「しらす」の栄養成分と効能を「ちりめんじゃこ」と比較!食べ過ぎの注意点も紹介!
【管理栄養士監修】しらすに含まれる栄養素を知っていますか?今回は、しらすの栄養成分・効能をちりめんじゃこと比較し、食べ過ぎによるコレステロール値の上昇など注意点も紹介します。しらすのアレンジレシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
ビタミンB12 | 含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 |
しらす | 3.2μg | 2.4μg | 133% |
ちりめんじゃこ | 6.3μg | 2.4μg | 263% |
ビタミンB12は脳細胞や脳神経および血液細胞の健康を保つ栄養素です。また、DNAを作る働きを助ける効能もあります。脳細胞や脳神経が再生、修復されることにより、パニック障害、不眠症、自律神経失調症などの改善に役立ちます。また、疲労、体力低下、貧血の予防にも効果が期待できると言われています。(※5)
④DHA
DHA | 含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 |
しらす | 260μg | 2400μg | 11% |
ちりめんじゃこ | 570μg | 2400μg | 24% |
DHAは青魚に多く含まれるn-3系(オメガスリ―)脂肪酸に分類され、体内でほとんど作られない必須脂肪酸のひとつです。ほとんど青魚からしか摂取できない栄養成分ですが、血液をサラサラにする効能があり、コレステロール値を下げるほか、善玉コレステロールを増やす働きもあります。血栓予防や中性脂肪の減少にも効果が期待できます。
肉類や乳製品にも含まれていますが、ほんのわずかであるため一日の摂取目安量を補うのは困難です。意識して摂取するようにしましょう。(※6)
⑤タウリン
しらすに含まれる栄養素のひとつ、タウリンは水産食品に多く含まれる成分です。体内でコレステロールと結合し、体外への排出を促す、肝機能を高めるといった効能があります。肝臓は解毒、代謝に作用する組織なので、肝機能の向上は疲労回復にもつながると言えるでしょう。二日酔い防止にも効果があるため、栄養ドリンクにも多く含まれています。
玉ねぎや大根、ごぼうなどとあわせて摂取すると、さらに体内のコレステロールを排出する働きが増し、中性脂肪、動脈硬化、脳血栓、心筋梗塞などの予防にも効果が期待できます。(※7)
しらすの食べ方の注意点は?
多くの栄養成分が含まれるしらすですが、食べる時にはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?
竹本友里恵
管理栄養士
大根おろしとしらすの組み合わせは普段からよく見られますが、実は栄養的にはNGです。生の大根には”リジンインヒビター”と呼ばれる酵素が含まれていて、この酵素がしらすに含まれる必須アミノ酸の”リジン”の吸収を邪魔してしまう働きがあります。他にもほうれん草×ベーコン、納豆×たまごの食べ合わせは栄養の吸収を妨げたりするので、食べ合わせを意識してみてください。
生しらすの食べ過ぎに注意
しらすには塩分が多くコレステロールが高いと言われています。生しらすの方がコレステロール含有量が多いです。大さじ1杯くらいが一日の適量とされています。ただ、しらすにはコレステロールを上げるとされる脂肪酸より、良質な脂肪酸を多く含んでいます。EPA、DHAという不飽和脂肪酸が多く含まれており、血液をサラサラにする効能があります。
丸ごと食べられる魚は総じてコレステロールが高いとされています。しかし、しらすには体に必要な栄養素が豊富に含まれているので、コレステロールだけに着目する必要はありません。
しらすだけを多量に食べるのではなく、その他の食品とのバランスを考えて食べることが大切です。
しらすの栄養がとれるレシピのおすすめ
ここからは、しらすの栄養をしっかり摂れるおすすめのレシピを紹介します。
①しらす納豆
しらすはそのまま食べることが多いですが、ほんのひと手間でさらに栄養価が高く、美味しい料理になります。カルシウム豊富なしらすと5大栄養素がバランス良く含まれている納豆を同時に摂れるメニューです。