オリーブの実の栄養価・効能は?健康や美容に効果あり?食べ過ぎの注意点も紹介!
【管理栄養士監修】オリーブに含まれる栄養素を知っていますか?今回は、オリーブの栄養成分・効能の【グリーン・ブラック】での比較に加え、栄養成分を摂れるレシピも紹介します。食べ過ぎの注意点や1日何個までか、なども紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
カルシウムはグリーンオリーブとブラックオリーブ両方に含まれますが、グリーンオリーブの方が若干多くなります。カルシウムは大部分が骨や歯の細胞の素になりますが、体液中にも含まれ神経やホルモンの働きにも関与します。体液中のカルシウムが不足すると、骨を溶かして補充するので、不足状態が続くと骨粗鬆症になりやすくなるので注意が必要です。(※4)
④オレイン酸
含有量(100g) | |
グリーンオリーブ | 10000mg |
ブラックオリーブ | 8500mg |
オリーブの実にはオレイン酸、リノール酸、αリノレン酸などのオイル分が豊富に含まれ、特にグリーンにはオレイン酸が10000㎎も含まれています。オレイン酸は善玉コレステロールを減らすことなく悪玉コレステロールを減らすことができるので、生活習慣病の予防に効果的です。
また腸内を刺激して便秘の予防・解消効果や、満腹中枢を刺激する働きから食欲を抑える効能もあります。
熊橋麻実
管理栄養士
オレイン酸のコレステロールを下げる作用により、オリーブの実やオリーブオイルを常食とする地中海沿岸の国々では、虚血性心疾患による死亡率が少ないといわれます。
⑤ポリフェノール
オリーブに含まれるポリフェノールは、ブラックオリーブよりグリーンの方が多く含まれ、黒く熟すに従って、ポリフェノールは減少します。オリーブに含まれる数種類のポリフェノールは美白・美肌効果があるので美容効果が高く、また動脈硬化や関節痛の予防、肝機能の向上などの効果も報告されています。
また抗炎症作用や脳に有効な成分で、アルツハイマーのリスクを下げることも分かってきました。(※5)
⑥食物繊維
含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 | |
グリーンオリーブ | 3.3g | 20g | 17% |
ブラックオリーブ | 2.5g | 20g | 13% |
オリーブには食物繊維も豊富で、特に不溶性食物繊維が多く含まれます。不溶性食物繊維は便の体積を増し、大腸を刺激して便通を促すので便秘の予防・改善に効果的な成分で大腸がんの予防に効果的です。(※6)
(*オリーブの実で作るオリーブオイルの効果・効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
オリーブの食べ過ぎの注意点は?
塩分の過剰摂取の危険性
一般に売られているオリーブの実は塩漬けになっているため、食べ過ぎれば塩分の過剰になってしまいます。グリーンオリーブ100gの塩分量は3.6g、ブラックオリーブは1.6gあり、高血圧予防の為には1日の塩分摂取量は6~8gが推奨されていることからすると、グリーンオリーブの塩分量は注意すべき数字です。
塩分であるナトリウム自体は人体に必要なミネラルですが、体内に増え過ぎればむくみ易くなり、血中のナトリウム量を調節するために血圧が上がり、高血圧のリスクが高まります。
1日で何個までOK?
グリーンオリーブ100gは小ぶりなオリーブの実で12個ぐらいになります。食事の中の塩分量を考えると、オリーブから摂る塩分量は1gくらいに抑えたいので、グリーンオリーブで3~4個、ブラックオリーブで7~8個という事になります。
カロリーから見るなら70kcalくらいが適量ですから、グリーンオリーブで5~6個、ブラックオリーブで6~7個になるので、自分の体質に合った基準で選んでください。
オリーブの栄養がとれるレシピのおすすめ
オリーブはあまり味の個性がないと言われることも有りますが、日本人にとっては少々馴染みのない味です。オリーブ本来の風味を生かした手軽なメニューを紹介しますので、味わってみて下さいね。