低脂肪牛乳は危険・体に悪い?デマ?デメリット・メリットをそれぞれ紹介!
【管理栄養士監修】低脂肪牛乳が危険と言われることがありますが、本当・デマどっちでしょうか?今回は、低脂肪牛乳が危険と言われる理由・根拠や、低脂肪牛乳に限らず、牛乳を飲むデメリットも紹介します。低脂肪牛乳を飲むメリットや、牛乳自体の健康効果・効能も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
ここまで低脂肪牛乳が危険と言われている理由について紹介しましたが、低脂肪牛乳に限らず牛乳自体にもいくつか飲むことのデメリットがあります。ここでは、牛乳を飲むデメリットを紹介します。
①乳糖不耐症で下痢・腹痛を起こすことがある
低脂肪牛乳に関わらず、牛乳は乳糖不耐症で下痢・腹痛・お腹の張りを起こすことがあることに注意が必要です。牛乳には乳糖という成分が含まれていて、この乳糖を消化するのには小腸で分泌されるラクターゼという酵素が必要になります。
しかし、乳糖を消化するラクターゼの分泌量が少ないまたは全く分泌されない体質の人が牛乳を飲むと乳糖不耐症の症状が出る危険性があります。乳糖不耐症の人は牛乳を温めて少しづつ飲むと良いでしょう。(※2)
(*乳糖について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
朋実
管理栄養士
急に乳糖不耐症になる人も多いので注意しましょう。
②ニキビの原因になる
低脂肪牛乳だけでなく、牛乳を飲むことはニキビの原因になってしまうことがあるようです。特に低脂肪牛乳に多く含まれるタンパク質の一種であるホエイプロテインが、皮脂の分泌増加や肌のターンオーバーを妨げることで、ニキビの原因となっていると言われています。
③乳アレルギーの恐れがある
アレルギーとは、物質に対して体の免疫システムが過剰に反応し、蕁麻疹や呼吸困難などの症状が出ることで、重篤な場合はアナフィラキシーショックを起こし死に至る危険性もあります。牛乳もアレルギーの原因になりやすい食品の一つですが、乳アレルギーの原因は牛乳に含まれているたんぱく質であることが多いようです。
中でも低脂肪牛乳は生乳の乳脂肪分を抜いているため、たんぱく質の含有量が多く、アレルギーを発症する危険性が高いとも言われています。(※3)
④鉄欠乏症になる
低脂肪牛乳の鉄の含有量は1Lあたり0.6mgと非常に少ないです。鉄分不足を補うため他の食材から鉄分を取る必要がありますが、牛乳の飲み過ぎで満腹になってしまうと食事量が減り結果的に鉄分欠乏症になり貧血になるため注意が必要です。予防するためには、低脂肪牛乳の摂取量に気を配りバランスの良い食事を心がけましょう。
低脂肪牛乳を飲むメリットもある?
低脂肪牛乳の危険性やデメリットなどについては分かりましたが、メリットもあるのでしょうか。ここでは、低脂肪牛乳と普通の牛乳の違いに触れながら低脂肪牛乳ならではのメリットを紹介します。
①普通の牛乳に比べ栄養価はそのままで低脂質・低カロリー
低脂肪牛乳は、普通の牛乳に比べ栄養価はそのままで低脂質・低カロリーになっています。ダイエット目的で飲むなら、脂質が少ない低脂肪牛乳を飲む方が良いでしょう。アメリカでは、2歳以上のすべての子供はダイエットのために乳脂肪分1%以下の低脂肪乳あるいは無脂肪乳を飲むことを推奨しています。(※4)
②普通の牛乳より値段が安い
多くの低脂肪牛乳は普通の牛乳よりも値段が安く設定されています。牛乳を毎日飲む家庭では、値段が安いことは家計にとっても助かるでしょう。低脂肪牛乳は無調整牛乳から脂肪分を取り除きますが、取り除いた脂肪分でバターやチーズなど価値の高い製品の原料として使用されています。そのため、牛乳よりも安く設定されていることが多いようです。