カニの栄養素と効能は?タンパク質が豊富?成分を逃さない調理法・食べ方を紹介!

【管理栄養士監修】カニに含まれる栄養素を知っていますか?サプリメントなどにカニの甲羅エキスが含まれているのを見かけますよね。今回は、カニの栄養成分・効能に加え、食べる際の注意点も紹介します。カニの種類や選び方も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 竹本友里恵
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管理栄養士の国家資格を取得後、病院に勤務し献立作成や調理に携わる。現在はエンジニアとして働きながら、栄養サポートや栄養系メディアの記事監修など行っています。...
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管理栄養士の国家資格を取得後、病院に勤務し献立作成や調理に携わる。現在はエンジニアとして働きながら、栄養サポートや栄養系メディアの記事監修など行っています。最近はスポーツ栄養にも興味あり。趣味はフラワーゼリーなどのお菓子作りや写真です。幼少期から高校まで過度な野菜嫌いと偏食だった経験があり、食事によって身体の調子が良くなる事を体感したことから管理栄養士を目指す。正しい知識を学び、楽しい人生を送りましょう!よろしくお願いします。

目次

  1. カニはどんな食材?
  2. カニの種類と旬
  3. カニのカロリー・糖質
  4. カニの栄養素と効果・効能
  5. ①アスタキサンチン
  6. ②ナイアシン
  7. ③タウリン
  8. ④タンパク質
  9. ⑤ミネラル
  10. カニの栄養素を効率的に取るには?
  11. 殻も出汁などに活用する
  12. カニを食べる際の注意点は?妊婦は食べると危険?
  13. 食べ過ぎるとアレルギーになる可能性がある
  14. 妊婦はカニを食べても問題ない
  15. カニは栄養豊富な食材

①アスタキサンチン

カニを茹でると赤くなる色は、アスタキサンチンといって、トマトのリコピンやブロッコリーに含まれるルテインと同じカロチノイドの仲間です。体内に取り込まれると、ビタミンAとして働く抗酸化作用の高い成分です。紫外線による皮膚へのダメージや、体内の細胞膜などの脂質成分が酸化による老化現象などから守る効果があります。

アスタキサンチンの体内への抗酸化効果はβカロテンの40倍、紫外線から肌を守る効果はβカロテンの10倍と言われ、美肌効果・血流改善・眼疾患・生活習慣病などの予防・改善に効果を発揮します。

竹本友里恵

管理栄養士

アスタキサンチンの特徴は、強い抗酸化作用・抗炎症作用があることです。抗酸化作用は、体内に増えすぎた活性酵素(通常なら良い酵素)が細胞を壊してしまう現象を抑制する事です。抗炎症作用は、体内で暴れてるウイルスを排除する事です。この2つの効果は、体の免疫力を上げ健康を維持し、老化防止に繋がります。

②ナイアシン

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
8mg 15mg 53%

カニには8㎎のナイアシンが含まれますが、一日の間食の目安が15㎎の53.3%という高い含有量です。ナイアシンは食べたものがエネルギーに変えるときに必要なビタミンB類の仲間で、体内の酵素を活性化させます。また、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの分解を補助するため、お酒が好きな人にも摂ってほしい栄養素です。

不足すると食欲不振・下痢や消化不良・皮膚の発疹などの症状を起こすペラグラという欠乏症になります。(※2)

③タウリン

タウリンは、人の体重の0.1%を占めており、体内のいたるところに使われている成分です。身体の働きの恒常性を保つ機能があり、肝臓に関係する働きを多く持ち、胆汁酸を作ることでコレステロールを消費し、コレステロール値を下げる効果もあります。

タンパク質が分解されるときに体内でも合成されますが、必要な量が足りないので食品から摂取することを勧められます。(※3)

④タンパク質

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
13.9g 60g 23%

カニにはたんぱく質も13.9g含まれます。タンパク質は筋肉や内臓などヒトの体を構成する成分ですが、様々な栄養素と組み合わされ酵素やホルモン物質、免疫物質を作る素にもなっています。不足すると筋力が落ち、免疫機能も低下して病気にかかり易くなります。(※4)

⑤ミネラル

含有量(100g) 1日の必要な摂取量 1日の摂取量に占める割合
鉄分 0.5mg 7mg 7%
亜鉛 2.6mg 8mg 33%
カルシウム 90mg 650mg 14%

カニにはほとんどのミネラルが含まれています。代表的なミネラルである鉄分は、血液の赤血球のヘモグロビンとして体中に酸素を運び、亜鉛は数百に及ぶ酵素を作る要素となり、胎児や乳児の生命維持や成長に大切な役割を果たしています。カルシウムは身体の骨の成分としてだけでなく細胞分裂や神経の伝達にも関与する栄養素です。(※5)

カニの栄養素を効率的に取るには?

カニの栄養分をできる限りムダにせず身体に取り入れるには、どうやって食べると良いのでしょう。

殻も出汁などに活用する

前述の赤いカニの色素であるアスタキサンチンはカニの殻にも含まれる成分です。すべてを取り出すことはできませんが、煮だすことで取り出すことは可能です。カニの殻も上手に出汁をとれば、残っていた栄養素も取り入れることができますね。

カニを食べる際の注意点は?妊婦は食べると危険?

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