焼き芋の栄養素と効能は?成分を逃さない&太りにくい食べ方を紹介!
【管理栄養士監修】焼き芋に含まれる栄養素を知っていますか?今回は、焼き芋の栄養成分・効能に加え、栄養素を逃さない調理法・食べ方を紹介します。焼き芋が好きな人におすすめしたい、カロリー・糖質量や太らない食べ方も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
さつまいもを包丁で切った時、白い汁が出てくる事があります。これは「ヤラピン」と呼ばれるもので、さつまいもにしか含まれない成分です。ヤラピンには腸の蠕動運動を促して便を柔らかくする働きがあるので、こちらにも便秘を解消する効果が期待できます。ヤラピンは加熱をしても成分が変わったり効果が無くなる事は無いので、安心して焼き芋を頂きましょう。
高岡由貴
管理栄養士
ヤラピンとはさつま芋の皮の付近にあるネバネバした白い液体です。他の野菜にはなく、さつま芋特有の成分です。
③レジスタントスターチ
さつまいもを加熱した後冷やすと、「レジスタントスターチ」という成分が増えます。レジスタントスターチとは消化されにくいでんぷんの事で、大腸まで消化されずに運ばれるのでダイエット効果が期待できます。
さつまいもを焼き終わった後は、一度冷やして頂くのも良いでしょう。冷蔵庫に入れておくのも良いですし、冷凍庫で保存すれば焼きたてとは違った食感を味わえる楽しさもあります。(※5)
④クロロゲン酸
クロロゲン酸は、さつまいもが緑色に変色する原因でもあります。変色の原因と聞くと体内に取り入れても良い物かと悩んでしまいますが、クロロゲン酸はポリフェノールの中の一つで、摂取しても問題はありません。
クロロゲン酸は摂取すると脂肪の吸収を抑える働きがありますし、抗酸化作用を持つので動脈硬化やガンといった病気になりにくくなる効果も期待できます。ダイエット以外でも、ぜひ摂取しておきたい成分の一つです。
⑤ビタミンC
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
23mg | 100mg | 23% |
ビタミンCも抗酸化作用があり体の酸化を防ぐので、老化や動脈硬化などの病気の予防に役立ちます。体内でコラーゲンを生成するときに必要な成分でもあるので、肌の調子が気になる方にも積極的に摂取してほしい栄養素です。
ビタミンCはこの他にも強い抗酸化力によりストレスで生まれた活性酸素を除去してくれる働きも期待できます。ビタミンCは水溶性で体内に長時間保持しておけないので定期的に摂取する必要があります。(※3)
⑥葉酸
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
47μg | 240μg | 20% |
葉酸は植物の葉に多く含まれることから名づけられたビタミンで、水溶性の性質を持っています。葉酸には細胞が作られるのを助けたり、胎児の成長にはかかせない栄養素です。妊婦の方がしっかり葉酸を摂取しておく事でお腹の子どもが神経管閉鎖障害になりにくくなると言われているので、妊娠中の方はもちろん妊娠希望の方は特に意識して摂取してほしい栄養素の一つです。
上記の効果だけでなく、葉酸にはホモシステインをメチオニンへと変えるのを助ける働きがあるとも言われています。メチオニンはコレステロール値を下げる働きが期待できる成分なので、妊婦さん以外の人も摂取しておきましょう。(※4)
焼き芋の栄養成分を逃さない調理法・食べ方は?
続いて、焼き芋に含まれる栄養素を逃さず食べる方法を見ていきましょう。何気なく行っている事で焼き芋の栄養価を落としてしまっているかもしれないので、チェックしてみてください。
皮まで食べる
焼き芋を食べる時、皮を剥いて食べている人も多いでしょう。しかし、焼き芋の栄養素を無駄にせず、丸ごと頂きたいなら皮ごと食べる方がおすすめです。さつまいもにはヤラピンが含まれますが、ヤラピンは皮と実との間に多く含まれると言われています。
皮を剥くと焼き芋に含まれるヤラピンを一緒に捨ててしまう事になり、さつまいもの栄養を十分に摂取出来ていないとも言えるでしょう。出来るなら、焼き芋は皮を剥かずにそのまま頂くのがおすすめです。ヤラピンにはでんぷんの消化を助ける働きもあるので、おならが出にくくなるといったメリットもあります。
(*焼き芋の皮の栄養価・効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)