とろろ昆布の栄養素と効能は?食物繊維にダイエット効果あり?食べ過ぎの注意点も解説!
【管理栄養士監修】とろろ昆布に含まれる栄養素を知っていますか?今回は、とろろ昆布が含む〈アルギン酸・フコイダン〉など食物繊維のダイエット効果や効能に加え、栄養成分を効率的に摂れる食べ方も紹介します。食べ過ぎの注意点も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
とろろ昆布はどんな食材?カロリーは?
お吸い物やうどん、おにぎりのトッピングとして人気のとろろ昆布ですが、健康食品としても注目されています。実際にとろろ昆布のカロリー・糖質量はどれくらいなのか、どのような栄養成分が含まれているのか見ていきましょう。
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
昆布を糸状に削った食材
とろろ昆布は干した昆布を酢で湿らせたあと、糸状に削った食材を指します。薄く幅広い板状に削ったものはおぼろ昆布と呼ばれています。旨味成分が多く、すまし汁や、うどん・そば、おにぎりのトッピングに人気なほか、栄養成分も豊富に含んでいるため、離乳食での利用もおすすめです。
とろろ昆布のカロリー・糖質量
カロリー | 糖質 | |
とろろ昆布(100g) | 117kcal | 22.0g |
とろろ昆布(トッピング1回:2g) | 2kcal | 0.4g |
とろろ昆布は100gあたりのカロリーが117kcal、糖質22gと一見高カロリーに見えますが、通常トッピングに使用する程度の量は2gほどと、ほんの少しの量で十分な旨味が感じられます。低カロリーで低糖質なため、ダイエット中でもカロリーを気にせず様々なメニューとあわせて食べることができます。
フコイダン・アルギン酸など食物繊維が豊富
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
28.2g | 20g | 141% |
とろろ昆布にはアルギン酸とフコイダンなどの水溶性食物繊維が豊富に含まれています。この食物繊維は体内の脂肪や糖分を結合し、小腸で吸収されないまま排出させる効能を持っています。太りにくい体にしてくれるとろろ昆布は、ダイエットの強い味方と言えます。
上記は100gのとろろ昆布に含まれる食物繊維量です。1日に100g摂取することはあまり考えられませんが、1日の摂取目安を大きく超えるほどの含有量であることが分かります。(※2)
とろろ昆布の食物繊維による効能は?ダイエット効果あり?
とろろ昆布にはアルギン酸、フコイダンなどの水溶性食物繊維が豊富に含まれていることが分かりました。では、その栄養成分の効能や、ダイエット効果について詳しく見ていきましょう。
①便秘解消・整腸
とろろ昆布の食物繊維は水に溶けやすい性質ですが、粘り気が強いので胃で消化されずに腸まで届きます。また、薄く削られているため吸収効率が上がり、普通の昆布より多くの食物繊維を摂取できるとされています。一緒に摂取した脂肪や糖分を体が吸収しない内に排出してくれるので、腸内環境が改善し、健康効果にも期待ができます。
便秘の解消は、肌トラブルや代謝の改善、痩せやすい体づくりにまでつながります。とろろ昆布を継続して食事に取り入れ、整腸効果を高めましょう。
②高血圧など生活習慣病の予防
アルギン酸やフコイダンは、多糖類と呼ばれる主に海藻類に含まる成分で、海藻のぬめりのもととなる成分です。アルギン酸は塩分調節機能のあるカリウムと結びついており、腸内でカリウムを分離して体内の余分な塩分を排出してくれるはたらきがあります。
多糖類は、高血圧の改善や動脈硬化の予防、血中コレステロールの抑制など、生活習慣病の予防に効果的だと言われています。
③血糖値の上昇を抑える
糖分の多い食事を続けていると、体内のインスリンの分泌だけではエネルギー代謝が補えなくなり、血糖値が急激に上昇します。余分な糖分は脂肪として蓄積され、その結果肥満や糖尿病につながってしまいます。食べ過ぎない、食事のバランスを整えることも大切ですが、糖分が体に蓄積されないように助けてくれるのが食物繊維です。
水溶性の食物繊維は胃の中で溶け始め、摂取された食べ物を包み込みます。食べ物の糖分などが体内に過剰に吸収されるのを防ぐので、血糖値の上昇を抑えることができます。水溶性食物繊維はダイエットにも健康維持にも効果的と言えるでしょう。