とろろの栄養素と効能は?美容効果あり?成分が取れる食べ方・レシピのおすすめも紹介!
【管理栄養士監修】とろろに含まれる栄養素を知っていますか?とろろは独特のねばり気があって美味しい食材ですが、今回は、とろろの栄養成分・効能に加え、栄養成分を効率的に摂れる食べ方も紹介します。レシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
山芋・長芋に含まれる食物繊維には、前述した通り腸内の不要物の排出を促進して腸の働きを整える効能があり、腸の状態が整うことが美肌にもつながります。さらに、とろろにはそのほかにも美肌に役立つ成分が豊富に含まれています。
その成分の一つがムチンと呼ばれるとろろのねばり気のもとになる成分で、肌や粘膜を健康に保つ働きがあるのが特徴です。ほかにも、肌の健康に役立つビタミンB群やコラーゲンの生成を促すビタミンC、保湿作用のあるアルギニンが含まれているため、肌のトラブルに悩む方はとろろを食べる習慣をつけてみると良いでしょう。
林輝美
管理栄養士
粘膜を健康に維持してくれるため、美肌効果だけではなく感染症予防にもなります。風邪が流行する季節こそ積極的に摂りたい食材です。
⑤消化を助ける
山芋・長芋には、消化酵素の一つで糖質の分解を促す働きを持つアミラーゼが豊富に含まれるのも特徴です。また、とろろ独特のねばり成分であるムチンも消化を助ける働きを持つため、夏バテなどで胃が疲れ気味の時にはとろろそばなどを食べると胃の回復が早まるでしょう。
⑥高血圧の予防
山芋・長芋にはカリウムが豊富に含まれており、過剰に摂取した塩分の排出を促進するため、高血圧の予防に効果を発揮します。また、とろろに含まれる水溶性食物繊維とムチンはコレステロール値や血糖値を下げる効果を持つことから、とろろは高血圧以外の生活習慣病の予防にも効果を発揮する食材です。
(*とろろはダイエットに向いているかについて詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
とろろの栄養成分が効率よく摂れる食べ方は?
様々な栄養成分が豊富なとろろですが、栄養成分を効率よく摂取するためのコツや方法はあるのでしょうか。栄養成分が効率よく摂れるいくつかの食べ方を紹介するので、食べる際には意識してみてください。
①加熱せず生で食べる
とろろのねばり成分であるムチンは、粘膜の保護や消化のサポートなどの効能を持っていますが、熱に弱い性質を持っているのが特徴です。ムチンの良い効能を無駄にしないためにも、加熱をせずに生で食べると良いでしょう。どうしても加熱したい場合も、最小限の加熱で済ませることが大切です。
②食べ合わせを考慮する
とろろに含まれるムチンには、タンパク質の吸収を助ける働きがあります。タンパク質は筋肉や内臓・骨・髪などをを作るのに欠かせない栄養素なので、効率的にタンパク質を補給するためにもとろろとタンパク質は一緒に摂取するのがおすすめの食べ方です。
マグロの刺身とろろをかけたり、短冊切りにしたとろろを生ハムで巻いて食べるなど、タンパク質ととろろを組み合わせた食べ方を意識してみましょう。
とろろは食べ過ぎに注意?理由は?
栄養満点でさっぱりとしたのどごしで食べやすいとろろですが、食べ方で注意すべき事はあるのでしょうか。ここではとろろを食べる際の注意点をいくつか紹介するので、安全にとろろを楽しむためにも理解しておきましょう。
①口まわりがちくちくすることがある
とろろを食べたときに、口のまわりがちくちくした経験を持つ方もいるかもしれません。これは、とろろにはシュウ酸カルシウムと呼ばれる先のとがった形状をした結晶が含まれていることが原因です。このちくちくした感覚は、酢を入れたり中心部のみを食べるようにしたり、冷凍したりすることで抑えられるのでかゆみが気になる方は試してみて下さい。