いちごの栄養素と効果は?効率よく栄養摂取する方法や選び方のコツも紹介!
【管理栄養士監修】いちごには栄養素が豊富に含まれることを知っていますか?今回は、いちごに含まれる栄養素とその効能にくわえ、栄養を効率的に摂取する方法も紹介します。いちごの栄養が取れるおすすめレシピも紹介するので、いちごを料理に活用したい方も参考にしてください。
目次
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
90μg | 240μg | 38% |
いちごに含まれている葉酸は、同量のほうれんそうと比較すると約半分ほどの量となります。葉酸には赤血球を生成する働きがあり、「造血のビタミン」と呼ばれることもあります。
葉酸には細胞を作る時に大切な核酸を合成する働きもあり、妊娠初期の方がしっかり葉酸を摂っておくことで胎児が神経管閉鎖障害になるリスクを減らすことが期待できます。妊婦の方にとってはぜひ注目してほしい栄養素の一つと言えるでしょう。(※3)
③いちごタンニン
いちごタンニンはいちごにのみ含まれている栄養素で、お腹に脂肪を付きにくくしてくれるというダイエット中の方には嬉しい成分です。マウスによる実験でも効果が出ており、いちごタンニンを食事と一緒に摂取したマウスは30%ほど体重の増加を抑制できたというデータもあります。
④食物繊維
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
1.4g | 20g | 7% |
いちごには食物繊維も含まれており、同量の生のさつまいもの60%ほどの量が含まれています。食物繊維には水溶性と不溶性のものとがあり、いちごに含まれているのは水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維にはビフィズス菌を増加させて腸内環境を整えてくれたり、コレステロールを体の外に排出してくれる効能が期待できます。(※4)
⑤アントシアニン
いちごに含まれているアントシアニンは、代表的なファイトケミカルであるポリフェノールの一つです。アントシアニンには抗酸化作用があり、体内の有害物質を無害な物質に変える効能から生活習慣病の予防などが期待できます。
水溶性の成分なので長時間効果はありませんが、体内に入った後は比較的早く作用するという特徴があります。
永倉沙織
管理栄養士
赤い色素であるアントシアニンには肝臓の機能を高める働きがあると言われています。 お酒をよく飲む方など、肝臓が疲れている方にオススメです。
⑥カリウム
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
170mg | 2500mg | 7% |
いちごに含まれているカリウムの量は100gあたり170mgで、同量に360mg含まれているバナナと比較すると半分ほどの量になります。カリウムにはナトリウムが腎臓で再吸収されるのを防ぐ効能があり、余分なカリウムが体外に排出されるので血圧を下げる効果が期待できます。
また、体内のナトリウム濃度が高くなると体内に水分が溜まった状態になりますが、カリウムによって余分なナトリウムと水分が排出されることによってむくみ解消にもつながります。(※5)
いちごの栄養を効率的に摂取するには?
いちごはビタミンCや葉酸などの栄養素が含まれていますが、そのまま食べるよりも効率的に摂取する方法もあります。栄養成分を逃さない洗い方についても紹介するので、いちごを食べる前に確認してみてください。
脂質と一緒に摂取する
イチゴの栄養成分を効率的に摂取したいなら、脂質と一緒に摂取するのがおすすめです。練乳や牛乳などの乳製品をいちごにかけて食べている人も多いかと思いますが、これらは脂質を含んでいるのでただ美味しいだけではなく栄養面でも嬉しい効果がある組み合わせと言えるでしょう。
洗い方に注意する
いちごを食べる前には水洗いをしますが、洗い方には注意が必要です。綺麗に洗うためにへたを最初に取ってしまうと、水洗いしたときに水溶性であるビタミンCが流れ出てしまいます。洗う前に比べて半分近く流れてしまう場合もあるので、へたは実を洗ったあとで取るように気を付けましょう。
また、長時間水に浸けた場合も水溶性であるビタミンCが流れ出てしまいます。いちごは水に浸けておくのではなく、流水でさっと汚れを洗い流すのがおすすめです。