こめ油は危険・体に悪いって本当?使うデメリットと健康への効能を紹介!
【管理栄養士監修】こめ油は危険・体に悪いと言われますが使うデメリットはあるのでしょうか?今回は、「こめ油は危険」の噂の理由・真偽や、栄養成分にある健康への効果・効能を紹介します。こめ油の使い方・取り入れ方も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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こめ油とは?どんな油?
油にはオリーブオイルやごま油など様々な種類が存在しますが、その中の一つがこめ油です。今回はこめ油とは一体どのような油なのかや、どのようにして作られるのかについて紹介します。こめ油について理解を深め、料理をする際に活用しましょう。
こめ油はサラダ油の1種
こめ油とはその名の通り、米ぬかから出来た油のことでありサラダ油の一種に分類されます。こめ油はにおいやクセがないのが特徴であり、食材の風味を邪魔しないため素材の味を楽しみたいと考える場合にはおすすめの油と言えるでしょう。
こめ油の作り方
植物油の作り方は大きく分けて下記の3種類に分類されます。
・圧搾法
・抽出法
・分離法
圧搾法は原料に圧力をかけて油を搾る方法で、精製率の高いこめ油が作ることができ、汚水が少ない特徴があります。一方の抽出法は、n-ヘキサンという溶剤を用いて油を抽出する方法で、油分の少ない米ぬかから作られるこめ油に向いている方法ともいわれています。
ほか、分離法は抽出をしたこめ油の暗い色をとるためにシリカゲルを用いて脱色するという方法です。このようにこめ油を作るには様々な方法が用いられています。
こめ油は危険・体に悪いって本当?
こめ油は食材の風味を妨げないため、様々な用途で用いられますが、一部では体に悪いという意見も耳にします。ここでは、こめ油が危険な食材と言われている理由とともに、使用するデメリットについて説明します。
理由①薬剤「ノルマルヘキサン」を製造過程で使用するから
こめ油は抽出法と呼ばれる方法を用いて生成される事が多いですが、この抽出法を用いる過程においてノルマルヘキサンという溶剤を使用します。このノルマルヘキサンはガソリンに含まれる成分でもあるため危険だと言われることがあるようです。
しかし実際には、抽出に使われたノルマルヘキサンは蒸留ですべて取り除かれるため、こめ油に成分が残る事はありません。そのため、ノルマルヘキサンが原因で体に悪いと言われるのは誤りと言えます。
理由②カネミ油症
1968年に北九州市で作られたこめ油である、カネミライスオイルを摂取した人に健康被害が発生したという事件があったため、こめ油が体に悪いと考える人も多いようです。しかし、これは製造過程で誤ってダイオキシンが混入してしまったことが原因であり、こめ油自体に危険性があったわけではありません。
理由③トランス脂肪酸を含んでいるから
こめ油には世界貿易機構で摂取制限が提唱されているトランス脂肪酸が含まれており、このため体に悪いと考える人もいるようです。
確かにトランス脂肪酸は多量に摂取すると体に害を及ぼすことが科学的にも立証されていますが、害を及ぼすとされるトランス脂肪酸の量はこめ油に換算すると1日に100g以上の値となります。そのような量を一日に摂取する事はまず無いと考えられることから、必要以上にトランス脂肪酸の害を心配する必要はないと言えるでしょう。(※1)
【結論】「こめ油が危険」という噂は嘘
こめ油を製造する過程で使用される成分に危険性があることや、過去のこめ油に関係した事件が起きた名残から体に悪いと考えている人も居ることが分かりました。しかし、これだけでこめ油を危険と判断することは出来ず、大きなデメリットがあるとも言い切れません。「こめ油が危険」という噂は、嘘と考えて良いでしょう。
管理栄養士ももマミー
管理栄養士
ネットやSNSには様々な意見があり、情報の取捨選択が難しいです。厚生労働省・農林水産省などのHPは正確な情報が得られます。また製品メーカーのお客様センターを活用しても良いですよ。