漬物の栄養価と効能は?野菜別の栄養ランキングや効率的に摂取する方法も紹介!
【管理栄養士監修】漬物は栄養豊富だと知っていますか?今回は、漬物の栄養成分・効能や、<にんにく・大根・高菜・野沢菜・瓜・人参>など野菜別の栄養ランキングを紹介します。塩分など、漬物を食べる際の注意点も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
漬物の栄養ランキング【野菜別に比較】
100gあたり | カロリー | 食物繊維 | ビタミンC | カルシウム | ビタミンB1 |
大根(たくあん) | 27kcal | 3.7g | 12mg | 76mg | 0.21mg |
にんにく(醤油漬け) | 209kcal | 6.5g | 16mg | 41mg | 0.24mg |
野沢菜(醤油漬け) | 18kcal | 2.5g | 27mg | 130mg | 0.05mg |
高菜(塩漬け) | 33kcal | 5.2g | 30mg | 150mg | 0.07mg |
人参(ぬか漬け) | 39kcal | 3.3g | 6.6mg | 33mg | 0.06mg |
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※6、7、8)
でんぷん質を多く含み食材そのもののカロリーが高めのにんにくの漬物や、酒粕に漬け込む粕漬けのカロリーは他のものに比べて高めです。しかし、一食あたりだと上記の1/3程の量なので、カロリーの摂りすぎを気にする程ではありません。また、食物繊維はにんにくや高菜に、ビタミンCやカルシウムは野沢菜や高菜、白菜などの葉物野菜に多く含まれています。
ビタミンB1は、ぬかに長期間漬け込んだたくあんに多いことが分かります。また、にんにくには素材そのものにビタミンB1が豊富に含まれているので、丸ごと食べられる醤油漬けもおすすめです。上記の表を参考にして、摂りたい栄養素が多く含まれる漬物を選んでみてください。
(*漬物のカロリーについて詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
漬物の乳酸菌を効率的に摂る方法は?
乳酸菌が豊富な漬物ですが、効率良く摂取するにはどのようにして食べるとよいのでしょうか。ここでは、漬物の乳酸菌を効率的に摂る方法に着目して解説します。
①漬物の乳酸菌の量は漬け方で変わる
漬物の乳酸菌の量は漬け方で変わり、長期間かけて作られたものほど発酵が進んで増加することが特徴です。このため、古くから保存食として伝わったたくあんや味噌漬けなどは効率的に乳酸菌を摂取できる漬物だといえます。
しかし、スーパーで販売されているたくあんなどの中には、発酵させずに調味料で漬け込んだけの漬物もあるので、購入する際には原材料を確認してみると良いでしょう。
②加熱調理はしない
植物性の乳酸菌は60℃以上に加熱すると機能を失うので、効率よく摂りたいときはキムチ鍋などの加熱調理はしないようにしましょう。このため、加熱の必要がない漬物は乳酸菌の摂取に最適な食品といえます。なお、乳酸菌は3~4日で体外に排出されてしまうため、一度に沢山食べるのではなく継続的に毎日少しずつ食べるのがおすすめです。
漬物を食べる際の注意点は?
栄養豊富な漬物ですが、歯ごたえが良くつい食べ過ぎてしまうこともあるかもしれません。ここでは、漬物を食べる上で気を付けるポイントを解説します。
①漬物は塩分が高い
漬物は長期保存のできる食品として重宝されていますが、塩分が高い食品です。漬物の日持ちを良くさせるには、細菌が繁殖しないように食材の2%以上の塩分濃度が必要になるため、大量の塩や醤油・味噌などが使われています。このため、たくあんなら2~3切れ、白菜の塩漬けやキムチであれば50gを一日の目安にしましょう。
最近では冷蔵保存が可能になったので、塩分が控えめの漬物も多くなっていますが、保存料を使っているものもあります。手作りであれば、適量を無添加かつ減塩で作ることができるのでおすすめです。
②カロリーが高めな漬物もある
漬物の100gあたりのカロリーは以下の通りです。
・奈良漬け/157kcal
・福神漬け/136kcal
・からし漬け/118kcal
・らっきょうの甘酢漬け/115kcal
上記のカロリー含有量は、日本食品標準成分表を参照しました。奈良漬けは材料の瓜やなすはカロリーの低い食材ですが、米が原材料である酒粕に漬けることによって高カロリーになります。また、福神漬けやからし漬け・甘酢も砂糖が多く使われているので、ダイエット中の人は食べ過ぎに注意しましょう。(※9、10、11)