鯖の栄養素と効能は?DHA・EPAが豊富?成分を逃さない食べ方・レシピなど紹介!
【管理栄養士監修】鯖に含まれる栄養素を知っていますか?下処理が面倒なイメージのある鯖ですが、鯖には積極的に取り入れたい栄養素がたくさん含まれています。今回は、鯖の栄養成分・効能に加え、栄養素を逃さない食べ方も紹介します。レシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
鯖はどんな食材?

和食の定番として身近な鯖ですが、意外と食べる機会が少ない人もいるかと思います。ここでは鯖がどんな魚かを紹介します。
鯖の旬
鯖の旬は、その種類によって異なります。マサバの旬は秋から冬の時期で、とくに冬にとれる鯖は寒鯖と呼ばれ、脂がよくのっています。ゴマサバは一年中味や品質が変わらず、マサバの味等が落ちる夏に多く獲れるため、夏が旬といわれています。
(*鯖の旬について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
鯖のカロリー・糖質
鯖100gあたりのカロリー・糖質は以下の通りです。
カロリー | 247kcal |
---|---|
糖質 | 0.3g |
鯖は糖質がかなり低いのが特徴です。一方で脂質やカロリーは高いですが、鯖の脂には健康にいい効果がたくさんあります。
鯖の栄養素と効果・効能

カロリー | 247kcal |
---|---|
水分 | 62.1g |
タンパク質 | 20.6g |
糖質 | 0.3g |
食物繊維 | 0g |
脂質 | 16.8g |
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
上記は生の鯖100gあたりの含有量です。続いて、鯖に期待出来る嬉しい効能・効果について見ていきましょう。
①DHA
必須脂肪酸の一種で、ドコサヘキサエン酸と呼ばれています。DHAは脳神経の細胞をつくる成分であり、記憶力を上げる、認知症の予防に効果がある、ともいわれています。また、頭がよくなるイメージの強い栄養素ですが、血管を柔らかくし、血流を改善するなどの効果もあるため、肩こりや疲労を回復する効果も期待できます。(※2)
②EPA
EPAもDHAと同じく、必須脂肪酸の一種です。エイコサペンタエン酸とよばれるもので、高血圧や動脈硬化を防ぐ効果があります。また、EPAは脂質ではありますが、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、ダイエットにも効果があるといわれています。(※3)
③ビタミンD
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
5.1μg | 5.5μg | 93% |
ビタミンDは、免疫機能を高めたり、骨を強くしてくれるなどの働きがあります。また、水に溶けにくい脂溶性ビタミンなため、脂と一緒に摂取することで吸収率が上がります。(※4)
渡辺愛理
管理栄養士
ビタミンDはカルシウムの吸収を良くすると言われているため、カルシウムと一緒に取ることでより効果が得られます。
④ビタミンB12
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
12.9μg | 2.4μg | 538% |
肉・魚・乳製品などに主に含まれるビタミンB12には、血液や細胞を作り出し、運動能力や認知機能を高める働きがあります。また、神経についた傷を治す働きがあり、手足のしびれを抑制する効果なども期待できます。(※5)
⑤ビタミンB2
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
0.31mg | 1.6mg | 19% |
ビタミンB2は水溶性のビタミンで、栄養をエネルギーに変える代謝を活発にしてくれます。また、皮膚や粘膜の再生を促す働きもある為、健康でエネルギッシュな毎日を送るのに欠かせない栄養であるといえます。(※6)
鯖の栄養成分を効率よく摂れる食べ方は?

上記のように、鯖には私たちの健康に欠かせない栄養が豊富に含まれていることが分かります。ここでは、鯖に含まれる栄養成分を無駄なく摂れる食べ方を紹介します。
①鯖の水煮缶の汁ごと食べる
鯖の水煮缶は、骨まで柔らかく調理されているため、鯖の栄養を逃さず摂取するのにおすすめです。また、缶詰は旬の食材を加工しているため、一定してその栄養価が高く保たれます。
その際心掛けたいのが、煮汁まで食べるということです。煮汁に浮いている脂にはDHAやEPAが豊富に含まれています。さらに、煮汁を摂取することで水溶性のビタミンCが鯖の鉄分の吸収を助けるなどの効果もあります。
(*鯖缶の栄養価・効能や成分を逃さない食べ方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②鯖の皮まで食べる
鯖の皮と身の間にある脂にはDHA・EPAが豊富に含まれています。また、皮には多くのビタミンA・ビタミンB2・コラーゲンが含まれており、皮面をしっかり焼くなど、工夫して一緒に食べたい部分です。
渡辺愛理
管理栄養士
鯖を選ぶときは、身が固く締まっているものが鮮度が良いとされているため、切り口が柔らかくなっていないものを選びましょう。
鯖の栄養がとれる食べ方・レシピのおすすめ

鯖に含まれるたくさんの栄養、無駄なく摂取したいですね。ここでは、美味しく手軽に鯖の栄養が摂れるレシピを紹介します。
①鯖の味噌煮
臭みが出るのでは、と心配になったり、難しいイメージのある鯖の味噌煮ですが、お酒や生姜を入れたり、手順を知れば美味しく仕上げることができます。また、柔らかく煮るコツも載っていておすすめのレシピです。
②鯖の塩焼き
シンプルな料理ですが、こちらも下処理の仕方が大切です。下処理から丁寧に紹介されているレシピなので、こちらもぜひ参考にしてくださいね。
③鯖缶とキャベツのパスタ
鯖の缶詰めを汁ごと使っていて、汁に溶け出た栄養ももれなく摂取できるレシピです。にんにくの香りがよく、鯖の栄養のほかに野菜もとれるのでおすすめです。
鯖は栄養豊富な食材
鯖を日々の食事に取り入れれば、美味しくDHAやEPAが摂取できます。缶詰など、手軽に栄養をとれる方法もぜひ使ってみてください。