バルサミコ酢の効能は?健康・美容に効果あり?黒酢と栄養価を比較して紹介!

【管理栄養士監修】バルサミコ酢の効能・健康効果を知っていますか?今回は、バルサミコ酢の栄養成分と<白髪防止・美容効果>など健康効果・効能を黒酢と比較して紹介します。塩分調整する使い方やレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。健康に効果的なバルサミコ酢を使ってみましょう。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 笹野美緒
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管理栄養士//大学卒業後、福祉施設や大規模社員食堂などの特定給食施設にて調理・栄養士業務に従事し、100〜1,000人単位の食事作りに日々携わる。結婚を機にフリーランスとなり...
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管理栄養士//大学卒業後、福祉施設や大規模社員食堂などの特定給食施設にて調理・栄養士業務に従事し、100〜1,000人単位の食事作りに日々携わる。結婚を機にフリーランスとなり、特定保健指導や弁当製造販売を中心に活動。レシピの作成やスタイリングも行う。現在は1歳児の子育てに奮闘中。地味で滋味深いごはんがすき。//食経験を通して心を豊かにする一助となるべく、確かな情報をわかりやすい言葉でお伝えすることに努めます。

目次

  1. バルサミコ酢とは?どんな調味料?
  2. バルサミコ酢の原料はブドウの果汁
  3. バルサミコ酢は芳醇な香りで甘酸っぱい味わい
  4. バルサミコ酢の栄養成分を黒酢と比較!健康効果・効能は?
  5. ①ポリフェノール
  6. ②ビタミン
  7. ③カリウム
  8. ④クロム
  9. ⑤モリブデン
  10. ⑥タンニン酸
  11. バルサミコ酢で健康的な使い方・飲み方は?
  12. ①料理の塩分を少なくしてバルサミコ酢を加える
  13. ②ドリンクを作って飲む
  14. バルサミコ酢の健康・美容向きレシピを紹介!
  15. ①サラダ
  16. ②レバーソテー
  17. ③キノコのマリネ
  18. バルサミコ酢を食卓に取り入れよう

バルサミコ酢とは?どんな調味料?

イタリアンに使われる調味料の1つにバルサミコ酢がありますが、どのような調味料か知っていますか。ここでは、肉や魚を使ったメイン料理からサラダやデザートまで、幅広く活用できるバルサミコ酢の原料や風味について説明します。

バルサミコ酢の原料はブドウの果汁

バルサミコ酢とはイタリア北部にあるモデナ地区で11世紀から作られる果実酢で、原料はブドウの果汁です。モデナ地区で育ったブドウの果汁を煮詰めて濃縮し、木の樽で自然発酵して作ります。バルサミコ酢は12年以上熟成させることが一般的ですが、中には熟成期間が3~5年と短いバルサミコ酢もあり、長いものだと熟成期間は100年以上です。

バルサミコ酢には大きく分けて2種類あり、1つはモデナ地区に古くから伝わる伝統的な製法で作られたもの、もう1つは赤ワインに着色料や甘味料を加えて味を近づけたバルサミコ酢です。伝統的な製法ではないバルサミコ酢は酸味の強さやコクの少なさから、伝統的な製法のバルサミコ酢に比べて味は落ちますが、安い価格で購入することができます。

バルサミコ酢は芳醇な香りで甘酸っぱい味わい

バルサミコ酢は風味豊かな調味料の1つで、芳醇な香りと濃厚で甘酸っぱい味わいが特徴です。バルサミコ酢は長期間熟成させることで水分が飛び、成分だけでなく香りも凝縮されます。熟成に使用する樽は桜・樫・栗などで出来ていて、熟成過程でこれらの木の香りも加わり、バルサミコ酢は芳醇な香りに仕上がるのです。

熟成期間によって香りや味わいに違いがあり、熟成期間が短いと酸味が強く、熟成期間が長いほど深みのある香りや味わいに仕上がります。

バルサミコ酢の栄養成分を黒酢と比較!健康効果・効能は?

バルサミコ酢 黒酢
カロリー 99kcal 54kcal
糖質(炭水化物) 19.4g 9.0g
ナトリウム 29ml 10mg
カリウム 140mg 47mg
カルシウム 17mg 5mg
0.7mg 0.2mg
リン 22mg 0.2mg


※含有量は日本食品標準成分表を参照しています。

上の表は、バルサミコ酢と黒酢それぞれ100gあたりのカロリーと栄養成分です。バルサミコ酢は糖質を多く含むブドウ果汁を濃縮して作るため糖質量は多く、黒酢に比べて2倍以上の糖質を含みます。カロリーも糖質量に比例して増えており、バルサミコ酢のカロリーは、黒酢のカロリーの約2倍です。

バルサミコ酢は糖質だけでなく、様々な栄養成分も熟成過程で濃縮されるため、黒酢に含まれる栄養成分の量よりはるかに多くなります。黒酢に比べて、ナトリウム・カリウム・カルシウム・鉄は約3倍、リンは約10倍、バルサミコ酢には含まれます。ほかにも、バルサミコ酢の原料がブドウであるため、ブドウに豊富に含まれるポリフェノールも黒酢に比べて多いです。

ここからは個別の栄養素について、その効果や効能を紹介します。(※1、2、3、4、5、6、7)

①ポリフェノール

バルサミコ酢に豊富に含まれる栄養成分の1つがポリフェノールで、バルサミコ酢に含まれるポリフェノールの量は黒酢の3倍です。ポリフェノールには長寿遺伝子を活性化させたり、細胞の老化の要因である活性酸素を除去したりする効能があり、長寿や白髪をはじめとした老化予防に効果があります。

さらにポリフェノールは生活習慣病の予防にも効果的です。血流の流れを良くする作用により動脈硬化や脳血栓を予防することができるほか、コレステロール値の増加を抑制する作用も期待できます。(※8)

笹野美緒

管理栄養士

玄米が原料である黒酢に対して、バルサミコ酢のポリフェノール含有量は大変多いことがわかります。バルサミコ酢も黒酢も旨味と穏やかで優しい酸味が特徴ですので、用途やお好みに応じて使い分けてみましょう。

②ビタミン

バルサミコ酢に含まれる栄養成分の1つがビタミンで、種類豊富なビタミンの中で主に含まれているのがビタミンB群とパントテン酸です。ビタミンB群は貧血を予防したり、血行を良くする効能により冷え性や頭痛の改善に作用したりと、健康に良い効果があります。一方、パントテン酸は、皮膚や粘膜の健康状態を保持する働きがあります。(※9)

③カリウム

バルサミコ酢は、むくみを解消する効果のあるカリウムが豊富です。カリウムには余分なナトリウムを尿として排出する利尿作用があり、体内の塩分量を調整してむくみを解消したり、予防したりしてくれます。ほかにも、カリウムは血圧の上昇を防ぐ効能があり、高血圧による頭痛・めまい・肩こりなどの症状の改善・予防にも役立ちます。

④クロム

バルサミコ酢には、糖尿病をはじめとした生活習慣病の予防効果が期待できる栄養成分のクロムが含まれています。クロムにはインスリンを活性化することで血糖値をコントロールする効能や、コレステロールと中性脂肪の増加を抑制する効能があり、適度な摂取が生活習慣病の予防につながるのです。

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