たけのこに栄養はない?含有成分・効能や食べ過ぎなど注意点も紹介!

【管理栄養士監修】たけのこは栄養がないと言われることがありますが本当でしょうか?今回は、〈チロシン〉〈食物繊維〉など、たけのこに多く含まれる栄養素と効能を紹介します。たけのこの栄養を効率的に摂取する方法も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 熊橋麻実
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管理栄養士。保育園での管理栄養士経験8年、その他、社員食堂・タワーマンション内カフェ・料理教室などにも従事。現在、レシピ提供や講師・...
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管理栄養士。保育園での管理栄養士経験8年、その他、社員食堂・タワーマンション内カフェ・料理教室などにも従事。現在、レシピ提供や講師・記事執筆などの活動をしながら、現役で園児の給食管理を行っています。これまでの経験を活かし、栄養学の知識をわかりやすくお伝えできればと思います。

目次

  1. たけのこってどんな野菜?栄養ない?
  2. たけのこに栄養がないと言われる理由
  3. たけのこの旬と選び方
  4. たけのこの栄養素と効能は?
  5. ①チロシン
  6. ②カリウム
  7. ③食物繊維
  8. たけのこの栄養の効率的な取り方は?
  9. ブドウ糖と食べ合わせる
  10. たけのこの食べ過ぎには要注意
  11. 下痢になる恐れも
  12. たけのこにも栄養が含まれている

ゆでたけのこの節についている白い固まりはチロシンというアミノ酸の一種でチーズや大豆にも含まれ、食べられます。チロシンは生たけのこ100g中、180㎎含まれ、ヨーグルトやうずら豆に含まれる量と同じです。

アミノ酸であるチロシンは甲状腺ホルモンや神経伝達物質のノルアドレナリンやドーパミンの元になります。新陳代謝を活性化し、ストレスの緩和やホルモンバランスを調整するので美容にも効果があり、幸福感、やる気や集中力など生きる上で大切な機能を司ります。

(*たけのこの白い粒について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

たけのこの水煮の白い粒・粉の正体は?食べれる?簡単な取り方も紹介!

②カリウム

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
520mg 2500mg 21%

たけのこに含まれるカリウムは100g中520㎎で、カリウムが多いと言われるバナナの1.4倍あります。カリウムは体内の余分な水分や老廃物を運び出し、細胞の浸透圧を調節する働きと腎臓でナトリウムの吸収を調節します。そのためデトックスによる美容効果や血圧の上昇を抑える効果があります。

カリウムが不足するとむくみなどのほかに、脱力感、不整脈や筋無力症などの症状が見られることもあるようです。カリウムは大量に摂取すると、腎機能が低下し、尿の排泄が困難な場合は高カリウム血症が発生する場合があります。(※2)

③食物繊維

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
2.8mg 20mg 14%

たけのこの食物繊維は100g中2.8gでゆでると3.3gに上がり、ホンシメジと同じ量です。食物繊維は第6の栄養素とも呼ばれ、腸内の有害物質を吸着したり、腸内環境を整える働きをします。

食物繊維のセルロースが腸内がきれいにすることで、食事で取り入れた栄養分をむだなく吸収できるようになります。また血糖値の上昇を抑えたり、血液中のコレステロール濃度を下げるなどの効能が認められ、肌を健康に保つ働きもあるため美容効果も期待できます。(※3)

熊橋麻実

管理栄養士

たけのこに含まれる食物繊維のほとんどは不溶性です。不溶性食物繊維は便のかさを増やす働きがあります。腸のためには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を2:1で摂取するのが良いと言われているので、水溶性食物繊維を含むわかめやきのこを組み合わせると良いですね。

たけのこの栄養の効率的な取り方は?

野菜が持つ栄養素の中では貴重なチロシンを有効に取り入れるには、どのような食べ方がよいのでしょう。アミノ酸であるチロシンを上手に吸収するための組み合わせを紹介します。

ブドウ糖と食べ合わせる

たけのこに含まれるチロシンは脳の中で働く成分です。脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖と一緒に取り入れることで吸収率をアップしましょう。たけのこご飯はポピュラーな食べ方ですが、体内でブドウ糖に変わるご飯との組み合わせはとても良い食べ方です。麺類やイモ類もブドウ糖に変わるので、メニュー選びの参考にしてください。

たけのこの食べ過ぎには要注意

旬の短いたけのこですが、食べ過ぎては身体によくありません。たけのこを食べるときの注意点をお伝えします。

下痢になる恐れも

たけのこの有効成分である食物繊維は消化が良くないというデメリットもあります。不溶性食物繊維のセルロースは腸の働きを活性化しますが、食べ過ぎると腸内で水分を吸収できないまま下痢になってしまったり、逆に多量のセルロースが腸内の水分を吸収してしまい便秘気味になる場合もあります。

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