ホタルイカの栄養素と効能は?タウリンが肝臓に良い?食べ過ぎの注意点も紹介!
【管理栄養士監修】ホタルイカに含まれる栄養素を知っていますか?今回は、ホタルイカの栄養成分・効能に加え、〈素干し・沖漬け〉など栄養成分が摂れる食べ方も紹介します。妊婦さんが食べる際の注意点やレシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
ホタルイカに含まれるビタミンAはレチノールとも呼ばれ、目の神経伝達物質の役割をしたり、皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあります。また、ビタミンAには、骨や歯の成長にも関係しているため子供にも必要な栄養素です。
様々な効能のあるビタミンAですが、ホタルイカを食べ過ぎるとビタミンAの過剰摂取となり、嘔吐・悪心・頭痛などの症状が引き起こされる場合があるので、サプリメントを飲んでいる人やレバー・うなぎなど、ホタルイカ以外にビタミンAが豊富な食材を一緒に食べないように注意しましょう。(※4)
④ビタミンB12
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
14μg | 2.4μg | 583% |
動物性の食品に多く含まれるビタミンB12の中ですが、ホタルイカの含有量はその中でもトップクラスです。ビタミンB12はストレスなどで失われるため、日々忙しくしている人や食生活が不規則な人は不足しがちです。ビタミンB12が不足することで貧血や倦怠感、集中力の低下などの不調が起こるので、生活習慣が乱れがちな人は積極的に摂りましょう。(※5)
⑤亜鉛
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
1.3mg | 10mg | 13% |
亜鉛は細胞の修復・ストレス軽減・免疫力アップなどに必要な栄養素ですが、体内で蓄積されない栄養素のため食品から日々摂取することが重要です。特に、花粉症や風邪などが多い春・冬はしっかり摂取して免疫力を上げるようにしましょう。亜鉛にはエストロゲンなど、女性には欠かせないホルモン分泌にも関係しています。(※6)
ホタルイカの栄養が摂れる食べ方は?
ホタルイカの栄養素をしっかり摂るための、おすすめの食べ方を紹介します。
①ホタルイカの沖漬け
ホタルイカの沖漬けは、醤油やみりんを合わせた漬け汁に数日漬ける漁師飯です。ホタルイカを生きたまま漬けることで中からも外からも味が染み込むと言われていますが、最近では寄生虫などを考慮して一度内臓を取り除き、冷凍してから作るのが一般的です。しかし、加熱でなくなる栄養素は無いのでホタルイカの栄養をしっかり摂ることができます。
②ホタルイカの素干し・干物
ホタルイカの素干し・干物は、ホタルイカをそのまま干したものなので、ワタなどの栄養も丸ごと摂れるおすすめの食べ方です。少し炙って食べると柔らかく、甘みや苦みと一緒に香ばしさも味わえます。しっかり噛むことで満腹感も出やすいため、食べ過ぎる心配もありません。日持ちもするので、長期保存できるメリットもあります。
竹本友里恵
管理栄養士
ホタルイカと相性が良い食材はカシューナッツとジャガイモです。カシューナッツは亜鉛が豊富な食材で、味覚異常や美肌に効果があります。亜鉛を摂取すると、ホタルイカに含まれる銅の需要が高まるので一緒に摂取する事で吸収率が上がります。一緒に食べなくても食前に食べても効果はあります。ホタルイカに含まれるビタミンAやEは、ビタミンCと一緒に摂取する事で吸収率が上がります。ジャガイモに含まれるビタミンCは熱に強く、加熱しても破壊されないので調理方法が制限されないのも良いところです。ホタルイカだけでも栄養満点ですが、食べ合わせの良い食材を選べるようにしましょう。
ホタルイカを食べる際の注意点は?
ホタルイカは栄養豊富ですが、食べるときには注意が必要です。注意するべきことを詳しく説明します。
生で食べる場合は寄生虫がつきやすい
ホタルイカの内臓には、旋尾線虫(せんびせんちゅう)という寄生虫がいる場合があり、人間の体内に入ると激しい腹痛や嘔吐など重篤な症状がでます。加熱か冷凍することで死滅させることができるため、沖漬けなどを作る際は、一度冷凍してからが良いでしょう。
また、目玉は下処理で取ることが多いですが、食べても問題ありません。しかし、目玉は固く口に残りやすいため、目玉とくちばしを取っておいた方が食べやすくなります。