ほうれん草が体に悪いと言われる理由は?アク・食べ合わせなど注意点を紹介!
【管理栄養士監修】ほうれん草が体に悪いと聞いたことがありますか?どうしてでしょうか?今回は、<アク・シュウ酸・食べ合わせ>などほうれん草が体に悪いと言われる理由やシュウ酸の除去方法を紹介します。アクやシュウ酸が少ないほうれん草も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
②油で炒める
ほうれん草のシュウ酸と体内のカルシウムが結びつき、尿路結石の原因になると紹介しましたが、その結びつきを防ぐのがほうれん草を油で炒めるという方法です。ほうれん草を油で炒めると、葉が油でコーティングされてシュウ酸とカルシウムの結びつきを阻害します。
ただし、前述した通りベーコンと一緒に炒めると他の害の心配があるので、なるべく他の食材を選びましょう。
③カルシウムでシュウ酸の吸収量を減らす
ほうれん草とカルシウムの含まれる食材を合わせることでも、体内でシュウ酸カルシウムに変化するのを防ぎ、シュウ酸の吸収量を減らすことができます。ほうれん草をスキムミルクなどで和えることで、生食でもシュウ酸の吸収量を抑えることが可能です。
またお浸しによくかかっている鰹節もカルシウムが豊富で、シュウ酸の吸収率を下げるのに一役買っています。ほうれん草のお浸しに鰹節という組み合わせは、理にかなったものなのです。さらにオリーブオイルなどの油も加えると、油のコーティング効果でカルシウムとシュウ酸の結合を防ぐことができ、シュウ酸の吸収を抑えられます。
広瀬陽香
管理栄養士
シュウ酸は、鉄だけでなくカルシウムの吸収も阻害します。そのため、シュウ酸を含む食品をとる場合はその前や後でもカルシウムが豊富に含まれるものをとれると良いですね。
ほうれん草のシュウ酸が少ない種類はある?
1日にたくさんほうれん草を食べる方は、シュウ酸の摂取量が気になるところです。ここでは毎日食べても安心なシュウ酸の含有量が少ないほうれん草の種類を紹介します。
①東洋種のほうれん草
ほうれん草は大きく分けて「東洋種」と「西洋種」がありますが、東洋種は西洋種に比べ、シュウ酸の含有量が低いのが特徴です。簡単な見分け方として、葉が丸いのが西洋種、葉がギザギザに切り込みを入れたようになっているのが東洋種で、2つを掛け合わせた交配種も存在します。
②冬にとれるほうれん草
ほうれん草は夏にとれるものよりも、冬にとれるものの方が栄養価が高く、シュウ酸の含有量も少なくなっています。冬にとれるほうれん草は赤い根がしっかりしており、スーパーでの値段も安価です。冬しか出回らない品種もあり、シュウ酸の少ないほうれん草をたくさん食べたい方におすすめです。
③サラダ用ほうれん草
通常のほうれん草は加熱調理が基本ではあるものの水に溶ける栄養素も多いため、特に茹でた場合には栄養が流れていってしまいます。栄養をとるためにもできれば生食したいものですが、シュウ酸が多く生食には向きません。そこで登場したのが生食を前提としたシュウ酸の含有量が少ないサラダ用のほうれん草です。
サラダ用のほうれん草は通常のほうれん草に比べてシュウ酸の含有量が少なく、生食をしてもエグみを感じません。また茹でずに食べることができるため、ほうれん草に含まれる栄養素を十分にとることができます。