菊芋に毒性はある?食べてはいけない人も?注意点・副作用など紹介!
菊芋に毒性があるか知っていますか? 今回は、菊芋の〈芽・葉・実〉に毒性があるのかを、〈アク抜き・食べてはいけない人〉など食べる時の注意点とともに紹介します。菊芋の効果・副作用やレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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菊芋に毒性はあるって本当?
菊芋は、ここ最近注目されるようになった野菜です。しかし、今まで知られていなかった分、アクが強く毒性があると思っている人も多くいます。この記事では、菊芋に毒性があるのか、注意点なども含めて説明します。
そもそも菊芋とは?
菊芋は菊のような黄色い花が咲き、食べる個所が塊茎で見た目が生姜に似た野菜です。ごぼうのような風味とシャキシャキした食感があり、以下の効果や効能があるとして人気が出てきています。
・整腸作用がある
・便秘が改善される
・高血圧やむくみの防止になる
・血糖値の上昇を抑える
・抗酸化作用がある
・コレステロールを低下させる
・ダイエット効果が期待できる
菊芋の効果で一番取り上げられるのが、天然のインシュリンともいわれる水溶性食物繊維のイヌリンです。水溶性食物繊維は、善玉菌を増やして腸内の環境を整える効果があるとされていて、便秘の改善にも繋がります。また、食べ物の消化吸収を穏やかにさせることで血糖値の急上昇を抑えてくれる効果があり、糖尿病が心配される人にはおすすめです。
他にも菊芋に多く含まれているカリウムは、体の水分量を調節し高血圧やむくみの防止作用があります。ポリフェノールも多く含まれていて、美肌や病気予防が期待できる抗酸化作用があります。菊芋は、スーパーフードとして健康志向の人達からの効果が期待された食物です。(※1、2、3)
(*菊芋の効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
菊芋に毒性はあるの?芽が危ない?
菊芋には様々な効果があるものの、馴染がない人からは毒性が心配される野菜です。芋では特に芽の部分が心配されますが、菊芋は大丈夫なのか、菊芋の毒性について説明します。
菊芋の茎・葉・実のすべてに毒性はない
毒性のある芋といえば、じゃがいもの芽や緑色の部分です。常食するじゃがいもでも毒性があるため、アクが強い菊芋の毒性について心配する人がいます。しかし、じゃがいもはナス科ナス属ですが、菊芋はキク科ヒマワリ属で種類も違います。菊芋には、茎・葉・実のすべてに毒はありません。しいていえば、毒性の問題よりも食感の関係で芽は取った方がいいでしょう。
菊芋を食べるときに注意点あり?食べてはいけない人も?
菊芋には毒性がなくて健康面にも良いことから食べる人が増えていますが、食べ過ぎなどの弊害もあります。この項では、菊芋を食べる時の注意点について説明します。
①食べ過ぎによる副作用
食物繊維のイヌリンの1日の摂取量は決まっていませんが、菊芋はイヌリンの含有量が他の野菜よりはるかに多いです。そのため、食べ過ぎると腸を整えるどころか逆に以下のような副作用が心配されます。
・お腹が張る
・下痢や腹痛を起こす
・アレルギー症状を引き起こす
菊芋のイヌリン含有量は、乾燥物で100g中35~50g、生で8~17gほどあります。参考として厚生労働省の情報では、食物繊維の1日あたりの摂取目標量が18~64歳男性で21g以上、女性18g以上です。しかし、最近の平均摂取量は14gほどで、少なくとも3~4gほどをプラスさせることが目標とされています。
また、国立健康・栄養研究所の情報によると、イヌリンの摂取量は1日8~14gを8週間までは安全としています。これらの数字を参考にして考えると、菊芋の1日の摂取量は、生で50g程度がおすすめです。菊芋以外の食品の事例ですが、イヌリンのアレルギー反応で酷い場合はアナフィラキシーショックを起こした報告もあり、注意が必要です。(※4、5)
②キク科アレルギーの人は食べてはいけない
菊芋はキク科のため、キク科の植物アレルギーの人は注意が必要です。食物アレルギーでは口の中や喉のかゆみ、腫れだけでなく、酷い場合にはアナフィラキシーショックを起こすこともあり得ます。アレルギーには個人差があり判断は難しいかもしれませんが、アレルギーを持っている人はなるべく菊芋を避けるようにしてください。
③カビが生えやすいため保存に注意
菊芋は元々カビが生えやすい欠点があるため、水分のある場所ではすぐにカビが生えてしまいます。菊芋を保存する時は、以下のポイントをおさえて保存してください。
・土付きのまま新聞紙で包み、風通しの良い涼しい場所に置く
・土付きのままキッチンタオルまたは新聞紙で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れる
・菊芋を調理しやすいサイズに切ってから保存袋に入れ、冷凍庫で保存する
・洗って皮を剥いてスライスしたのち、水にさらして2~3日干す
常温で風通しの良い場所での保存では、1週間持たないぐらいです。冷蔵庫の場合は、長くて2週間ほど、冷凍ならば1ヶ月は保存ができます。ただし、冷凍の場合は食感が失われるため、加熱調理での使用がおすすめです。土に埋めて保存すれば3ヶ月近く持ちますが、芽が出てくる可能性があります。
カラカラに乾燥させれば、数年の長期保存が可能です。カビは、体に良くないものの土がついた状態ならば、土と一緒に洗い落とすことができます。ただし、長期保存に失敗してついたカビならば、菊芋は食べない方が良いでしょう。