柿と食べ合わせの悪い食材は?蟹・牛乳は下痢になる?良い組み合わせも紹介!
【管理栄養士監修】柿と食べ合わせが悪い食材を知っていますか?今回は、<蟹・牡蠣>など柿と食べ合わせが悪い食材と<吐く・下痢>など起こりうる症状を紹介します。<牛乳>など食べ合わせの良い食材や他の合食禁の組み合わせも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
卵も柿と食べ合わせが悪い食材の一つで、以下の栄養素が関わっています。
・鉄分
・タンニン
卵は栄養価の高い食材ですが、鉄分も豊富で100gあたり1.5mgを含有しています。柿に含まれるタンニンには鉄分の吸収を妨げる働きがあるため、一緒に食べてしまうと鉄分の摂取が難しくなります。
柿は体を冷やしやすい食べ物で、卵は傷みやすい食べ物です。体を冷やす食べ物は胃腸の働きを弱めるので、傷みやすい食べ物を一緒に食べると、食中毒のリスクが高くなります。食中毒になった場合は、下痢や吐くなどの症状が現れることがあります。(※5)
⑥柿と牡蠣
柿と牡蠣は音は同じですが、実は食べ合わせの悪い食材です。それには下記の栄養素が関係しています。
・鉄分
・タンニン
牡蠣は多くのミネラルを含んでいる食材で、鉄分に関しては前述した卵よりも多く含みます。牡蠣との食べ合わせで鉄分の吸収率は低くなってしまうので、貧血予防のために牡蠣から鉄分を摂りたいと考える方は、柿と一緒に食べるのは避けてください。
貧血で鉄剤を飲んでいる方の場合も同様で、服用後約2時間は柿のようなタンニンを含むものは食べないようにしましょう。
藤田彩実
管理栄養士
タンニンは柿の渋味成分です。甘柿はタンニンが水溶性から不溶性へ変化しているため、渋味を感じにくくなっていますが、タンニン自体は含まれたままなので注意が必要です。
柿と食べ合わせの良い食材の組み合わせを紹介
柿と一緒に食べることで栄養が摂取できなくなったり、体に悪影響が及ぶ食べ合わせの悪いものを紹介してきました。一方、柿には一緒に食べることで良い影響が現れる食べ合わせの良い食材もあるので、いくつかの事例を紹介します。
①柿と牛乳
柿と牛乳などの乳製品を一緒に摂取すると、下記の栄養素があいまって、体によりいい影響を与えてくれます。
・たんぱく質
・ビタミンC
たんぱく質は髪や皮膚を作る成分で、牛乳などの乳製品には良質なたんぱく質が豊富に含まれます。一方の柿にはビタミンCが含まれ、これはたんぱく質と一緒に摂取することで、コラーゲンを生成するのを助けます。その結果、美肌を作るにはこの組み合わせが効果的です。
ただし、柿に含まれるタンニンは、牛乳に含まれるカルシウムの吸収を阻害する成分です。したがって、乳製品からカルシウムの補給を考えている場合は、柿と一緒に摂取するのはやめましょう。(※6、7)
②柿と生姜
柿と生姜に含まれる下記の栄養素は、一緒に摂取することで、体により良い影響が現れます。
・ショウガオール
・ビタミンC
・β-カロテン
生姜に含まれるショウガオールは、生姜を加熱したり、乾燥した時に作られる成分で体を温め、血行促進に効果的です。また、柿に含まれるビタミンCとβ-カロテンには免疫力を高める働きがあります。ショウガオールと一緒に摂取することで、体が温まって免疫力が高まるため、風邪予防に効果的です。
風邪の引き始めにも効果が見込めるので、風邪かなと感じた時には柿を生姜紅茶とともに食べてみてください。(※8)
③柿と大根
柿と大根には共通した下記の栄養素が含まれています。
・ビタミンC
ビタミンCの効能は色々ありますが、ストレスの予防にも効果が期待できる成分です。ストレスを感じると、体はそれに対し抗ストレスホルモンのアドレナリンを作りますが、この時にビタミンCが大量に必要になります。果物の柿はビタミンCが豊富ですが大根にもたくさん含まれるので、食べ合わせが良いとされています。
④柿と豚肉
柿と豚肉の組み合わせは、牛乳と同じ下記の栄養素が含まれるため、同じ理由で体に良い影響が現れます。
・たんぱく質
・ビタミンC
豚肉にも牛乳同様、良質なたんぱく質を豊富に含みます。柿に含まれるビタミンCと一緒に摂取することで、美肌に効果的です。また、この組み合わせは、薬膳の観点でも食べ合わせがいいものとされています。唾液や胃液などの体を潤す体液のことを津液といい、柿も豚肉にも津液を補う働きがあり、粘膜の保護や内臓を正常にするのに役立ちます。