かぶの栄養成分と効能は?加熱はNG?栄養を逃さない調理法・食べ方も紹介!
【管理栄養士監修】かぶは栄養豊富な野菜だと知っていますか?今回は、妊婦さんに嬉しい〈葉酸〉など、かぶの〈根〉と〈葉〉に含まれる栄養素を効能とともに紹介していきます。加熱はNGか、など栄養を逃さない調理法も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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かぶってどんな野菜?
季節を問わず手に入りやすいかぶですが、本当の旬はいつなのでしょう。最近では色とりどりのかぶがスーパーに並び、種類も多いようです。かぶの美味しい時期や種類、新鮮なかぶの特徴をお伝えします。
かぶの種類と旬
かぶはアブラナ科の作物で、種類も豊富です。大きさの分類では大かぶ・中かぶ・小かぶ、3種類に分かれ、産地による種類も多く80種類ともいわれます。代表的なのは京都の千枚漬けに使われる聖護院かぶ、飛騨の赤カブ、細長く赤いグラデーションの日野菜かぶなどが挙げられます。
小かぶは通年で回りますが、本来かぶの旬は春物は3月から5月、秋のものは10月から1月に出荷されます。特に寒い時期に取れるかぶは、甘みが増して美味しくなります。
(*かぶの旬について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
新鮮なかぶの選び方
美味しいかぶの見分け方は
・葉がシャキッとして色も鮮やか
・根の部分もキズがない
・白や赤のかぶの色が美しくつやがある
・ずしりと重く全体的にみずみずしい
といったかぶを選ぶ事です。葉がしおれていたり、根にしわがあるかぶは収穫してから時間がたって、新鮮とはいえません。また、持った時に重く感じられないかぶは水分がとんでいることが考えられますし、時間が経ちすぎていればスが入っている可能性もあります。
上野知佐
管理栄養士
かぶにはたくさんの種類があります。味や食感の違いも楽しめますよ!
かぶ(根・葉)の栄養素と効能
部位 | エネルギー | 水分 | タンパク質 | 糖質 | 食物繊維 | 脂質 |
大根(根) | 20kcal | 83.9g | 0.7g | 3.1g | 1.5g | 0.1g |
大根(葉) | 20kcal | 92.3g | 2.3g | 1g | 2.9g | 0.1g |
かぶは根が淡色野菜で、葉の部分が緑黄色野菜といった一つで二つの性格を持った野菜です。それぞれの部分による栄養素の違いはあるのでしょうか。かぶの部分別に栄養の違いや効能を見てみましょう。
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
①ビタミンC
部分 | 含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
根 | 19㎎ | 100㎎ | 19% |
葉 | 82㎎ | 100㎎ | 82% |
かぶのビタミンCは根の部分は19㎎ですが、葉には82㎎も含まれます。これは青汁に入っているケールと同等の量です。
ビタミンCはコラーゲンを作るのに必要な栄養で、皮膚のメラニン色素生成を抑制したりストレスや病気への抵抗力を高める効能があります。鉄の吸収を助けるので、鉄分が不足しやすい妊婦さんにも必要な栄養です。ビタミンCは熱に弱いので加熱せずに食べると良いですね。(※2)
②アミラーゼ
アミラーゼはかぶの根に多く含まれる酵素の一種で、山芋や大根にも含まれています。でんぷんやグリコーゲンを分解する消化酵素で、胃もたれ、胸やけの治療や胃腸薬にも使われています。体内では唾液や膵臓から分泌されます。
某大学の実験によると野菜に含まれるアミラーゼとしては山芋がトップで、かぶはそれに次ぐ含有量です。妊婦さんの吐き気にも効果的で、薬ではないので妊娠中は安心ですね。かぶの酵素は加熱に弱いので、生食をお勧めします。(※3)