かまぼこのカロリーや栄養価は?高タンパク・低脂質だが糖質に要注意?
【管理栄養士監修】かまぼこのカロリーや糖質・たんぱく質量など栄養価を知っていますか?今回は、かまぼこ(1切れ・1本)のカロリー・糖質や栄養価を【練り物】との比較にくわえ、ダイエット向きなカロリーオフできる食べ方も紹介します。ヘルシーレシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
かまぼこのカロリー・糖質は?
たんぱく質は免疫力アップに欠かせない栄養素の一つです。それだけでなく、美肌効果やむくみの防止等、美容効果にも優れています。高たんぱく低脂質といわれるかまぼこにはカロリーや糖質がどれくらい含まれているのでしょうか。
かまぼこ(1本・1切)のカロリー・糖質

カロリー | 糖質 | タンパク質 | |
笹かまぼこ(100g) | 91kcal | 10.8g | 11.1g |
かまぼこ(100g) | 98kcal | 10g | 12g |
かまぼこ(1切れ:15g) | 14.7kcal | 1.5g | 1.8g |
かまぼこ(1本:145g) | 142.1kcal | 14.5g | 17.4g |
カロリーは少なめで、高たんぱくなかまぼこですが、糖質の量が多いという欠点を持っています。かまぼこ製造で使われるつなぎの片栗粉がでんぷんであるため、糖質量が多いのが、かまぼこの特徴です。笹かまぼこもかまぼこも栄養素に大きな違いはありません。
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
竹本友里恵
管理栄養士
かまぼこの主な材料は魚と食塩と調味料です。魚は白身魚や青魚などが使われていますが、代表的なものはスケトウダラ・エソ・トビウオ・ヒラメです。最近はイワシやサバの栄養が注目され、それらを材料にした赤身魚かまぼこ(くろぼこ)が作られています。原料の割合や作り方によってかまぼこや竹輪・さつま揚げ・ハンペンなどの製品になり、1種類の魚で全ての条件を満たすのは難しい事、出荷できず捨てられてしまう形の悪い魚を生かす事から、工夫の結果作り出された商品です。
かまぼこのカロリー・糖質量を【練り物】類と比較
カロリー | 糖質 | タンパク質 | |
かまぼこ | 94.9kcal | 10g | 12g |
ちくわ | 121kcal | 3.1g | 12.2g |
はんぺん | 94kcal | 11.4g | 9.9g |
さつま揚げ | 139kcal | 13.9g | 12.5g |
かまぼこは、他の練り物に比べるとカロリーが低く、総カロリーに対して糖質は多めですが、タンパク質も多く含まれています。100キロカロリー未満で12gものタンパク質が摂取できるのは魅力的です。
かまぼこの栄養素と効果・効能

タンパク質 | 12g |
---|---|
糖質 | 10g |
食物繊維 | 0g |
脂質 | 0.9g |
高タンパクなかまぼこですが、実は食物繊維がほとんど含まれていない点には注意が必要です。他にはどんな栄養素が含まれているのでしょうか。かまぼこの栄養価を紹介します。
竹本友里恵
管理栄養士
かまぼこはハレの料理(非日常)として、昔から紅白かまぼこが使用されていました(日常の料理はケの料理)。かまぼこの赤い部分を着色するために使用しているのはコチニール色素と呼ばれ、ペルーにあるウチワサボテンにしか付着しない”コチニールカイガラ虫!という虫が原材料となっています。合成着色料である”赤色2号”の代わりに天然着食料である”コチニール色素”を使用している商品を日頃から選べるようにしましょう。
①タンパク質
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
12g | 48g | 25% |
筋トレが流行を見せる昨今では、タンパク質は優先的に摂取したい栄養素の一つです。体重1キロに対して0.8gが一日の摂取目安であるため、体重60kgであれば48gのたんぱく質を摂取するのが望ましいです。
激しい運動をするスポーツをメインとした生活をする人は多くても体重1kgあたり1.2gが目安と言われています。原料は魚なので、カロリーも抑えられてヘルシーなのが魅力的ですね。(※2)
②カルシウム
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
25mg | 650mg | 4% |
魚介類や乳製品に多く含まれているカルシウムは、骨や歯を丈夫に保ってくれる働きを持っており、不足すると骨や歯が弱くなります。これが長期的に続くと骨粗鬆症のリスクが高まるため要注意です。
タンパク質と同時に摂取することで、効率的な体作りに期待がもたれています。魚が原料のかまぼこは、タンパク質もカルシウムも多くんでいるため、まさに一石二鳥といえるでしょう。(※3)
かまぼこのダイエット向きのカロリーオフな食べ方

かまぼこに含まれるタンパク質を効果的に摂取するカロリーオフな食べ方を紹介します。ダイエットは食べながら痩せるのが鉄則です。低脂質で良質なタンパク質を含むかまぼこをおいしく食べて、効率の良いダイエットを目指しましょう。
①カロリーの高いチーズ入りなどを避ける
カロリー | 脂質 | |
チーズかまぼこ | 135kcal | 4.0g |
かまぼこ | 98kcal | 1.0g |
かまぼこにチーズが入ることで、カロリーも脂質もアップします。かまぼこの原材料は魚のすり身で太りにくいですが、ダイエット中にかまぼこを食べるならチーズ入りは避けるか、1本程度で我慢するのがベストです。
②うどん・そばに入れて低カロリーに
うどんは、野菜をたくさん入れて不足しがちな栄養も補うことができます。そこに、かまぼこを入れることで、野菜では摂りにくいタンパク質も摂取できます。バランスよく栄養を摂取できますし、無理なく続けられる低カロリーな食べ方です。
かまぼこを食べる際の注意点は?

低カロリー高たんぱくのかまぼこですが、食べるときに注意点もあります。塩分を多く含んでいるため、食べすぎによるむくみや、たんぱく質についても摂取のしすぎは注意が必要です。
塩分の過剰摂取
蒸しかまぼこは100gあたりに1.8gの塩分が含まれています。塩分は摂取しすぎるとむくみを引き起こしたり、高血圧の危険も潜んでいます。むくむと血行が悪くなり、それにより代謝が落ちるとダイエットの邪魔になるため、かまぼこの食べ過ぎには注意しましょう。
キャベツ・トマトなどカリウムを多く含む野菜と一緒に食べるのも一つの手です。カリウムには、体に余分な塩分を排出する効能があるため、塩分の過剰摂取を防ぎます。特にキャベツには、血糖値を下げたり、便通をよくする食物繊維も豊富なので、一石二鳥ですね。(※4)
高い糖質
かまぼこ100gに対して10gの糖質が含まれています。かまぼこの製造過程ではでんぷんが使用され、それによって糖質が少し高めになります。メーカーによって量は異なるため、商品のパッケージを確認して食べすぎないように気を付けましょう。
かまぼこのヘルシーレシピのおすすめ
糖質や塩分が多く含まれているかまぼこをヘルシーに食べられるレシピを紹介します。
①豆乳入りちゃんぽん
煮込んだお鍋料理は消化にもいいので、ダイエットにも最適の一品です。豆乳に含まれるイソフラボンは美容と健康にも効果的です。不足しがちな栄養も補うことができます。お鍋に入れて煮立たせるだけで簡単に調理できるレシピです。
②笹かまぼことわかめのサラダ
手軽に作れる、ダイエット中にもおすすめのあえ物レシピです。笹かまぼこはかまぼこにも代用できます。簡単にできて洗い物も少ないのがポイントです。カロリーが抑えられているので多めに作ってストックしておけば、筋トレの後にさっと食べられる一品です。
③揚げないかまぼこチップス
ダイエット中にはうれしいおやつとしていただけるのがおすすめの一品です。オリーブオイルは美容効果も高いため、ダイエットや筋トレにもおすすめのレシピです。
かまぼこの糖質には注意!
かまぼこは、糖質が100gに対して10g含まれているため、量に気を付けなければあっという間に糖質のとりすぎとなってしまいます。カロリーが抑えられている分、ほかの食品と併せて効率的に摂取し、糖質の過剰摂取に注意しましょう。