冷凍ブロッコリーの栄養価は生より低いの?成分を逃さない茹で方・調理法など紹介!
【管理栄養士監修】冷凍ブロッコリーに栄養はあるのでしょうか?今回は、冷凍ブロッコリーの栄養価を〈生・冷凍〉や〈市販・自家製〉で比較して紹介します。栄養が取れる解凍方法や食べ方にくわえ、レシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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冷凍ブロッコリーの栄養価は?生より低い?
近年冷凍野菜の種類が増え、冷凍ブロッコリーもよく見かけるようになりました。日持ちする便利な食材ですが、栄養価は生と比べてどのような違いがあるのでしょうか。まずは市販品と自家製を比較しながら紹介します。
冷凍ブロッコリーの栄養価は生とほぼ変わらない
カロリー | カリウム | カロテン | 葉酸 | 食物繊維 | ビタミンC | |
生ブロッコリー | 40(kcal) | 460(mg) | 900(μg) | 220(μg) | 5.1(g) | 140(mg) |
冷凍ブロッコリー | 30(kcal) | 210(mg) | 830(μg) | 120(μg) | 4.3(g) | 55(mg) |
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
冷凍野菜には、栄養がない・薬づけ・美味しくない等のネガティブなイメージがありますが、製法を理解すると、実は冷凍も栄養価は生とほぼ変わらないことが分かっています。
・ブランチングと呼ばれる特別な加熱処理を行っている。
・栄養価の高い旬の時期のものを加工されている。
・-18度以下の超低温で保存されている。
市販の冷凍ブロッコリーは、熱湯や蒸気で短時間下茹でするブランチング処理が施されています。それにより、殺菌効果だけでなく酵素の働きも抑えるため、栄養価と鮮度を収穫時に近い状態でキープできるのです。また冷凍野菜は旬の時期にまとめて加工され、超低温で保管されている点も重要です。
旬の時期は安く美味しいだけでなく、栄養価も1年の中で1番高いので、この時期の野菜を加工し、超低温保存することで添加物を使わずに劣化を防いでいます。冬が旬のブロッコリーを季節外れに栽培したものを食べるより、冷凍ブロッコリーの方が優秀かもしれません。
住吉彩
管理栄養士
近年の冷凍技術は進化しているので、季節によって生で食べるのか?冷凍したものを食べるのか?を組み合わせるとより栄養価が高いまま食べることができるので、使い分けてみてはいかがでしょうか?
(*ブロッコリーの具体的な栄養価と効果・効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
自家製の冷凍ブロッコリーは市販商品より栄養価が低い
冷凍ブロッコリーは下茹で時に、水溶性の栄養素が茹で汁に流れ出てしまいます。また業務用の冷凍ブロッコリーは、加工後すぐに急速冷凍で超低温保存されてる点に対し、家庭用冷凍庫では冷凍状態になるまでに時間がかかり、ブロッコリー自体の劣化が進み栄養価が徐々に減少してしまいます。
家庭で自家製冷凍ブロッコリーを作る場合は、電子レンジで加熱したり、蒸し調理することで栄養価の減少を抑えることができるので覚えておきましょう。
冷凍ブロッコリーの解凍方法は?
冷凍ブロッコリーは解凍方法によって、栄養価に大きな違いが出てくるので知っておきましょう。
常温解凍は栄養が流出しやすい
冷凍ブロッコリーは一度火を通してあるので、常温に2~3時間置けば解凍されて食べられますが、解凍時の水分と共に栄養素も流出してしまいます。特にカリウム・葉酸・ビタミンCなどの水溶性の栄養素は加工時と解凍時に失われるので、流れ出る水分もムダにしないで使いたいものです。
凍ったまま調理するのがおすすめ
市販の冷凍ブロッコリーは加熱済みなので、生ブロッコリーに比べ調理時間を短縮することができます。凍ったまま炒める・焼くなどの調理を行うことで栄養価の減少を最小限に抑えられ、色鮮やかに仕上がるので試してみてください。
また熱したフライパンに油を入れず冷凍ブロッコリーを弱火で水分が飛ぶまでゆっくり乾煎りすると、シャキッとした生ブロッコリーに近い歯ごたえを味わうことができます。