菊芋の効能は?食物繊維が豊富でダイエット効果も?食べ過ぎの副作用についても紹介!
【管理栄養士監修】菊芋の効能を知っていますか?実はダイエット効果がある食材なのです。今回は、食物繊維のイヌリンなど、菊芋の栄養成分の効果・効能や、食べ過ぎによる副作用など紹介します。菊芋の栄養の効果的に摂る方法やレシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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菊芋とはどんな食材?
菊芋はスーパーで見かけることも少なく、あまり馴染みがないかもしれません。一体どんな食材なのでしょうか。
菊芋の歴史・原産地
菊芋は、キク科ヒマワリ属の植物です。ヒマワリや菊に似た黄色く可愛い花を咲かせるのですが、食用になるのは生姜のような見た目をした塊茎の部分です。
菊芋の原産地は北アメリカですが、日本には江戸時代の終わりに家畜の肥料用として伝わったため、ブタイモやアメリカイモと呼ばれることもあります。また、アーティチョークと味が似ていることから、エルサレム・アーティチョークと呼ばれることもあります。
日本で人間用の食材として普及したのは戦後の食糧難の時代です。じゃが芋やさつま芋に比べてホクホクとした美味しさが乏しかったため栽培は下火になりましたが、近年の健康ブームにより再び注目が高まっています。
菊芋とヤーコンの違い
菊芋とよく似た食材に、ヤーコンがあります。ヤーコンは南アメリカのアンデス地方で生まれたキク科の根菜で菊芋とよく似た黄色い花を付けますが、塊茎部分は菊芋が生姜に似ているのに対し、ヤーコンはサツマイモによく似た形をしています。
栄養価にも違いがあり、100gあたりのカロリーはヤーコンが54kcal、菊芋は35kcalと菊芋の方が低カロリーです。また、ヤーコンはフラクトオリゴ糖を豊富に含むのに対し、菊芋は水溶性食物繊維のイヌリンを多く含んでいます。ビタミンやミネラルなどの含有量はよく似ていますが、大きな違いとして菊芋はヤーコンの約3倍のカリウムを含んでいます。(※1、2、3)
(*ヤーコンについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
菊芋の栄養素の効能は?ダイエット効果あり?
菊芋は、世界中に生息する植物の中で一番多く水溶性食物繊維のイヌリンを含んでいると言われています。そんな菊芋の栄養素、ダイエット効果を詳しく紹介します。
①整腸作用
名前に芋と付いていますが菊芋はデンプンをほぼ含まず、代わりに水溶性食物繊維のイヌリンが豊富に含まれています。水溶性食物繊維には善玉菌を増やして腸内環境を整える効果があり、イヌリンは腸の中でフラクトオリゴ糖に分解され、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌のエサとなるので働きを活発にしてくれます。(※4)
②便秘対策
水溶性食物繊維は腸内環境を整えるとともに、便を柔らかくして排出しやすくする効能があります。便が硬くて出にくい、コロコロした便しか出ない、と悩んでいる方には特に水溶性食物繊維が便秘対策に効果的です。
住吉彩
管理栄養士
菊芋にはイヌリンを分解する「イヌラーゼ」と言う酵素が含まれています。イヌラーゼがイヌリンを分解し腸内でオリゴ糖となり善玉菌のエサとなるため、腸内環境が整い排便もスムーズになります。
③高血圧・むくみ防止
菊芋には、イヌリンの他にカリウムも豊富に含まれています。カリウムは体の余分な水分を排出してくれるので、高血圧やむくみの防止に効果的な栄養素です。むくみを放っておくとセルライトになってしまいダイエットの邪魔となるため、セルライト防止といった意味ではダイエット効果があると言えます。(※5)