なた豆の栄養や効果・効能は?毒性の抜き方やお茶・漢方など取り入れ方など紹介!
【管理栄養士監修】なた豆とはどんな豆か知っていますか?今回は、なた豆の栄養成分や効果・効能にくわえ、選び方・保存方法について紹介します。〈毒性・アク抜き〉など、なた豆を食べる際の下処理や〈お茶・歯磨き粉・漢方〉など成分の取り入れ方も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
④痔の改善
なた豆に含まれる栄養成分マグネシウムとカナバニンは、血行を良くする効果もあるため、痔を改善する効能があるとされます。肛門付近の静脈の血流が悪くなることが原因となり痔や、痔ろうが引き起こされます。血流を良くし、膿を排出することで、症状の改善が期待できます。
お茶を飲むだけでなく、漢方では豆を濃く煎じて、直接患部に湿布するのが最も効果が高く、いろいろな痔に効果があるそうです。
⑤歯周病の改善
歯周病(歯槽膿漏)になると、歯磨きの時に歯ぐきから出血したり、歯ぐきが腫れ、膿が出たりします。なた豆に含まれるカナバニンは炎症を抑える効果があり、継続的に取り入れていると、歯ぐきの出血・炎症などが短期間で改善するとされ、ここでも漢方の「膿取りの妙薬」が活躍します。
歯周病は、歯垢についた歯周病菌による感染症で、歯磨きで落ちきれなかった歯周病菌が毒素を出して、歯ぐきやその奥に炎症を起こします。コンカナバリンAもなた豆に含まれますが、免疫を上げる効果があるので口腔内の善玉菌の活性化が期待できます。
石川桃子
管理栄養士
歯磨きをする際に出血が多い時などに使うとよいと言われていますが、なた豆の歯磨き粉を使用したからといって完全に歯周病を治すということは難しいです。あくまでも補助的な役割であることを忘れないでくださいね。積極的に歯医者さんに受診し、原因が何か知ることがとても大切です。治療を受けながら、おうちのケアでなた豆の歯磨き粉を使用するとより良いでしょう。
なた豆の選び方・保存方法
あまり見かけることのないなた豆ですが、野菜として食べるなた豆の新鮮な状態とは、どこを見ればよいのでしょうか。食べきれなかったなた豆の保存方法と一緒に見てみましょう。
新鮮ななた豆の選び方
新鮮ななた豆の若莢の特徴は、以下の通りです。
・長さが10~15㎝のもの
・色がきれいな黄緑色
・ハリとツヤがある
長く大きく育ったなた豆は中の豆を包む薄皮が硬くなり始め、茹でても薄皮が残り、口当たりが良くありません。どんなに大きくても20㎝が限度です。大きくなりすぎるとアクも出てくるので注意しましょう。
なた豆の冷蔵での保存方法・期間
①洗わずに新聞紙かキッチンペーパーで包む
②保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管
保存用の密封袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管し、2~3日で食べ切ってください。保存期間はあくまでも目安のため、異臭や変色などがある場合は食べるのを止めましょう。
なた豆の冷凍での保存方法・期間
①なた豆が入るくらいの大きめの鍋に湯を沸かし塩を小さじ1ほど入れる
②沸騰したらなた豆を茹でる
③色が変わったらザルにあげる
④熱いうちに、使うサイズに切る
⑤冷凍保存袋に入れて冷凍庫へ
塩を入れた湯でサッと茹でてから使うサイズに切り、熱いうちに冷凍保存袋などに入れ、なるべくバラバラになる様に冷凍保存してください。使うときは冷凍のまま料理するか、お浸しなどに使うのがおすすめです。ひと月ぐらいを目途に使い切りましょう。
なた豆を食べる際の下処理について
白なた豆以外の完熟豆には毒性があるので、処理の方法をしっかりと把握しておきましょう。