きなこの食べ過ぎはNG?下痢・病気や太る原因に?1日の適量も紹介!
【管理栄養士監修】きなこを食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?今回は、きなこの食べ過ぎによる〈下痢・腹痛・生理不順・太る〉 など悪影響の例を原因とともに紹介します。きなこの食べ過ぎにならない量の目安や、適量食べた場合の効果・効能も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
ただし摂取量を気にし過ぎるのも良くない
食品メーカーである株式会社フジッコは、大豆製品の食べ過ぎについて以下のように述べています。
1日イソフラボン摂取目安量75mgも、それを超えたからといって直ちに健康被害に結びつくというものではないと、報告書でも念を入れています。
農林水産省のホームページでは、過激な報道に惑わされないように「(イソフラボンの過剰を心配して)大豆食をやめると健康を損なう可能性がある」として注意を呼びかけています。
大豆イソフラボンの摂取目安量を気にして、摂取量を控えるのもよくありません。大豆イソフラボンの摂取量を超えても、すぐに体に悪影響を及ぼすことはないためです。また、イソフラボンの過剰摂取を恐れて大豆食品を控えると、かえって体調を崩す場合もあります。
さらに、妊娠中に大豆イソフラボンを含む大豆食品を摂ることで、多動症のある子供が生まれるリスクが低下した研究報告もあります。
きなこを適量食べた場合の効果・効能は?
きなこはタンパク質や食物繊維などが豊富に含まれている栄養価の高い食材で、適量を摂ると体に様々なメリットがあります。ここでは、きなこを適量食べた場合に期待できる効果・効能を7つ紹介します。
①便秘解消・ダイエット効果
きなこを食べると、便秘の解消のほかダイエットにも役立ちます。きなこに含まれる不溶性食物繊維には腸内の水分を吸収して便のかさを増し、腸内の老廃物の排出を促して便通をよくする効果があります。さらに大豆イソフラボンには、代謝を促進させて脂肪を燃焼する働きもあるので、ダイエット効果も期待できるでしょう。(※5)
(*きなこのダイエット効果について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②食べ過ぎ防止
きなこを食べることで、食べ過ぎや間食の防止に繋がります。きなこに含まれるサポニンと呼ばれる成分には、脳の視床下部にある満腹中枢を刺激する働きがあるのが特徴です。満腹中枢が刺激を受けることで食欲が抑えられ、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。(※6)
③骨粗しょう症の予防
きなこは、骨粗しょう症の予防に最適な食材です。きなこに豊富に含まれる大豆イソフラボンは、牛乳や小魚などから摂取したカルシウムの吸収を促すエストロゲンと同様の働きをします。そのため、カルシウムが多い食品と一緒にきなこを食べると、骨を健康に保つ効果が期待できます。(※7)
伊達友美
管理栄養士
大豆そのものにも、カルシウムが比較的多く含まれています。
④生活習慣病の予防
きなこは、動脈硬化や糖尿病、高血圧などの生活習慣病の予防にも役立つ食材です。大豆に含まれるポリフェノールは、抗酸化作用によって悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化の予防効果を発揮します。また、きなこに含まれる食物繊維には血糖値の急上昇やコレステロールの吸収を防止する作用があるため、糖尿病や高血圧などを予防する効果が見込めます。(※8、9、10)
⑤更年期障害の緩和
きなこを食べると、発汗や火照りなどの更年期障害が緩和されます。更年期障害とは、閉経による女性ホルモンのエストロゲンの減少によって起こる心身の不調のことです。大豆イソフラボンがエストロゲンと同じような働きをすることによって、更年期における症状が緩和されると言われています。