ごぼうの食べ過ぎはNG?便秘や腹痛・下痢の原因に?1日の適量も解説!

【管理栄養士監修】ごぼうを食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?今回は、<腹痛・おなら・下痢・便秘>など「ごぼう」を食べ過ぎた時の症状や、食べ過ぎにならない1日の適量を紹介します。ごぼうを適量食べた場合の栄養素・効果も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 小林花菜
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「健康的に一生飲兵衛」。身内が病気で大好きなお酒をやめた事をきっかけに、このテーマで活動開始。管理栄養士として営業職、給食・...
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「健康的に一生飲兵衛」。身内が病気で大好きなお酒をやめた事をきっかけに、このテーマで活動開始。管理栄養士として営業職、給食・栄養管理に5年間従事。フードコーディネーターの資格保有。病気が発症する前「未病」の段階で、健康状態への改善が目標。インスタグラムで北海道の食や栄養情報「酒飲みのための栄養メモ」、COOKPADでレシピを発信。

目次

  1. ごぼうの食べ過ぎは体に悪い?
  2. ごぼうを食べ過ぎるとどうなる?
  3. ①逆に便秘になり腹痛・下痢を引き起こす
  4. ②おならが出やすくなる
  5. ただしごぼうの食べ過ぎで太る可能性は低い
  6. ごぼうが食べ過ぎにならない1日の摂取量は?毎日食べてもいい?
  7. ごぼうは1日あたり約1本が目安
  8. 子どもの場合の適量は?
  9. ごぼうは毎日食べても大丈夫?
  10. ごぼうを適量食べたときの効果・効能は?
  11. ①便秘改善
  12. ②腸内環境改善
  13. ③胃痛・胃もたれ改善
  14. ④血糖値の上昇を抑制する
  15. ⑤血圧を下げる
  16. ⑥がん予防
  17. ごぼうの食べ過ぎには注意!

大人ほど胃腸が発達していない子供に大人と同じ量を食べさせてしまうと、過食によって腹痛や下痢を引き起こしてしまう可能性があります。適量は年齢にもよりますが、大人が食べる量の6〜7割にして食べさせて下さい。

ごぼうは毎日食べても大丈夫?

ごぼうは毎日食べても問題ありません。2020年版の厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準」によると、食物繊維の1日の摂取目標量は成人男性20g以上・成人女性18g以上となっています。しかし実際の食物繊維の摂取量は1日あたり14g前後というデータがあり、1日約5g程度不足している状況です。

食物繊維5gの不足分をごぼうで補うには、茹でた状態で約65gが必要という計算になります。ごぼう1本が約150gとするとおよそ1/2本強を食べればいいので、煮物や炒めものなどの献立にすれば簡単に食物繊維の不足分を補うことができそうです。1度に大量に食べるのではなく、適量を毎日食べて食物繊維を摂取しましょう。

小林花菜

管理栄養士

食物繊維は1日に男性21g、女性18g以上の摂取が目標量として設定されています。この量の食物繊維はごぼうのみであれば約2本で摂取できるため、食べ過ぎ予防の1つの目安として覚えておくといいかもしれません。

ごぼうを適量食べたときの効果・効能は?

ごぼうには以下のような栄養素が含まれています。

・食物繊維
・カリウム
・マグネシウム
・ポリフェノール


ごぼうを適量食べた場合、こういった栄養素によって様々な健康に良い効果や効能が得られます。ここからは、ごぼうを適量食べて得られる効果・効能を詳しく説明します。

①便秘改善

便秘になる原因のひとつは食物繊維の不足と言われています。ごぼう100gあたりには水溶性食物繊維が2.3g、不溶性食物繊維が3.4gと、両方の食物繊維がバランス良く含まれています。

水溶性食物繊維として含まれているイヌリンは便の水分を増やして柔らかくする効果があるのが特徴です。不溶性食物繊維として含まれるリグニンは腸の中にある水分を吸収して膨らみ、便のカサを増やしてぜんどう運動を促す働きがあります。どちらも便秘解消が期待できる成分です。

②腸内環境改善

水溶性食物繊維のイヌリンは、消化・吸収されずに小腸を通って大腸まで到達する栄養成分です。水溶性食物繊維は、腸内に生息する善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌といった腸内細菌のエサとなり、腸内環境を整えるのに役立ちます。また、ポリフェノールの一種であるサポニンも腸内環境の改善に効果を持つ栄養素です。

③胃痛・胃もたれ改善

胃痛や胃もたれは、便秘が原因で消化が滞っていることで起きる場合があります。前述した通りごぼうに含まれる食物繊維のイヌリンやリグニンが便秘の解消に効果を発揮するので、便秘が原因の胃痛・胃もたれには適量のごぼうは効果を発揮するでしょう。

ただし、便秘が原因ではない胃痛や胃もたれの場合、ごぼうは消化に負担をかけて症状を悪化させてしまう可能性もあります。胃痛・胃もたれの改善を目的とする場合には、まずは少量ずつ試してみてください。

④血糖値の上昇を抑制する

水溶性食物繊維のイヌリンには、糖質が腸内に吸収されるのを抑制する働きがあり、食後の血糖値上昇を緩やかにするのに効果的です。ほか、ごぼうに含まれるマグネシウムにも食後の血糖値の急上昇を抑制する働きがあります。さらにサポニンやクロロゲン酸にも、血糖値を下げる効果があります。

こういったごぼうに含まれる様々な栄養素の働きによって血糖値の上昇を抑制することができるため、ごぼうは糖尿病の予防にも役立つ野菜の一つです。

⑤血圧を下げる

血圧を上げる要因のひとつとしては、塩分の主成分であるナトリウムの過剰摂取があげられます。ごぼうに多く含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムを排出して血圧を下げるなどの働きがある栄養素です。カリウムにはナトリウムと一緒に余分な水分も排出する働きがあるため、むくみの解消や防止にも効果が期待できます。(※4)

⑥がん予防

不溶性食物繊維であるリグニンは、発がん物質など有害物質を便と一緒に体の外に排出するため、腸をきれいにして大腸がんの予防効果が期待できる栄養成分です。ほか、ポリフェノールの一種であるサポニンとクロロゲン酸には優れた抗酸化作用があり、がん細胞の増加を抑制する働きをもつことからごぼうにはがんの予防も効果が期待できます。(※5)

(*ごぼうの栄養価と効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

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