たこの栄養成分や効果・効能は?プリン体など食べ過ぎの注意点も紹介!
【管理栄養士監修】たこに含まれる栄養素を知っていますか?たこは栄養豊富で体に良い食材と言われています。今回は、〈タンパク質・タウリン〉などたこの栄養成分・効能に加え、〈プリン体〉など食べる際の注意点も紹介します。旬・種類やカロリーなども紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
①タンパク質
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
16.4g | 60g | 27% |
タンパク質は、三大栄養素のひとつであり、血液や筋肉などの体をつくる主要な成分です。たこはそのタンパク質を多く含む食材です。可食部100gあたり16.4g含まれており、含有量が24.4gの皮なし鶏むね肉に匹敵します。
なお、脂質も可食部100gあたり0.7gと大変少ないのも特徴です。同じく含有量1.9gの皮なし鶏むね肉に含まれる脂質と比べても少なく、ヘルシーな健康食材であると言えます。(※2)
竹本友里恵
管理栄養士
たこには主に疲労回復の効果があります。栄養ドリンクでおなじみの成分である、神経の情報伝達を促進するタウリン、抗酸化作用があり免疫力をアップするビタミンEなど低カロリーで体の健康を維持する栄養素を豊富に含んでいます。タウリンは水溶性なので茹でると煮汁に溶け出してしまうので、煮物やご飯と一緒に炊く釜飯などにして栄養を逃さずに摂取しましょう。
②タウリン
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
538mg | 500mg | 108% |
タウリンもたこに豊富に含まれており、主にタンパク質が分解される過程で出来る栄養素です。人間には体重の0.1%程度のタウリンがあると言われており、様々な臓器や組織に含まれていることから、生命の維持に必要な成分と考えられています。赤ちゃんを身ごもっている妊婦さんにとってはぜひ摂取したい栄養素の一つです。
たこには同じくタウリンが多く含まれているスルメイカや豚肉と比べても、多くのタウリンが含まれています。タウリンは体内の胆汁酸と結びつくことでコレステロールを減らし、心機能や肝機能の向上が期待できるほか、視力回復、インスリンの分泌促進、高血圧予防などにも効果があると言われています。(※3)
③ビタミンE
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
1.9mg | 15mg | 13% |
たこにはビタミンEも多く含まれています。ビタミンEは抗酸化ビタミンと言われ、活性酸素の働きを抑える作用を持ちます。活性酸素は動脈硬化を引き起こしやすくし、がんや老化、免疫機能の低下などを引き起こすと言われているので、ビタミンEはその予防に効果があると言われています。(※4)
④ビタミンB12
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
1.3μg | 2.4μg | 54% |
タコにはビタミンB12も含まれています。ビタミンB12は神経および血液細胞を健康に保ち、DNAの生成を助ける大切な栄養素です。貧血の予防にも効能があり妊婦さんにおすすめです。ビタミンは体内で生成できず食べ物から摂るしかない栄養素ですが、ビタミンB12が足りなくなると、疲労や体力低下、便秘、食欲不振、貧血などを引き起こすこともあります。(※5)
⑤ミネラル類(亜鉛・マグネシウム・リンなど)
種類 | 含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 |
亜鉛 | 1.6mg | 11mg | 15% |
マグネシウム | 55mg | 420mg | 13% |
リン | 160mg | 1000mg | 16% |
タコには、亜鉛やマグネシウム、リンといったミネラル成分も多く含まれています。それぞれ以下のような効能があります。
■亜鉛:味覚を正常に保ち、皮膚や粘膜の健康維持を助ける。
■マグネシウム:骨や歯を形成を補助する。
■リン:筋肉、脳、神経などの組織でエネルギーをつくり出す。
これら、ミネラル成分は体の組織の構成や、生理機能の維持・調節に必要な栄養素ですが、体内で合成できないため食物から摂取することが必要です。たこを食べることで体に大切なミネラル成分を摂取することができます。(※6)(※7)(※8)
たこを食べる際の注意点は?
ここまでで、たこには様々な栄養成分が含まれており、からだに非常に良い食材である、ということを紹介しました。一方、たこを食べることにより弊害が出てくる場合があるので、そちらもお伝えします。