ニラを食べ過ぎは体に悪い?下痢・頭痛の原因に?1日の適量はどれくらいかなど紹介!
【管理栄養士監修】ニラを食べ過ぎるとどうなるか知っていますか?体に悪いのでしょうか?今回は、ニラの食べ過ぎによる〈下痢・腹痛・吐き気・胃痛〉 など悪影響の例を原因や対処法・防止策とともに紹介します。ニラの食べ過ぎにならない量の目安や、適量食べた場合の効果・効能も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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ニラの食べ過ぎに注意?
ユリ科ネギ属の多年草であるニラは育てやすく、1つの株から何度も収穫できるので1年中安く購入できる食材です。ニラは栄養価も高く様々な料理に活用できますが、食べ過ぎても問題ないのかが気になるところです。ここでは、ニラは食べ過ぎても問題がないのかについて説明します。
ニラを食べ過ぎるとどうなる?体に悪いの?
ニラは日持ちが短いので、まとめて購入したときには一度にたくさん食べることがあるかもしれません。このような時はニラの食べ過ぎによって、体に悪影響はないのか気になるところです。ここでは、ニラを食べ過ぎるとどうなるのか解説します。
平島さゆり
管理栄養士
ニラは、スイセンの葉とよく似ています。有毒成分ヒガンバナアルカロイドが含まれるスイセンは、誤って食べると食後30分以内の短時間で悪心(おしん)、おう吐、下痢などの症状が出ますので、路地栽培の場合はしっかり確認しましょうね♪
①頭痛・胃痛で気持ち悪い
ニラを食べ過ぎると胃痛や吐き気で気持ち悪くなったり、頭痛の原因となることがあります。ニラやニンニクに含まれているアリインは、体内の酵素によってアリシンに変化します。アリシンは強い殺菌力で胃壁を荒らし、胃痛や悪心などの胃腸症状をひきおこす原因となる成分です。
アリシンの刺激によって胃の運動機能が下がることで胃酸が食道に逆流し、気持ちが悪くなることもあるようです。また、ニラの食べ過ぎによってアリインがアリシンに代謝されずに体内に吸収されると、体中に酸素を送る赤血球にダメージを与えて量が減少します。よって度を超えて食べ過ぎると、脳の酸素不足による頭痛や貧血の原因となるので注意しましょう。(※1)
②消化不良で下痢・腹痛になる
ニラを食べ過ぎると消化不良を起こし、下痢や腹痛が起こることもあります。下痢や腹痛が起こるのは、前述したニンニクにも含まれるアリインが酵素と反応し移行性化合物であるアリシンに変化し、腸内の善玉菌も殺菌してしまうからです。
またニラ100gに対し2.7gの食物繊維が含まれており、水溶性食物繊維が0.5g、不溶性食物繊維が2.2gとなっています。食物繊維は摂り過ぎても、腸内の水分バランスが崩れて下痢や腹痛の原因となるため注意しましょう。(※2)
平島さゆり
管理栄養士
食物繊維とは、人の消化酵素では消化できないものを定義としており、ニラは、不溶性食物繊維が多いため、消化に難渋します。小さく切る、煮る、よく噛むなどで食物繊維は分解されますので、胃腸の弱い方はお試しくださいね!
③口の中に臭いが残る
ニラを食べ過ぎると口の中に臭いが残り、歯磨きしても取り除くことができません。これはニンニクにも含まれているアリシンは、臭いの成分でもあるからです。ニラを食べて体内に取り込まれたアリシンは血液にのって体内をめぐり、やがて肺に届きます。肺に達したアリシンは呼気となるため、マウスウォッシュや歯磨きでは解消しにくいでしょう。
ニラの食べ過ぎにならない量はどれくらい?
ニラの独特な香りは食欲をそそるので、つい箸が進んで食べ過ぎてしまうことも珍しくありません。ニラの効果や効能を最大限に引き出す意味でも、適性な摂取量を知っておきたいところです。ここでは食べ過ぎにならない、ニラの適性量について説明します。
ニラの適量は1日1束ほど
ニラの適量は1日1束で、重量に換算すると90g程度です。これは1日に摂取すべき緑黄色野菜の量の8割にあたるので、ニラを食べ過ぎた時はにんじんやほうれん草よりもレタスや大根などの淡色野菜を摂るようにしましょう。
ニラが旬の時期は柔らかくて美味しいニラが堪能できますが、加熱するとかさが減るため食べ過ぎてしまいがちです。調理後のニラを90g食べると食べ過ぎになるので、注意するようにしてください。