白湯はガンの元は本当?健康じゃない?科学的根拠を元に真偽を調査!
白湯はガンの元との噂は本当でしょうか?美容やダイエットを目的に、白湯を飲んでいる人は心配でしょう。今回は、白湯はガンの元と言われる理由や、その真偽を科学的根拠を元に紹介します。白湯が体に悪い影響を与える場合についても紹介するので参考にしてみてくださいね。
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白湯はガンの元って本当?
冷え性の改善などの健康効果や基礎代謝の向上によるダイエットのサポートなどに役立つとされる白湯はガンの元だと、噂が流れているようです。ここでは、白湯はガンの元との噂が本当かを説明します。
結論:白湯はガンの元との主張に科学的根拠はない
結論としては、白湯はガンの元との主張には科学的根拠はありません。しかし白湯はガンの元であると、主張する人々がいるのは事実です。白湯を飲む人の多くが水道水を沸騰させたものを飲んでいることが、主張の根拠となっているようです。白湯はガンの元と言われる理由は次章で詳述しますが、信憑性はないと言えます。
白湯はガンの元と言われる理由は?
白湯はガンの元と主張する人々は水道水を沸騰させたものを想定しており、含まれているトリハロメタンを理由として挙げているようです。ここでは白湯はガンの元と言われる理由について、健康に与える影響があるのかも含めて詳しく説明します。
①水道水中のトリハロメタンが体に良くないとの主張
水道水中のトリハロメタンが体に良くないと主張する白湯反対派と、肯定派の意見は以下の通りです。
【白湯反対派】
・日本の水道水には必ずトリハロメタンが残留している
・トリハロメタンは特に膀胱ガンの発症を誘発する
【白湯肯定派】
・水道水に含まれるトリハロメタンの濃度は、生涯飲んでも問題はない
・トリハロメタンが膀胱ガンの発症リスクを上げるとの研究結果は出ていない
トリハロメタンとは、消毒用の塩素と水中に存在する有機化合物が反応して生成される化合物です。中でもクロロホルムとブロモジクロロメタンが世界保健機関(WHO)により発ガン性のリスクが懸念されていますが、日本の水道水での含有量はわずかです。またWHOが定める飲料の残留塩素濃度は5mg/1L以下ですが、日本の水道水は1mg/1L以下と下回っています。
高濃度の「トリハロメタン」を含む水道水を長期間飲み続けることで、膀胱癌のリスクが上がることを示す研究があったようですが、今のところ証拠は明らかになっていません。
トリハロメタンは、水道水が塩素処理される際、水に含まれる成分と塩素が反応して発生します。
ただし、水道水に含まれる「トリハロメタン」の量は、ヒトが一生飲み続けても健康に影響が生じない量であるため、ガンの発生とは関係がないと考えられます。
さらに上記にもあるように、高濃度のトリハロメタンが含まれた水道水を長期間にわたって飲み続けたことが膀胱ガンの発症を促すとの研究結果が出たわけではありません。また日本の水道水を一生飲み続けても、健康には影響がないと考えられています。正しい方法で作った白湯を飲む分には、トリハロメタンが除去されるので問題はないと言えます。
②白湯はトリハロメタンの濃度が高いとの主張
白湯はトリハロメタンの濃度が高いと主張する白湯反対派と、肯定派の意見は以下の通りです。
【白湯反対派】
・沸騰させた水道水を10~15分加熱して白湯を作る過程で、トリハロメタンの濃度が高まる
・トリハロメタンの濃度が高まると、発ガンリスクも高まる
【白湯肯定派】
・トリハロメタンの濃度が高まるのは沸騰後5分までで、10~15分加熱すると除去できる
・トリハロメタンが除去された白湯は健康リスクがない
また水道水に含まれるトリハロメタンは、以下の方法でも除去できます。
水処理関係の研究者です。私の勤める会社でも浄水器を作っていますので、ここはトリハロメタンの恐ろしさを滔々と語り、浄水器の必要性を説くのが会社思いの良い社員なのかも知れませんが、正直な所なにかトリハロメタンに対する過敏症などない限り、気にするほどのものではないように思います。
それでも気になるという場合、トレビーノとかクリンスイのような、ホームセンターでメーカー名を全面に出して陳列しているような浄水器であれば、十分清浄な水が得られるのではないでしょうか。
沸騰後の水道水を煮沸する時間を長くするだけでは不安な時には、浄水器を使うのも方法の1つです。日本の水道水の基準値は世界的に見ても厳しいこともあり、10分以上煮沸するあるいは浄水器を通して水を清浄にしてから使えば健康リスクは低減できると考えられます。
③白湯健康法ではトリハロメタンを多く摂取してしまうとの主張
白湯健康法ではトリハロメタンを多く摂取してしまうと主張する白湯反対派と、肯定派の意見は以下の通りです。
【白湯反対派】
・水道水を沸騰させた白湯はトリハロメタンの濃度が高い
・水道水を沸騰させた白湯を飲む健康法により、トリハロメタンの摂取量が増える
【白湯肯定派】
・水道水ではなくミネラルウォーターなどでも白湯を作ることは可能なので、水を選べば健康リスクは下がる
・白湯はガンの元と明言できるほどのエビデンスがない
実際に水道水に含まれるトリハロメタンを長時間飲み続けることで、膀胱ガンの発症リスクが上がるのかについて研究されています。
高濃度の「トリハロメタン」を含む水道水を長期間飲み続けることで、膀胱癌のリスクが上がることを示す研究があったようですが、今のところ証拠は明らかになっていません。
水道水に含まれるトリハロメタンの摂取と発ガンリスクについて研究は進んでいますが、白湯はガンの元と言い切れるほどの研究結果は出ていないのです。白湯はガンの元と主張するだけの根拠はないので、神経質になる必要はないと考えられます。