ごぼうの食べ過ぎはNG?便秘や腹痛・下痢の原因に?1日の適量も解説!
【管理栄養士監修】ごぼうを食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?今回は、<腹痛・おなら・下痢・便秘>など「ごぼう」を食べ過ぎた時の症状や、食べ過ぎにならない1日の適量を紹介します。ごぼうを適量食べた場合の栄養素・効果も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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ごぼうの食べ過ぎは体に悪い?
食物繊維と豊富な栄養素を含む根菜であるごぼうは、煮物や汁物、揚げ物など色々な料理に活用される人気の食材です。そんな栄養価の高いごぼうは食べ過ぎると体に悪影響はあるのでしょうか。今回は、ごぼうの食べ過ぎによる具体的な体調の変化をを見ていきましょう。
ごぼうを食べ過ぎるとどうなる?
ごぼうは、含まれる栄養素の効能で健康維持に優れた効果が期待できます。そんなごぼうでも食べれば食べるほど健康になれるわけではなく、食べ過ぎによるデメリットもあります。ここでは、ごぼうを食べ過ぎた場合の症状について解説します。
①逆に便秘になり腹痛・下痢を引き起こす
食物繊維が多く含まれていることで知られているごぼうは、水溶性食物繊維のイヌリンと不溶性食物繊維のリグニンの2種類の食物繊維を含んでいます。イヌリンは中性脂肪をつけにくくしたり、食べ過ぎを防いだりするのに役立つ栄養素です。リグニンも体の中で水分を吸収し膨張する事で満腹感を得られ、食べ過ぎを防ぐのに役立ちます。
2種類の食物繊維をバランスよく摂取できるごぼうは、適切な量を食べれば腸内環境が改善され便通が良くなる効果も期待できます。しかし、食物繊維を大量摂取すると腸が過剰な刺激を受け、下痢や腹痛を引き起こす場合があるので注意が必要です。
とくに、不溶性食物繊維は腸内で便の量を増加させて便通を良くする反面、便秘の原因にもなり得る栄養素です。食べ過ぎによって不溶性食物繊維を過剰に摂取すると、腸内に留まった便の水分が腸に吸収されて硬くなり、便の量が過剰に増えて排出できなくなることで便秘を引き起こす恐れがあります。(※1、2)
②おならが出やすくなる
食物繊維を食べるとおならが出やすくなるのもデメリットの一つです。不溶性食物繊維はお腹に長時間とどまることから腸のぜん動運動もその間活発になり、腸内にガスを発生させやすくなります。また、水溶性食物繊維のイヌリンは体内で発酵する際にガスが発生するため、おならが出やすくなるのです。
食物繊維を過剰摂取すると腹痛になったりお腹が張る感じがしたりするのは、食物繊維が原因で腸内に発生したガスがお腹に溜まってしまったためです。ガスはおならのもとであるため、ガスの発生量が増えるとおならの回数や量も増えます。
ただしごぼうの食べ過ぎで太る可能性は低い
カロリー | 糖質 | |
ごぼう | 87kcal | 23.4g |
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※3)
※1本150gあたりの数値です
上記の表は、ごぼう1本あたりのカロリーおよび糖質量を示したものです。通常の大きさである150gのごぼうを食べても、ご飯茶碗軽く1/2杯分にも満たないカロリーなので、ごぼうの食べ過ぎが原因で太ることは考えにくいでしょう。ちなみに、きんぴらごぼう1人前あたりに使用するごぼうは20gで12kcalになります。
ごぼうが食べ過ぎにならない1日の摂取量は?毎日食べてもいい?
ごぼうは食べ過ぎることで、便秘や腹痛・下痢などを引き起こすことが分かりましたが、どのくらいが適量なのでしょうか。ここでは、ごぼうの一日の適切な摂取量と、毎日食べてもいいのかも解説します。
ごぼうは1日あたり約1本が目安
基本的にごぼうの重さは、細くて短い物は100gで通常の大きさのものは150g、太くて長いものは200gです。一般的な大人1人当たり1日に約160〜180gが適量なので、大体ごぼう1本分が1日に摂る最適な量となります。
前述した通り、ごぼうには食物繊維が多く含まれています。適量を摂取すれば腸内環境に良い食材ですが、過食は腹痛を起こしたり下痢をしやすくなったりするなどのデメリットを伴うので適量を守って下さい。特に、胃腸の弱い人は腸内の水分環境のバランスを崩しやすくなるので、少し摂取量を控えましょう。
小林花菜
管理栄養士
野菜は1日約350g以上の摂取を推奨されており、そのうち緑黄色野菜は120g以上、淡色野菜は230g以上を摂取目安とされています。ごぼうは淡色野菜に分類され、他の淡色野菜と食べ合わせることも考えると上記の摂取量がおすすめです。