ホタテの生食は危険?生焼け・刺身であたる?安全な食べ方・処理法を紹介!

ホタテは生だと危険なのでしょうか?貝柱など加熱しないで食べる時は食中毒が心配ですよね。今回は、ホタテを<生刺身・生焼け>などで食べると<あたる・食中毒になる>などの危険はあるのかを紹介します。ホタテを生でも安全な食べ方・正しい処理方法や、あたった時の対処法も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. ホタテは生で食べると危険?貝柱・冷凍でも要注意?
  2. ホタテを生刺身・生焼けで食べる場合は正しい処理をしないと危険な場合がある
  3. ホタテを生で食べるとどんな危険がある?あたる・食中毒の可能性は?
  4. ①ノロウイルス・腸炎ビブリオによる食中毒
  5. ②貝毒
  6. ホタテの生でも安全な食べ方・正しい処理方法は?
  7. ①ホタテのウロ(中腸線)は生・加熱に関わらず食べない
  8. ②生の場合はホタテのエラを食べない
  9. ③購入後は速やかに冷蔵庫・冷凍庫で保存し鮮度を保つ
  10. ④不安な場合は加熱調理をして食べよう
  11. ホタテを生で食べてあたった・食中毒になった際の対処方法は?
  12. 水分補給をして場合によっては病院を受診
  13. ホタテは生でもあたる危険性は低いが注意しよう

ホタテは生で食べると危険?貝柱・冷凍でも要注意?

ホタテには貝柱以外にもエラやウロ、ヒモなどいろいろな部位がありますが、どの部分も生で食べても問題ないのでしょうか。冷凍のホタテも流通していますが、生でも食べられるのか知っている人は少ないです。ここでは、ホタテの生食について紹介します。

ホタテを生刺身・生焼けで食べる場合は正しい処理をしないと危険な場合がある

ホタテは刺身や寿司ネタでも人気がありますが、生のまま食べる時は正しい処理をしないと体に悪い場合もあります。冷凍でも生食できない部分もあり、不可食部分を取り除く必要もあります。しかし、生で食べられるようにきちんと処理をすれば、刺身でも美味しく食べられます。

ホタテを生で食べたい時は、刺身用にプロが正しく処理をしたものを利用すれば心配もいりません。

(*ホタテの下処理について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

ホタテの砂抜きが必要な場合とは?下処理の仕方や焼き方のコツも紹介!

ホタテを生で食べるとどんな危険がある?あたる・食中毒の可能性は?

ホタテは正しい処理をすれば生で食べられる貝ですが、処理が不十分なホタテを生で食べた場合、どんな危険があるのでしょうか。ここでは、ホタテの生食によって起こる危険性について紹介します。

①ノロウイルス・腸炎ビブリオによる食中毒

ホタテを生で食べた場合、以下のような症状を起こす食中毒に案る危険性があります。

・下痢
・嘔吐
・腹痛
・発熱


ノロウイルスは感染性胃腸炎の原因の一つで、冬に感染が増える病気です。腸炎ビブリオも同じ感染性胃腸炎の原因になる細菌で、どちらも生のホタテを食べたことで食中毒を起こす場合があります。激しい腹痛や下痢、嘔吐などの症状が起きることも多く、発熱するケースも少なくありません。

②貝毒

ホタテを生で食べると、貝毒による以下のような症状に見舞われる危険性もあります。

・手足や顔、舌の麻痺
・頭痛
・呼吸困難
・腹痛
・嘔吐
・吐き気


ホタテには貝毒と呼ばれる毒素が含まれていて、食べると様々な症状を引き起こします。ホタテが有害なプランクトンを食べると貝毒が含まれ、無害なプランクトンを食べるようになると、次第に貝毒が体外へ排出されホタテも無害になります。日本ではホタテなどの二枚貝の産地で貝毒の検査を実施することが義務づけられていて、出荷されているホタテは安全です。

一般的に3~11月頃は有害なプランクトンが発生しやすい時期といわれていて、貝毒が発生する地域や頻度も年によって変わるようです。貝毒はフグの毒素によく似た症状を引き起こす毒素で、麻痺性の貝毒と下痢性の貝毒があります。麻痺性の貝毒は、摂取すると顔や舌、手足などがしびれ、麻痺がひどい場合は全身がしびれて呼吸困難に至ります。

頭痛や嘔吐、吐き気度の症状も起こり、12時間を過ぎると次第に症状が減るようです。また、下痢性の貝毒は激しい腹痛や下痢、嘔吐に見舞われます。潜伏期間は30分~4時間程度で、麻痺性の症状よりも体調の変化が起起きるのが遅いです。どちらも頭痛や腹痛、吐き気や下痢などが起きるので、体のしびれがあるかどうかで麻痺性と下痢性を判断してください。

ホタテの生でも安全な食べ方・正しい処理方法は?

ホタテは生で食べると危険な場合もありますが、どうすれば生で美味しく食べられるのでしょうか。ここでは、ホタテを生で食べる場合の安全な食べ方や正しい処理の方法を紹介します。

①ホタテのウロ(中腸線)は生・加熱に関わらず食べない

ホタテには黒い塊のような部位がありますが、これはウロとも呼ばれる中腸線です。人間の膵臓や肝臓、胃などの消化器官のような働きをする部分で、食べたものもウロの中で消化されます。ホタテのような二枚貝では、特にウロの部位で貝毒が濃縮されるので、不可食部位とされています。ウロはノロウイルスなども濃縮される部分で、食あたりの原因にもなります。

ホタテのウロは黒く大きい部分なのでわかりやすく、加熱した場合でも簡単に取り除けます。しかし、牡蠣の場合は中腸線は身の内部にあり、分かりにくいです。そのため、ホタテの方がウロを取り除きやすく牡蠣に比べてあたる確率は低いです。

日本近海で起きる貝毒の中でも、毒性の強いものはサリンと同じような症状を起こすと言われていて、死に至る場合もある危険な天然毒です。さらに、貝毒は熱に強いので加熱調理してもなくなりません。流通しているホタテなどの貝類は貝毒の検査をしているので問題ないと言われていますが、加熱してもホタテのウロは食べない方が無難です。

日本沿岸部で発生する麻痺性貝毒は 4 種のプランクト
ンが原因となっています。いずれもアルカロイドの一種
である毒素を産生します。水溶性で熱に強い天然毒です。
最も毒性が強いものでは、猛毒のサリンと同程度である
言われています。

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