卵は完全栄養食!生卵と茹で卵どっちが良い?1日1個までって本当?
【管理栄養士監修】卵は完全栄養食と言われるほど1個でも栄養価が高い食材と知っていますか?今回は、卵の栄養成分・効能を〈黄身・白身〉や〈生卵・ゆで卵〉で比較して紹介します。1日1個までと言われている卵の1日の摂取量の目安も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
- 卵は完全栄養食品?栄養価の高さは?
- 卵のカロリー・糖質【鶏・うずら】
- 卵1個で取れる栄養素
- ビタミンCと食物繊維を他の食材で補うのがおすすめ
- 卵の効果・効能
- ①コリン|脳細胞が活性化される
- ②タンパク質|筋肉・体を作り基礎代謝を向上
- ③ビタミンD|カルシウムの吸収率を高める
- 卵の黄身・白身の違いは?
- 黄身には必須アミノ酸が全て含まれている
- 卵(黄身・白身)のカロリー・糖質や脂質を比較
- 黄身はコレステロールが高い
- 卵の栄養が取れる食べ方は生?茹で卵でもOK?
- 加熱しても栄養価に差はあまりない
- 熱に弱いビタミン類は減少する
- 冷凍は菌が繁殖しやすいため避けるのが無難
- 卵は食べ過ぎ注意?1日1個が目安?
- 1日1個とは決まっていない
- 2〜3個以下が望ましい
- 卵は栄養豊富な食材
加熱しても栄養価に差はあまりない
卵はいろいろな調理法がありますが、調理でのタンパク質量などの栄養価が変わらないという他の食品にはないメリットがあります。生卵でも茹で卵でも栄養価にはほとんど差がありません。しかし、生卵にはタンパク質の吸収を妨げる酵素が含まれているため、栄養が60%しか吸収されません。
そのため調理後の栄養価は同じですが、食べた後の吸収率を考えると茹で卵のほうがおすすめです。
熱に弱いビタミン類は減少する
調理で変化しやすいタンパク質などの栄養価には差がない卵ですが、コリンやビタミンA、パントテン酸、葉酸などのビタミン類は熱に弱いため加熱することで若干減少してしまいます。また、水溶性ビタミンのビタミンB群は、加熱することで壊れやすいので生卵のほうが摂ることができます。
冷凍は菌が繁殖しやすいため避けるのが無難
冷凍卵が美味しいと人気が出ていましたが、殻付きの卵を冷凍すると中身が膨張することで殻が割れてしまいます。殻にはサルモネラ菌などの細菌が付いていることがまれにあり、割れた状態が続くことで菌が繁殖しやすいため殻付きで冷凍するのは避けた方が無難です。また、冷凍した生卵は完全に解凍しても元の卵の状態には戻りません。
卵は食べ過ぎ注意?1日1個が目安?
卵の1日の摂取量の目安を詳しく紹介します。
1日1個とは決まっていない
卵はコレステロールが高いため、1日1個と卵の摂取制限がされていた時期もありましたが、最近では卵の食べ過ぎでコレステロール値が上昇することは無いとされています。一昔前のような摂取制限はなくなりましたが、卵の黄身にはコレステロールが高いのは事実です。血中コレステロール値が上がりやすいという人は食べ過ぎ禁物です。
2〜3個以下が望ましい
摂取制限が無くなったからといって、1日何個でも食べて良いわけではありません。コレステロール値だけでなく、卵は1個で8枚切り食パン1枚程度のカロリーがあるため、食べ過ぎるとカロリーオーバーで肥満の原因になる可能性もあります。1日1個の制限はありませんが、1日に2〜3個以下に抑えておくのが望ましいでしょう。
永倉沙織
管理栄養士
調理法を変えて美味しく簡単にタンパク質をプラス! 卵は栄養価が高いだけでなく、調理法も様々です。その時の体調に合わせて調理法を変えましょう。毎食取り入れれば、食事バランスも整いやすくなります。
(*卵を食べ過ぎた時のデメリットについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
卵は栄養豊富な食材
完全栄養食と言われている卵は、老若男女全ての人におすすめの成分が含まれています。吸収率などが若干違ってくるため摂りたい栄養に合わせて調理方法を選び、足りない栄養素を補いながら摂取しましょう。