成分が多く含まれているのが分かりました。この栄養素を逃さず食べるには、どのように食べればよいでしょう。
皮ごと食べる
上記ではカボスと比較するためにレモン果汁の成分値を出してありますが、レモンの皮を含んだ丸ごとの成分量は、どの栄養素も果汁より数倍多く、ビタミンCは2倍の100㎎、カルシウムは約10倍で67㎎、ビタミンEは16倍にもアップします。はちみつレモンなどにすると、丸ごと食べられるので食物繊維も摂れますね。
レモンの皮には他にもフラボノイドやクマリン、精油類もあり、健康への効果が期待できる成分が多数含まれます。皮ごと食べれば、豊富な栄養を摂ることが可能ですが、皮まで使う場合は農薬の少ない国産のレモンを使う方が安全ですよ。