ハヤトウリで嘔吐・下痢に…食中毒?アレルギー?原因や対処法を解説!
ハヤトウリが嘔吐・下痢などの食中毒のような症状を引き起こす恐れがあると知っていますか?今回は、ハヤトウリが嘔吐・下痢など症状を引き起こす理由を〈食中毒・アレルギー・消化不良〉などそれぞれ紹介します。ハヤトウリの体にいい効果・効能についても紹介するので参考にしてみてくださいね。
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ハヤトウリで嘔吐・下痢になる?原因は何?
ハヤトウリは熱帯アメリカを原産地とするウリ科の植物で、その豊産性の高さから千成瓜の別名も持っています。ハヤトウリを食べると嘔吐や下痢などの症状が現れるといった説がありますが、それは何が原因なのでしょうか。今回は、ハヤトウリを食べた時に嘔吐や下痢を発症する原因や対処法のほか、体に良い効果および効能について解説します。
ハヤトウリで嘔吐・下痢など食中毒症状が起こる理由は?
ハヤトウリを食べると嘔吐や下痢などの食中毒症状が起こるのは、なぜなのでしょうか。ハヤトウリで食中毒症状を発症する理由について、栄養素の観点から解説します。嘔吐や下痢になりにくい下処理方法も紹介するので、試してみてください。
ハヤトウリに含まれる「ククルビタシン」が嘔吐・下痢などの食中毒の原因
ハヤトウリに含まれるククルビタシンが、嘔吐や下痢などの食中毒症状の原因だとされています。ククルビタシンによる嘔吐・下痢以外の食中毒症状は、以下の通りです。
・腹痛
・発熱
ククルビタシンとは、ハヤトウリなどのウリ科の植物に含まれているステロイドの一種です。ククルビタシンは野菜を栽培する際に窒素を含有した肥料を使ったり、水分が不足していたりして、野菜にストレスが加わることで増加します。この成分が多く含まれる野菜は苦味が強いのが特徴で、食べると上記のような胃腸障害や発熱などの症状が見られることがあります。
家庭菜園のハヤトウリは、栽培環境によってククルビタシンの含有量が高くなることがあるため、特に注意が必要です。市場に出回っているものはククルビタシンの含有量は少ないため、強い苦味を感じなければ食中毒による心配はないでしょう。ただし、店頭で購入したハヤトウリも、食べ過ぎると食中毒の症状が現れやすくなります。
ククルビタシンによる食中毒症状が心配な場合は、下茹でするか塩もみをして水洗いしてください。ククルビタシンは水溶性の成分ため、水にさらすと取り除くことができ、苦味も和らいで食べやすくなります。(※1)
ハヤトウリで嘔吐・下痢する原因は食中毒以外にもある?
ハヤトウリで嘔吐や下痢を発症する原因は、ククルビタシンによる食中毒のほかにもあるのでしょうか。ここでは、食中毒以外でハヤトウリを食べた時に嘔吐や下痢を起こす原因について紹介します。症状が出にくくなる対象法も紹介するので、参考にしてください。
原因①アレルギー
ハヤトウリを食べて下痢や嘔吐を起こすのは、アレルギーが原因の可能性があります。これは、ハヤトウリに含有されるアレルギンに、体の免疫が反応することで発症するものです。ハヤトウリのアレルギー反応には、嘔吐や下痢のほか、腹痛やめまいなどの症状が挙げられます。また、ハヤトウリの切り口から出る果汁に触って、手荒れを起こす場合もあります。
ブタクサに由来する花粉症は、ハヤトウリなどのウリ科のアレルギー反応を誘発しやすいことが明らかになっているため、ブタクサの花粉症の症状を持つ人は特に注意してください。ハヤトウリを食べて万が一アレルギー反応が現れたら、直ちに食べるのを中止して病院を受診しましょう。
原因②食べ過ぎによる消化不良
ハヤトウリの食べ過ぎによる消化不良も、嘔吐や下痢の原因のひとつです。ハヤトウリに含まれる食物繊維は消化されずに腸内に到達するため、食べ過ぎると消化不良になり嘔吐や下痢などの原因に繋がります。特に、ハヤトウリに豊富に含まれる不溶性食物繊維を過剰に摂取した場合、便のかさが増え過ぎて便秘を悪化させることもあります。
ハヤトウリと同じくらいの食物繊維が含まれるきゅうりは、1日に200g~300g、およそ2~3本に留めるのが理想です。ハヤトウリの1日あたりの適量は明確に定められていませんが、きゅうりと同じくらいだと考えると、約1個分に相当する300g程度だと推測されます。(※2)
一方でハヤトウリには体にいい効果・効能も豊富
ハヤトウリには嘔吐や下痢を引き起こす原因となる成分やアレルギー物質が含まれていますが、以下のような栄養素には体に良い効果や効能があります。
・食物繊維
・カリウム
・ビタミンC
・葉酸
・パントテン酸
ハヤトウリは白色種と緑色種の2種類に大別されますが、緑色種のほうがβカロテンの含有量が多いものの、どちらも含まれる栄養素は同じです。不溶性食物繊維には腸内で便の量を増やして便を排出しやすくする作用があるため、便秘の解消に役立つでしょう。
カリウムは体内の余分な塩分を尿として排出するほか、血中の塩分濃度を低下させることで高血圧の予防効果も期待できます。抗酸化作用をもつビタミンCには、肌のシミの原因であるメラニンの沈着を妨げて美肌へと導いたり、体の免疫力を向上させたりする働きがあります。
葉酸は細胞の合成および再生を促す作用があるため、胎児の発育に必要なビタミンとして、妊婦が積極的に摂取することが推奨されている成分です。パントテン酸は体内に取り込まれると活性化し、糖質や脂質の代謝に関わる補酵素となります。そのほかにも善玉コレステロールを増やすほか、抗ストレス作用によって精神を安定させる効果が期待されています。(※3、4、5、6)
(*ハヤトウリの栄養について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)