全粒粉パンはダイエット向き?カロリーやGI値は?栄養・効果やレシピのおすすめも紹介!
【管理栄養士監修】全粒粉パンはダイエット向きと言われますが本当でしょうか?今回は、全粒粉と全粒粉パンのカロリー・糖質・GI値を<ライ麦粉・小麦粉>や他のパンとの比較や、栄養価と効果からダイエット向きな理由を紹介します。ダイエット中の食べ方の注意点やアレンジレシピのおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
- 全粒粉パンはダイエット向きなの?
- そもそも全粒粉とは?
- 全粒粉・全粒粉パンのカロリー・糖質は低い?
- 全粒粉のカロリー・糖質をライ麦粉・小麦粉と比較
- 全粒粉パンのカロリー・糖質を他のパンと比較
- 全粒粉・全粒粉パンがダイエット向きな理由は?GI値にあり?
- 低GI値の商品がダイエット向きな理由
- 全粒粉パンのGI値を他のパンと比較
- 全粒粉の栄養価も豊富?ダイエット効果あり?
- ①食物繊維
- ②カリウム
- ③マグネシウム
- ④鉄分
- ⑤亜鉛
- ⑥ビタミンB1
- ⑦ビタミンB6
- ⑧ポリフェノール
- 全粒粉パンをダイエット中に食べる注意点は?
- ①夜に食べない
- ②小麦粉が混ざっていないか確かめる
- ③ジャム・バターはつけすぎないようにする
- 全粒粉パンのダイエット向きレシピ・作り方を紹介!
- 材料
- 作り方・手順
- 全粒粉パンダイエットで健康的に痩せよう!
低GI値の商品は、ダイエット向きとして知られています。そもそもGI値とはGlycemic Index(グリセミック・インデックス)の略称で、血糖値の上昇度合いを示す数値のことです。ブドウ糖を100として血糖値の上昇度合いを表すもので、GI値が高ければ高いほどその食品を食べた後に血糖値が上がりやすいことを意味します。
血糖値が急上昇すると血糖値を下げるためにインスリンが分泌されますが、インスリンは脂肪の蓄積も促進します。そのため低GI値の食品は血糖値が上がりにくく、インスリンの分泌量も抑えられることが、ダイエットに向く理由です。なお、低GI値とは55以下のものをさし、全粒粉や全粒粉パンもその1種です。(※6、7)
全粒粉パンのGI値を他のパンと比較
GI値 | |
全粒粉パン | 49 |
ライ麦パン | 57 |
クロワッサン | 67 |
ベーグル | 74 |
ナン | 81 |
バターロール | 82 |
食パン | 90 |
あんぱん | 94 |
日本人が好んで食べるパンの種類の中で、低GI値に分類されるのは全粒粉パンだけです。低GI値の全粒粉パンであれば食べても血糖値の上昇が緩やかなので、仮に同じカロリーを摂取したとしても、高GI値のパンに比べて太りにくくなるでしょう。
朝食として良く食べられている食パンはGI値が高めですが、最近では全粒粉で作られた低GI値の食パンも販売されているので、活用してみるのもおすすめです。
カロリーや糖質を抑えたい方にはベースフードもおすすめです。ベースフードはからだに必要な栄養素がすべて含まれている完全栄養の主食です(※)。
全粒粉を含む健康的な原材料から作られています。糖質35%offのパンや糖質40%offのパスタなど種類も豊富で飽きることなく食べられます。ダイエット中の方や、健康に気を使っている人、忙しくて食事がとれない方にまでおすすめです。
(※)栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。
全粒粉の栄養価も豊富?ダイエット効果あり?
100gあたり | 食物繊維 | カリウム | マグネシウム | 鉄分 | 亜鉛 | ビタミンB1 | ビタミンB6 |
全粒粉 | 12g | 363mg | 154mg | 3g | 3mg | 0.4mg | 0.4mg |
ライ麦粉 | 15g | 440mg | 110mg | 4mg | 3.9mg | 0.5mg | 0.2g |
小麦粉(強力粉) | 3g | 88mg | 25mg | 1mg | 0.9g | 0.1mg | 0.1g |
小麦粉(中力粉) | 3g | 110mg | 20mg | 1mg | 0.6mg | 0.1mg | 0.1g |
小麦粉(薄力粉) | 3g | 132mg | 13mg | 1mg | 0.3mg | 0.1mg | 0g |
全粒粉は、その栄養成分をみるとその他の粉類との違いが明らかです。全粒粉はふすまや胚芽まで含まれているので、普通の小麦粉と比べるとビタミンやミネラルなどの栄養成分も豊富です。ここでは、全粒粉に含まれている栄養成分とそのダイエット効果について説明します。
①食物繊維
全粒粉には、薄力粉の3倍以上もの食物繊維が含まれています。食物繊維は栄養素の中でも体内で消化できない成分で、カロリーはほとんどありません。食物繊維は腸内で発酵し、たまっている老廃物を便と一緒に排出することで腸内環境を整える働きを担っています。腸内環境が整うと便秘が解消するほか、代謝が向上することも知られており、ダイエットに効果的です。(※8)
平島さゆり
管理栄養士
全粒粉は、食物繊維が粉状になっているので、腸内細菌の餌になりやすく、発酵しやすいのです♪生野菜と一緒に摂ることでさらに食物繊維も生酵素も摂れます♪やせ効果アップしますよ☆
②カリウム
小麦の胚芽にはミネラルの一種である、カリウムも豊富に含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウムと結合し、尿や汗として体外に排出してくれる栄養成分です。そのため全粒粉によってカリウムを摂取することで、むくみの解消や予防に効果があるのです。
さらにカリウムには血流を促進する効果もあるので、冷えの解消や新陳代謝を高めることにもつながります。全粒粉パンは強力粉で作られた食パンの4倍のカリウムを含んでいるので、ダイエット中の食事にはぴったりのパンと言えるでしょう。(※9)
③マグネシウム
マグネシウムは体内では生成できない栄養成分で、胚芽に含まれているミネラルの1つです。マグネシウムは、体内の酵素に働きかけることで基礎代謝を上げてくれます。基礎代謝があがれば痩せやすくなるので、ダイエット効果が期待できるのです。
またマグネシウムは食物繊維と一緒に摂ることで、腸内の水分量を適正にするとともに腸の蠕動運動を促します。全粒粉パンには腸内環境を整える食物繊維も豊富に含まれるので、マグネシウムとの相乗効果でより腸の働きを整えやすくなるでしょう。(※10)
④鉄分
強力粉の3倍以上の鉄分が含まれている全粒粉を食べることは、鉄分の補給にも効果的といえます。鉄分は貧血予防に良いことで知られる栄養成分ですが、不足すると痩せにくい体質になることがわかっています。
鉄分が不足すると体内のヘモグロビンが減少し、全身に酸素が行き渡らなくなります。その結果として基礎代謝が落ちたり、筋肉が生成されにくくなったりすることで痩せにくくなるのです。また鉄分が不足して基礎代謝が落ちた体は冷えやすくなり、むくみの要因にもなります。
むくむことで更に血液やリンパの流れが悪くなって代謝が落ち、太りやすくなるので、このような悪循環に陥らないためにも鉄分不足には気を付けましょう。(※11)