菊芋の効能は?食物繊維が豊富でダイエット効果も?食べ過ぎの副作用についても紹介!
【管理栄養士監修】菊芋の効能を知っていますか?実はダイエット効果がある食材なのです。今回は、食物繊維のイヌリンなど、菊芋の栄養成分の効果・効能や、食べ過ぎによる副作用など紹介します。菊芋の栄養の効果的に摂る方法やレシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
菊芋に多く含まれる水溶性食物繊維は体内でゲルのように変化して腸内をゆっくり移動するため、一緒に食べたものの消化吸収がゆるやかになり、血糖値が急激に上がるのを抑制してくれます。また、腸内の余分なコレステロールや糖分、塩分などを排出する働きもあり、高血圧や高血糖の予防としても効果的です。
さらに、消化吸収がゆるやかなので満腹感が持続し食べ過ぎを防ぐ効果もあるので、ダイエットの強い味方になるでしょう。
⑤抗酸化作用
菊芋にはポリフェノールも豊富に含まれています。ポリフェノールには抗酸化作用があり、美肌・美容効果や病気予防が期待できます。また、菊芋のポリフェノールは加熱することで増加する、との研究結果もあります。
菊芋は大豆ポリフェノールのイソフラボンと相性がよく、大豆製品と菊芋を一緒に摂ることで相乗効果が得られると言われています。ポリフェノールの他にも、菊芋にはセレンや亜鉛などの抗酸化作用を持つ栄養素も含むのでアンチエイジングに効果的でしょう。(※6、7)
住吉彩
管理栄養士
菊のような花を咲かせ地下に芋をつけるキクイモは、イヌリンの含有量が、世界中に生息している植物の中で最も多いです。また、イヌリン以外にもビタミンやミネラル、必須アミノ酸が豊富でたくさんの栄養素が含まれています。
菊芋の食べ過ぎによる副作用・懸念点は?
菊芋は健康やダイエットに効果的な食材ですが、食べ過ぎることで副作用が起こることはあるのでしょうか。考えられる懸念点を紹介します。
①下痢・腹痛になる可能性がある
菊芋は水溶性食物繊維であるイヌリンを豊富に含むため、一度に多く摂り過ぎると下痢や腹痛を引き起こすことがあります。もともとお腹の弱い方や初めて菊芋を食べる場合は、一度に食べる量を少なくすると良いかもしれません。
菊芋を食べてお腹を下しやすい方は、生で食べずに加熱調理することもおすすめです。火を通すことで菊芋に含まれるイヌリンの量が減るので、腹痛や下痢を起こしにくくなるでしょう。
②アレルギーの人もいる
キク科の植物に対してアレルギーのある方が菊芋を食べた場合、花粉症に似た症状が起こることがあるようです。生で食べるか火を通して食べるかで症状の出方も変わるようなので、少しずつ試してみることをおすすめします。
また、ごくまれにイヌリンアレルギーを持っている方もいるようですが、イヌリンでアレルギーを起こす可能性はとても低いようです。こちらも心配な方は、少ない量から試してみましょう。(※8)
カフェインは含まれていないので妊婦さんでも飲める
菊芋から作られる菊芋茶はカフェインゼロのお茶なので、妊娠中や授乳中であっても安心して飲むことができます。さっぱりした風味が飲みやすく、妊婦さんが積極的に摂りたい食物繊維やミネラルなどの栄養素も豊富に含まれています。どこか懐かしい味に、リラックス効果も期待できるでしょう。(※9)
菊芋の栄養を効果的に摂る方法は?
栄養価が高く、健康にもダイエットにも嬉しい効果がある菊芋ですが、その効能をより高める食べ方を紹介します。
①生か少しの加熱で食べる
菊芋の特徴的な成分であるイヌリンは、火を通すと量が減ってしまいます。イヌリンを効果的に摂るためには、生で食べるかサッと炒める程度の加熱調理がおすすめです。
生のまま食べることに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、菊芋を生で食べると大根やレンコンのようなシャキシャキした歯ごたえを楽しめるので、サラダや和え物にぴったりです。加熱する場合には、皮がついたまま調理すると、栄養素の流出を少なくすることができます。
また、菊芋は長く置いておくとジャガイモのように芽が出て栄養素を損ないやすくなるので、新鮮なうちに食べることもポイントです。
②菊芋茶を飲む
菊芋の栄養素を手軽に摂りたい方には、菊芋茶もおすすめです。お茶にすることで栄養価の変化が気になるところですが、菊芋の特徴的な栄養素であるイヌリンやカリウムなどのミネラルもそのまま摂ることができます。
菊芋は時期や土地によって入手しにくい食材なので、安定して続けられる菊芋茶はとても便利です。調理による栄養素の損失も心配なく、ゴボウ茶や麦茶に似た爽やかな風味が飲みやすいお茶です。