味噌汁(1杯)のカロリー・糖質は?ダイエット効果や具材・レシピのおすすめを紹介!
【管理栄養士監修】味噌汁のカロリー・糖質量を知っていますか?健康によいと言われる味噌汁ですが、カロリーも気になります。そこで今回は、味噌汁のカロリー・糖質量を他の出汁類と比較しながら紹介します。味噌汁がダイエット向きな理由や、ヘルシーレシピも紹介するので、参考にしてくださいね。
目次
味噌汁(1杯)のカロリー・糖質量は?

栄養価の高い大豆を原料とする味噌汁は、美容や健康に役立つ料理です。ヘルシーだといわれていますが、ダイエットには向いているのでしょうか?ここでは具体的に、カロリーや糖質の量を紹介します。
味噌汁(1杯:150ml)のカロリー・糖質
カロリー | 糖質 | |
味噌汁1杯(赤味噌/9g) | 20kcal | 1.5g |
味噌汁1杯(白味噌/9g) | 23kcal | 2.9g |
味噌汁1杯(合味噌/9g) | 20kcal | 1.5g |
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
まずは、具材を入れていない状態の味噌汁を見てみましょう。1杯を150mlとすると、カロリーは20kcal~23kcalです。白味噌は赤味噌よりも若干カロリーが高くなっています。インスタントのポタージュスープのカロリーは一食当たり70kcal~100kcalで、糖質量は8g~11gと高めです。それに比べると、味噌汁はヘルシーであることがわかります。
竹本友里恵
管理栄養士
味噌汁は塩分量が多いと言われていますが、他のメニューと比較してもそこまで塩分量が高くありません。味噌自体には約10〜13%の塩分を含んでいますが、お湯に溶かせば1杯あたり約1g程度になるので、神経質になり過ぎなくても大丈夫です。摂取し過ぎた塩分の排出を助けてくれるカリウムは、わかめやあおさなどの海藻類に多く含まれているので味噌汁の具にオススメです。海藻類は乾燥した状態で購入できるので、具に困った時にすぐ足せるので良いですね。
味噌汁のカロリー・糖質量を出汁と比較
カロリー | 糖質 | |
味噌汁1杯(赤味噌/9g) | 20kcal | 1.5g |
かつお出汁 | 4kcal | 0g |
煮干し出汁 | 2kcal | 0g |
昆布出汁 | 2kcal | 0g |
ほんだし | 2kcal | 0.4g |
しいたけだし | 6kcal | 1.8g |
出汁によってもカロリーに違いが生じます。150mlあたりの出汁のカロリーを比較すると、市販の顆粒出汁「ほんだし」や煮干し出汁、昆布出汁は2kcalしかありませんが、かつお出汁はその倍の4kcalです。市販の顆粒出汁「しいたけだし」では3倍の6kcalです。いずれにせよカロリーは低いので、出汁は味の好みで選んで大丈夫です。
出汁には糖質がほとんど含まれていませんが、しいたけだしのみ糖質が1.8gもあるので注意してください。
味噌汁の定番具材のカロリー・糖質は?

味噌汁のカロリーは、具材によって大きな幅があります。そこで、魚介類、豆腐類、野菜類などの種類ごとに、定番具材のカロリーと糖質の量をチェックしていきましょう。
①魚介類
カロリー(味噌汁) | カロリー(具材のみ) | 糖質 | |
しじみ(1/4カップ) | 22kcal | 2kcal | 0g |
あさり(5個) | 30kcal | 10kcal | 0g |
かに(可食部14g) | 29kcal | 9kcal | 0g |
しじみとあさり、かにのいずれも、糖質は含まれていないので安心してたくさん食べられます。カロリーは、しじみが一食当たり2kcalであるのに対して、あさりは10kcal、かには9kcalです。どれも低カロリーではあるので、好きな魚介類を使って味や風味を楽しめます。
②豆腐類
カロリー(味噌汁) | カロリー(具材のみ) | 糖質 | |
油揚げ(1/4枚、7g) | 49kcal | 29kcal | 0g |
絹ごし豆腐(1/8丁、75g) | 62kcal | 42kcal | 2.2g |
木綿豆腐(1/8丁、75g) | 74kcal | 54kcal | 2.7g |
大豆が原料である油揚げや豆腐は、味噌汁の具材の中ではカロリーが高い方です。豆腐にはさらに、糖質もわずかながら含まれます。しかし、大豆サポニンや大豆イソフラボンなど、ダイエットや美肌作りに役立つ栄養素も豊富です。ですから、ダイエット中でも積極的に摂りましょう。同じ豆腐なら木綿よりも絹ごしを選べば、カロリーや糖質を抑えられます。
③野菜・海藻類
カロリー(味噌汁) | カロリー(具材のみ) | 糖質 | |
もずく<(25g) | 21kcal | 1kcal | 0g |
わかめ(10g) | 21.6kcal | 1.6kcal | 0.2g |
もやし(25g) | 23kcal | 3kcal | 0.3g |
白菜(50g) | 27kcal | 7kcal | 0.1g |
キャベツ(30g) | 27kcal | 7kcal | 1.0g |
大根(50g) | 29kcal | 9kcal | 0.2g |
玉ねぎ(25g) | 30kcal | 10kcal | 1.8g |
ほうれん草(50g) | 30kcal | 10kcal | 0.1g |
さつまいも(50g) | 86kcal | 66kcal | 14.6g |
かぼちゃ(75g) | 89kcal | 69kcal | 33.7g |
ほとんどの野菜は、カロリーが低く糖質はほとんど含まれていません。味噌汁をダイエットに活用するなら、野菜をたっぷり入れて作ってください。ただし、さつまいもやかぼちゃは味噌汁一食当たりの量でも80kcal以上あります。糖質も、さつまいも(50g)は糖質14g、かぼちゃ(75g)は33gもあるので要注意です。
どうしてもさつまいもやかぼちゃの甘くておいしい味噌汁がほしくなったら、ごはんの代わりに主食として食べるとよいでしょう。
④きのこ類
カロリー(味噌汁) | カロリー(具材のみ) | 糖質 | |
えのき(10g) | 22kcal | 2kcal | 0g |
なめこ(15g) | 23kcal | 3kcal | 0.2g |
しめじ(25g) | 24kcal | 4kcal | 0.3g |
舞茸(30g) | 25kcal | 5kcal | 0.1g |
エリンギ(25g) | 26kcal | 6kcal | 1.0g |
ダイエット食材として知られているきのこ類は、どれもほとんど糖質を含まず、カロリーも2~6kcalしかありません。食物繊維がたっぷり含まれているので、便秘解消にも役立ちます。いろいろな種類のきのこを味噌汁に加えれば、味や香りに深みが出るのでぜひ試してみてください。
味噌汁がダイエット向きな理由は?

味噌汁は単に低カロリー・低糖質であるだけではありません。味噌の原料である大豆の高い栄養価を含め、ダイエットに有効な理由がほかにもあります。
①具材で栄養をバランス良く摂取できる
味噌汁は豆腐や野菜など、たんぱく質や食物繊維、ビタミンなどを豊富に含む具材をノンオイルで調理できる点がダイエットに最適です。具だくさんの味噌汁にすれば、カロリーを抑えつつも栄養素をバランスよく摂取できます。
(*味噌汁の健康効果について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②原料である大豆の栄養が豊富
■タンパク質:たんぱく質は筋肉を維持、増加するための大切な栄養素です。筋肉の量が増えるとエネルギー代謝の量が増えるので、やせやすい身体を目指せます。
■ロイシン:たんぱく質が体内で分解されるとできるロイシンは、分岐鎖アミノ酸 (BCAA)のひとつです。筋肉の成長や脂肪の分解を助ける作用があります。
■サポニン:サポニンは腸で吸収されたブドウ糖が脂肪酸と結びつくのを抑えることにより、脂肪の蓄積を軽減させます。また、脂肪の燃焼を助けるアディポネクチンの分泌を促進します。
大豆はタンパク質やロイシン、サポニンなどダイエットに役立つ栄養素が豊富です。味噌はこうした大豆の栄養素のほかにも、発酵によって生じたアミノ酸やビタミンが多く含まれています。
大豆をそのまま食べるよりも、消化吸収しやすくなるというメリットもあります。味噌のこのような栄養価値は、世界的に注目されているスーパーフードとして認められているほどです。(※2)(※3)
竹本友里恵
管理栄養士
味噌汁を作る工程で気をつけて欲しいことは、味噌汁を沸騰させないことです。発酵食品である味噌は、乳酸菌や多くの酵素が含まれており、酵素は熱にとても弱いので沸騰した温度に耐えきれずに死滅してしまいます。沸騰直前でちょうど味噌汁が煮立ち始めるタイミングが火の落とし時です。味噌の風味を損なう事なく、美味しい状態で飲めると良いですね。
味噌汁ダイエットのやり方
味噌汁ダイエットというのは、野菜をたっぷり加えた味噌汁を毎日飲み続けるというものです。大豆に含まれるタンパク質やロイシン、サポニンなどの脂肪燃焼作用と、野菜に含まれる食物繊維のデトックス作用で体脂肪と体重の両方を減らすことを目指します。
【味噌汁ダイエットの方法】
1.1日1杯、大きめのお椀で野菜の味噌汁を飲んでください。
2.ダイエットは中はご飯や麺、パンのような炭水化物、お菓子、アルコール、ジュース類などを控えましょう。
3.豆腐や鶏ささみ、鶏むね肉、牛ヒレ肉、白身魚など、低脂肪で高タンパク質の食品を意識的に摂り入れます。
味噌汁に入れる野菜は好きなもので構いませんが、かぼちゃやさつまいもなど糖質を多く含むものは避けてください。低糖質で高タンパク質の料理なら、好きなだけ食べて大丈夫です。飲み物はお茶や水など、糖質が含まれないものを選びましょう。
※味噌汁ダイエットはあくまで、味噌汁を活用して痩せやすくするダイエット方法であり、味噌汁だけ食べれば痩せるわけではありません。規則正しい食生活や運動習慣とともに行うようにしましょう。(※4)
(*味噌汁のダイエット効果や味噌汁で太ることはあるかについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
味噌汁のダイエット向きのヘルシーレシピ
続いて、味噌汁のダイエット向きヘルシーレシピを紹介します。
①タンパク質補給に!豆腐とわかめの味噌汁(48kcal)
タンパク質が豊富な豆腐とミネラルが豊富なわかめを使った、おなじみの味噌汁です。食べごたえもあり、栄養バランスもよいのでダイエットに向いています。食事の最初に飲めば、ごはんの食べすぎを防ぐこともでき一石二鳥です。
②食物繊維たっぷり!6種の野菜と油揚げの味噌汁(133kcal)
緑黄色野菜にしめじ、里芋、白菜、油揚げがたっぷり入った、ビタミンも食物繊維もたっぷりとれるお味噌汁です。具だくさんなので、メインのおかずや置き換えダイエットにしてもよいでしょう。味噌を入れる前の状態で作り置きしておけば、朝食にも便利です。
③カロテンが豊富!春菊ときのこのみそ汁(35kcal)
緑黄色野菜の中でもベータカロテンやビタミンCの量が極めて豊富な春菊は、低カロリー・低糖質でもありダイエットの強い味方です。春菊の特有のさわやかな香りが、味噌汁によく合います。美肌に役立つ成分もたっぷり含まれているのも、うれしいポイントです。
味噌汁を活用してダイエット
味噌汁は栄養価が高く、ダイエットに役立つ成分も豊富に含まれていることがわかりました。具材に気を付ければ低カロリーで低糖質なので、ダイエットをしているならぜひ毎日飲んでください。いろいろな野菜やきのこなどを加えれば、きっと飽きずにダイエットを続けられますよ!