じゃがいもの食べ過ぎは不健康?病気・腹痛の原因に?1日の適量は何個なのかも解説!
【管理栄養士監修】じゃがいもを食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?今回は、じゃがいもの食べ過ぎによる〈腹痛・病気・太る〉 など悪影響の例を原因とともに紹介します。じゃがいもの食べ過ぎになる量の目安や、適量を食べた場合の栄養価と効能も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
じゃがいもの食べ過ぎに注意?
じゃがいもは、焼いたり、煮込んだり、揚げたりと多くの料理に使われる野菜です。野菜なので大量に食べても良い、と思っている人も多いでしょう。ただ、じゃがいもの食べ過ぎは健康を損なう可能性もあります。じゃがいもがどのような野菜で、体にどのような影響をもたらすのか詳しく見ていきましょう。
じゃがいもの食べ過ぎが危険と言われる理由は?
じゃがいもは肉じゃがやカレーなど様々な料理に使われるため、食べ過ぎてしまうこともあるでしょう。じゃがいもの食べ過ぎは健康リスクが高いとも言われていますが、それにはどのような理由があるのか紹介します。
①GI値が高い
GI値とは、食後の血糖値の上昇するスピードを数値化したものであり、100が最大値で、値が100に近いほど食後血糖値が高くなります。低GI食品は、インスリンの過剰分泌を穏やかにするため血糖値が上がりにくく糖尿病などの病気のリスクを下げることができます。
GI値 | |
じゃがいも | 90 |
精白米 | 88 |
かぼちゃ | 65 |
キャベツ | 26 |
野菜の中でもGI値に大きな差があり、同じ炭水化物のかぼちゃと比較しても、じゃがいものGI値は非常に高いです。全食品の中でじゃがいもは、精白米と並んでトップクラスの高GI食品と言えます。(※1、2)
②芋類で糖質が高い
カロリー | 糖質 | |
じゃがいも | 76kcal | 16.3g |
にんじん | 37kcal | 6.5g |
キャベツ | 23kcal | 3.4g |
ほうれん草 | 20kcal | 0.3g |
トマト | 19kcal | 3.7g |
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※3)
じゃがいもの糖質は、サラダなどでよく食べるキャベツの糖質の約5倍もあり、他の野菜と比べても多くの糖質が含まれていることが分かります。糖質をとりすぎると健康リスクが高まるため、じゃがいも料理を食べるときは気を付けましょう。
③じゃがいもと清涼飲料水の消費量が比例する傾向にある
米国で、じゃがいもの摂取量と糖尿病の発症率の関連を調べる研究が行われた結果、じゃがいもを大量に食べている人ほど清涼飲料水を飲むことが証明されました。血糖値が上がると喉が乾きますが、清涼飲料水には糖質が多く含まれるため、全体の摂取カロリーが増加して病気になるリスクが高まります。一緒に飲む飲み物選びにも、注意が必要です。(※4)
竹本友里恵
管理栄養士
じゃがいもにはビタミンCが多く含まれており、1個分で、レタス120g、バナナ1本分と同程度の量が含まれています。ビタミンCはでんぷんによって守られているため、長期保存や加熱調理をしてもビタミンCが壊れにくいという特徴があります。また食物繊維も100gあたり3.1g含まれており、不溶性食物繊維だけでなく水溶性食物繊維も含まれてるのがポイントです。便の量を増やすだけでなく、排便を促進する効果があります。カロリーは比較的低めですが、GI値が高い部分が問題です。GI値の低い野菜やナッツ類を食事の最初に摂取し、吸収を緩やかにできる様に心がけましょう。
じゃがいもを食べ過ぎるとどうなる?病気になる?
じゃがいもの成分や危険性はわかりましたが、食べ過ぎが病気につながることがあるのでしょうか。ここからは、具体的な症状を紹介します。