蓮根を食べ過ぎるとどうなる?消化不良で下痢になる?1日の適量や対処法も紹介!
【管理栄養士監修】蓮根(れんこん)を食べ過ぎは体に悪いのか知っていますか?一見体に良さそうにも感じますが、なぜでしょうか。今回は、<下痢・吐き気・腹痛>など蓮根を食べ過ぎた時の症状や、1日の適量を紹介します。蓮根の栄養成分や効果効能も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
小林花菜
管理栄養士
野菜は1日350g以上、そのうち緑黄色野菜は120g、淡色野菜は230gの摂取が推奨されています。れんこんは淡色野菜に分類されるため、他の野菜と食べ合わせることも考え100g以下程度にとどめることがおすすめです。
蓮根を食べ過ぎてしまった!対処法はある?
栄養豊富な蓮根ですが、食べ過ぎると体に負担をかけることがわかりました。ここでは、蓮根を食べ過ぎた時に自分で出来る対処法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
温かい飲み物を飲んでみる
蓮根を食べ過ぎてお腹が苦しかったり痛くなったりした時には、胃を落ち着かせるために温かい飲み物を飲んでみましょう。白湯が特におすすめで、出過ぎた胃酸を薄めて胃痛や吐き気を和らげる効果があります。水でも構いませんが、コーヒーや紅茶などカフェインが入ったものは胃腸の刺激になるので避けるようにしてください。
小林花菜
管理栄養士
個人的におすすめなのはホットミルクを飲むことです。牛乳に含まれるカルシウムとシュウ酸が結合し、シュウ酸の排泄を促すと言われています。
蓮根を食べた時の栄養成分と効果・効能は?
蓮根は適度に食べることで、体にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、蓮根に含まれる栄養成分とその効能や効果を詳しく紹介します。
①ビタミンC
蓮根に含まれるビタミンCは免疫機能を維持するのに必要な栄養素で、風邪の予防や症状の改善に効果があります。健康面だけではなくコラーゲンの生成も促進させるので、美白や美肌効果・髪質の向上といった効果も期待できるビタミンです。
ビタミンCは水に溶けだす水溶性ビタミンの一種ですが、でんぷん質な蓮根の膜に守られているため、水への流失が防げる特徴もあります。(※4)
②カリウム
蓮根はカリウムが豊富です。カリウムは利尿作用が強く、むくみの改善に効果が期待できる栄養素です。カリウムは血中のナトリウム量のバランス調整をする役割があり、むくみの原因となる塩分中のナトリウムを、水分と一緒に体外に排出させます。
蓮根のカリウム量はトマトの倍以上とも言われ、古くからむくみ取りの漢方として使用されてきました。このため、塩辛い食べ物が好きな人は蓮根を積極的に食事に取り入れると良いでしょう。(※5)
③食物繊維
蓮根は食物繊維を豊富に含んでいます。食べ過ぎなければ便秘の改善に効果が期待できます。食物繊維の中でも、水に溶けない性質を持つ不溶性食物繊維が主に含まれています。不溶性食物繊維は、胃や腸内で水分を吸収すると大きく膨らみ、腸の蠕動運動を活発にする食物繊維の一種です。
不溶性食物繊維に対して水溶性食物繊維と呼ばれる食物繊維は腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えるため、あわせて摂るとさらに便秘の改善が期待できます。水溶性食物繊維は海藻や果物に多く含まれているため、便秘がちな人は蓮根と一緒にこれらの食材を食べてみましょう。
④ムチン
蓮根はすりおろすと粘りが出てきますが、これはムチンと呼ばれる栄養成分によるものです。ムチンは体の中では涙に多く含まれていて、その保水効果で角膜の水分を蒸発から守り目の潤いを保っています。パソコンやスマホを見る機会の多い人やコンタクトレンズを使用している人は、目の疲れが気になったらぜひ摂取してみてください。
また、胃や鼻・口の粘膜の成分としても知られているので胃腸を健康に保ち、ウイルスや細菌などから体を守る働きもあります。(※6)
⑤タンニン
蓮根を切って放置すると黒くなることがありますが、これはポリフェノールの一種であるタンニンによるものです。タンニンは殺菌効果が強く炎症を抑えると言われており、風邪の予防や花粉症などのアレルギー症状の緩和に効果が期待できます。タンニンは特に蓮根の皮付近に多く含まれているので、皮を剥かずに料理に使用すると効率的に摂取できるでしょう。
また、タンニンは抗酸化作用が強いので生活習慣病予防のほか、コレステロールの減少にも効果が期待できる成分です。(※7)