にんにくの食べ過ぎで下痢・腹痛になる原因は?適量や対処法・予防策も紹介!

【管理栄養士監修】にんにくを食べ過ぎると腹痛・下痢になりやすいと知っていますか?今回は、にんにくで腹痛・下痢になる原因やなった場合の対処法を紹介します。にんにく料理を美味しく楽しむためにも食前・食事中にできる予防法も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 石川桃子
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神奈川県川崎市内の歯科医院で管理栄養士として勤務。歯科栄養という新たな分野を様々な方に知っていただくために活動しております。...
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神奈川県川崎市内の歯科医院で管理栄養士として勤務。歯科栄養という新たな分野を様々な方に知っていただくために活動しております。歯スティバルという歯科イベントにて講師を務めさせていただきました。分子整合栄養学を学び、予防歯科には欠かせない食事をお子様やご高齢の方と様々な方への食事・栄養指導を行なっております。

目次

  1. にんにくは食べ過ぎはどれくらい?下痢・腹痛になる?
  2. にんにくの1日の適量は「1片」
  3. にんにくの食べ過ぎによる症状の例
  4. にんにくを食べ過ぎて下痢・腹痛になる原因は?
  5. ①アリシンの過剰な殺菌作用
  6. ②にんにくへのアレルギー反応
  7. ③体調自体が悪い
  8. にんにくで下痢・腹痛になった時の対処法
  9. ①水分を摂取する
  10. ②アレルギーの可能性がある場合は食べるのを止める
  11. ③ヨーグルトや発酵食品を食べて腸内環境を整える
  12. にんにくを食べても下痢・腹痛を予防できる方法は?
  13. ①生ではなく加熱調理する
  14. ②タンパク質性の食材と食べ合わせる
  15. ③空腹の状態で食べない
  16. にんにくの食べ過ぎには注意しよう

どんなに気を付けていても、下痢や腹痛になってしまう場合もあります。その時に対処法を知らなければ、我慢するしかなく辛い思いをしかねません。しかし対処法を知っていれば避けることができる可能性があります。

また防ぐことが難しかった場合でも下痢や腹痛の程度を抑える効果も期待できるので、以下ですぐに実践できる3つの対処法を詳しく説明します。

①水分を摂取する

下痢や腹痛が起きた場合はすぐに水を飲みましょう。下痢なのに水を飲んでも問題はないのか心配になる人もいるかもしれませんが、問題ありません。その際冷たい水は刺激になるので、できれば常温や白湯をおすすめします。

にんにくの成分のアリシンは水に溶ける性質があるため、水に溶けることで刺激が弱まり、症状を緩和させる効果が期待できるのでおすすめです。キャベツを始めとした水分を多く含む食材を食べても同じ効果が得られます。

またラーメンのトッピングやスープのアクセントのように、水分と一緒に食べることも有効です。様々な食べ方ができるので、もし下痢や腹痛が出始めたら水分を意識しましょう。

石川桃子

管理栄養士

選ぶ料理にひと工夫あるとにんにくが原因で起こる不調を予防できるので生のニンニクを食べる機会があったときは積極的に野菜やスープを食べるようにすると良いですね。

②アレルギーの可能性がある場合は食べるのを止める

元々にんにくアレルギーと診断がついている人であれば、にんにく料理は避けるので問題はありません。しかしアレルギーの検査をしたことがなく、少量のにんにくで体調不良を起こした場合はアレルギーの可能性があります。

また餃子やイタリアン料理と種類の違うにんにく料理を食べた後に、毎回体調不良を起こす場合もアレルギーの可能性が考えられます。その場合はまずはにんにく料理を食べることは止めて、病院を受診した方が良いです。市販薬でアレルギー用の薬もありますが、医師に診てもらった方が安心です。

③ヨーグルトや発酵食品を食べて腸内環境を整える

にんにくによる体調不良の原因は腸内環境が乱れることから、ヨーグルトや発酵食品を意識して摂ることも効果的です。発酵食品にはチーズや味噌、キムチ、納豆などがあります。

ヨーグルトの場合も同様ですが、これらには腸内環境を整える作用があります。普段から意識して摂れれば一番いいですが、最初にこれらの食品を食べて対策しましょう。胃粘膜が保護されるので、症状が緩和される可能性があります。

にんにくを食べても下痢・腹痛を予防できる方法は?

にんにくを食べてからの対処法も大事ですが、そうなる前に予防法を知り対策できた方が安心です。難しいことはなく、普段の生活の中ですぐにできる方法ばかりです。以下ではにんにくの調理法や食べ合わせ、胃腸の状態に注目して3つ紹介します。

①生ではなく加熱調理する

にんにくを食べる時は生ではなく、加熱した方が良いです。なぜなら加熱することで酵素が働かなくなるため、アリインがアリシンに変わらなくなります。その分刺激が抑えられるので、体調不良が起こりにくいためです。

適量を守ることが基本にはなりますが、胃腸に不安のある場合は生を避けて加熱したにんにくを選ぶと安心です。ただし加熱の中でも油とにんにくの組み合わせはおすすめできません。

なぜならにんにくの胃腸への刺激がさらに強くなってしまう可能性があるためです。アヒージョなど油とにんにくの組み合わせは美味しいですが、少量にして味を楽しむようにしましょう。(※4)

(*にんにくの生と加熱時の違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

生にんにくは危険?食べ方の注意点や加熱時との違いを比較して紹介!

②タンパク質性の食材と食べ合わせる

にんにくを食べる時は、タンパク質が豊富な食材と一緒に食べると吐き気などの体調不良を起こす可能性が低くなります。なぜなら臭いの元でもあるアリシンがタンパク質と結びつき、刺激が弱まるためです。そのため、普段からタンパク質の多い食材と一緒に調理するよう意識することが大切です。

なおタンパク質の多い食材には、牛乳やチーズ、豆類、肉、魚、卵が挙げられます。特にチーズは体内に溜まったにんにくの臭いにも効果を発揮します。また外食が多い人でも、牛乳であればにんにく料理の前に飲むだけなので実践しやすいです。賢く食べ合わせれば、メリットは多いです。(※2)

石川桃子

管理栄養士

実は日本人の中で牛乳に含まれる乳糖を分解できない方もいらっしゃいます。そういった方は牛乳やヨーグルトなんかを食べた後にお腹が痛くなったり下してしまったりなどの症状が現れます。そういった方は積極的に他のタンパク質を選ぶようにしましょう。

③空腹の状態で食べない

にんにく料理は強い臭いや食欲を増す美味しさから、あえてお腹を空かしてたくさん食べる人も多いです。しかしにんにくを食べる場合は順番を変えて、空腹時を避けるのが体調不良を起こさないコツです。空腹時は胃腸が敏感な状態になっていることが多く、そこに刺激の強いにんにくが入ることで吐き気などを起こす可能性があります。

何かをつまんだ後にんにく料理を食べるのもいいです。しかしそれが難しい場合は、食べる順番を変えることで空腹を避けてにんにく料理を楽しむのも効果があります。大切なことは空腹を避けることなので、それを意識することでにんにくの魅力だけを楽しむことができるのです。

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