ホエー(乳清)とは?栄養価・効能や作り方は?使い道・レシピのおすすめも紹介!
【管理栄養士監修】ホエーを知っていますか?栄養は含まれているのでしょうか?今回は、ホエーの栄養成分や美容効果・効能に加え、作り方や使い方・使い道のおすすめもレシピとともに紹介します。ホエーの保存方法も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
- ホエー(ホエイ・乳清)とは?
- ヨーグルトの上澄にできる白く半透明な液体
- ホエーは牛乳に劣らない栄養成分もある
- ホエーの栄養成分や効能は?美容効果あり?
- ①たんぱく質(ホエイプロテイン)
- ②アミノ酸
- ③カルシウム
- ④ビタミン
- ⑤ミネラル
- ⑥乳酸菌
- ホエーの作り方は?どうやったら作れる?
- ①水切りヨーグルトを作る過程で作れる
- ②カッテージチーズを作る過程で作れる
- ③豆乳ヨーグルトを作る過程で作る
- ホエーの使い方・使い道のおすすめは?【レシピ】
- ①そのまま飲む
- ②リコッタチーズを作る
- ③おからとホエー入りノンオイルスコーン
- ④だし醤油とホエーの炊き込みご飯
- ⑤ホエー入りドレッシング
- ホエーの保存方法・期間は?
- ①常温保存はNG
- ②冷凍・冷蔵で保存する
- ホエーは栄養豊富な液体だった
ホエーにはビタミンの中でもB群が豊富に含まれています。ビタミンB1は炭水化物を代謝するのに関わる成分で、不足すると疲れやすくなります。ビタミンB2は美容ビタミンと言われ、皮膚や粘膜の健康を維持する成分です。そのため、肌荒れやアレルギー症状を抑える効能から美肌にも効果があります。
その他、赤血球中のヘモグロビン形成を助ける、神経を正常に保つ機能があるビタミンB12も含有しています。(※5、6)
⑤ミネラル
ホエーに含まれるミネラルはカルシウムを除くと、ナトリウムやカリウムを多く含んでいます。ナトリウムとカリウムは、体内の水分バランスを維持する効能があります。カリウムは利尿作用があることから、むくみ予防に効果的です。(※7)
⑥乳酸菌
ホエーに含まれる乳酸菌は善玉菌の一種で、腸内環境を整える効果から便秘などを予防し、デトックスやダイエットに繋がります。また、腸内環境が改善されると免疫力が高まる、肌の調子が整う、自律神経が安定するなどの効果も期待できます。(※8)
ホエーの作り方は?どうやったら作れる?
健康効果の高いホエーですが、自宅でも作ることができるのでしょうか。ここからは、ホエーを簡単に作る方法を紹介します。3種類ほど紹介するので、ぜひ作ってみてください。
①水切りヨーグルトを作る過程で作れる
水切りヨーグルトを作ることで、濃厚なギリシャヨーグルトと呼ばれる乳脂肪と乳たんぱく質の成分と、ホエーに分けることができます。その手順は下記の通りです。
1. キッチンペーパーを敷いたザルの上にヨーグルトを乗せる
2. この状態で冷蔵庫に入れ一晩放置する
この方法で400gのヨーグルトから、約150gのホエーが取れます。乳脂肪の割合が相対的に高くなる水切りヨーグルトは濃厚なので、生クリームの代わりにお菓子に使用すれば、カロリーオフになります。
②カッテージチーズを作る過程で作れる
牛乳からカッテージチーズとホエーを作ることができます。その方法は下記の通りです。
1. 牛乳を鍋に入れて焦がさないように温める
2. 牛乳がふつふつとしてきたら火を止めて酢を入れる
3. ゆっくりとかき混ぜると成分が分離してくる
4. これを綺麗な布を敷いたザルで漉す
5. 絞ればカッテージチーズとホエーが完成
多くのカッテージチーズは脱脂乳から作りますが、牛乳から作ることもできます。上記の方法でカッテージチーズを作ると、1Lの牛乳で約900mlのホエーができます。
笹野美緒
管理栄養士
私もよくカッテージチーズを牛乳から作りますが、お酢ではなくレモン果汁で作ると爽やかさがアップするのでおすすめです♪
③豆乳ヨーグルトを作る過程で作る
乳由来のものを使わなくても、良質なたんぱく質を含む豆乳から作るヨーグルトからもホエーを得られます。豆乳ヨーグルトを作る手順は以下の通りです。
1. 消毒のためヨーグルトメーカーの容器に専用スプーンと水を入れて電子レンジ加熱する
2. 玄米大さじ1をさっと洗ってヨーグルトメーカーに入れる
3. 成分無調整の豆乳500ccを静かに入れて専用スプーンでかき混ぜる
4. 蓋をしてヨーグルトメーカーの本体にセットする
5. タイマーを9時間温度を36度に設定する
6. その後固まっていたら冷蔵庫に入れて冷やして出来上がり
過発酵した場合、水分と固形物が分離しますが、この水分がホエーです。固形物は水切りヨーグルトと同様、クリームチーズのようになるので、パンに塗るなどして美味しく食べられます。
豆乳ヨーグルト由来のホエーであれば、乳アレルギー疾患を持つ人も食べることができるでしょう。また、豆乳に含まれるイソフラボンと呼ばれる成分は、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをし、ホルモンバランスを整える効果が期待できます。
ホエーの使い方・使い道のおすすめは?【レシピ】
たんぱく質などの栄養豊富なホエーは、そのまま飲んでもよいのですが、酸味があるので飲みづらい人もいるかもしれません。そのような場合に参考にしてもらいたい、ホエーを使ったアレンジレシピを紹介します。
①そのまま飲む
そのままホエーを飲む場合は酸味があるので、牛乳とはちみつを入れると、飲みやすくなります。カロリーが気になる場合は、はちみつと炭酸水を入れても爽やかな味になります。また、寒い季節はホエーにはちみつとレモンを入れて加熱しても美味しいでしょう。
また、ホエーに含まれる乳清たんぱく質は、食後の血糖値の上昇を抑える作用が期待できる研究結果が発表されており、ダイエットにも繋がるようです。ヨーグルトは食後のデザートとして食べる人が多いかもしれませんが、ホエーを飲むなら食前がおすすめです。