わらびの栄養素と効果・効能は?成分を逃さない食べ方や注意点などを紹介!
【管理栄養士監修】わらびの栄養について知っていますか?今回は、わらびの栄養成分や効能・効能に加えて、成分を逃さない食べ方や、食べる際の注意点を紹介します。わらびの活用レシピの他に、旬の時期や、新鮮な選び方も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
ナイアシンはビタミンB2と同じく、糖質や脂質・タンパク質のエネルギーへの変換を促し、皮膚や粘膜を守る効能をしている成分です。また、うつなどの心の不調を改善することを期待される成分でもあります。(※4)
④β-カロテン
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
160μg | - | - |
β-カロテンは抗酸化作用を持つ成分で、体の酸化を進ませる活性酸素の生成や働きを抑制し、動脈硬化やがんといった病気や老化を防ぐ効果が期待できます。また、β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜、目の健康維持などに効果を発揮しています。
β-カロテンの1日の摂取量の目安は現在のところ定まっていませんが、しっかり摂取したい成分と言えるでしょう。(※5)
⑤鉄
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
0.6mg | 7mg | 9% |
鉄は、体中に酸素を運ぶ血液の成分であるヘモグロビンを構成する栄養素のため、鉄が不足すると貧血を起こしたり体がだるく感じたりするなど悪影響を及ぼすことがあります。特に女性や運動量が多い方は鉄が不足しがちなので、適度な摂取を心がけることが大切です。(※6)
⑥ビタミンE
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
1.5mg | 6.5mg | 23% |
わらびに豊富に含まれているビタミンEには、強い抗酸化作用があるため生活習慣病や老化の予防効果が期待できる成分です。また血行を良くする効能もあり、肩こりや冷え性の改善にも役立ちます。(※7)
⑦食物繊維
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
3g | 20g | 15% |
食物繊維には水分を吸収し、便の体積を大きくする効能があります。その結果、大腸が刺激されてスムーズな排便につながるため、便秘に悩む方は積極的に摂取したい栄養素です。ただし、過剰摂取は便秘を逆に悪化させてしまう場合があるので、適度な摂取を心がけましょう。(※8)
広瀬陽香
管理栄養士
わらびは様々な栄養素を含みますが、その中でも特に食物繊維を摂取できる食品としてとても優秀です。
食物繊維は食の欧米化が進む中で、非常に不足の可能性が高い栄養素です。わらびに限らず様々な副菜類の食品を摂取し、今よりも少し意識をして食物繊維を摂取することで腸内環境の改善もサポートしてくれます。
わらびを食べる際の注意点は?
わらびはここまで説明した通り様々な栄養を含む健康にも良い食材ですが、食べる際に注意しなければいけないことがあります。正しく理解して、美味しくわらびを食べましょう。
①わらびには発がん性物質が含まれるのでアク抜きをしてから食べる
わらびにはプタキロサイドという発がん性物質が含まれており、アク抜きをして食べることでその影響を防ぐことができます。アク抜きに必要な材料と手順は以下の通りです。
【材料】
・わらび
・水:鍋に入れたわらびが全て漬かる程度
・重曹:水1Lに対して小さじ1
【アク抜きの手順】
1、わらびをしっかりと水洗いする
2、わらびの根元にある硬い部分をカットし、穂先を取る
3、大きめの鍋にわらびが漬かる量の水を入れて火にかける
4、沸騰したら重曹を分量通りに入れる
5、火を止めて粗熱を取る
6、わらびを入れて一晩おく
7、柔らかくなったわらびを流水でしっかり洗う
わらびのアク抜きは一見難しそうですが、準備が出来れば水に漬けておくだけのため、それほど手間ではありません。アク抜きした後のわらびは、水に漬けた状態で冷蔵庫に保存し、毎日水を入れ替えることで約1週間持ちます。