切り干し大根の栄養素と効能は?大根より豊富?成分を逃さない戻し方など解説!

【管理栄養士監修】切り干し大根に含まれる栄養素を知っていますか?今回は、〈食物繊維・カルシウム〉など切り干し大根の栄養成分・効能を大根と比較し、栄養成分を逃さない戻し方のコツも紹介します。食べ過ぎの注意点やレシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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専門家監修 |管理栄養士・栄養士 秋山 嘉代
Ameba
1997年管理栄養士免許取得。 大手企業で15年間、バイオ・発酵生産の研究に従事。腸内細菌について知見を深めました。 2児の子育て中、主食としてのお米の大切さを改めて実感し、...
Ameba
1997年管理栄養士免許取得。 大手企業で15年間、バイオ・発酵生産の研究に従事。腸内細菌について知見を深めました。 2児の子育て中、主食としてのお米の大切さを改めて実感し、ごはんと味噌汁を基本とした日本型の食事・健康理論を学びました。一般社団法人日本健康食育協会認定 健康食育シニアマスター取得。 2019年よりSalon Warm Beautyで食サポートを担当しています。 しっかり食べる事は自分を大切にする事、セルフケアに繋がる事をお伝えしたいです。

目次

  1. 切り干し大根はどんな食材?
  2. 切り干し大根の種類
  3. 切り干し大根の作り方
  4. 切り干し大根の栄養素と効果・効能【大根と比較】
  5. ①食物繊維
  6. ②カルシウム
  7. ③カリウム
  8. ④鉄分
  9. ⑤ビタミンB1
  10. ⑥ビタミンB2
  11. 切り干し大根の戻し方は?栄養を逃さないコツは?
  12. ①栄養を逃さないのは調理しながら戻す方法
  13. ②水で戻すと柔らかい食感になる
  14. ③戻し汁を活用すれば栄養を逃さず摂取できる
  15. 切り干し大根を食べる際の注意点は?
  16. 食べ過ぎると便秘になることがある
  17. 切り干し大根の栄養がとれるレシピのおすすめ
  18. ①基本の煮物
  19. ②切り干し大根とベーコンの炒め物
  20. ③切り干し大根のトマトカレー煮
  21. 切り干し大根は栄養豊富な食材

④鉄分

含有量(100g) 1日の必要な摂取量 1日の摂取量に占める割合
切り干し大根 3.1mg 7mg 44%
大根 0.2mg 7mg 3%

鉄分は体内の酸素を運搬する重要な役割があります。鉄分は人間が一番不足しやすい成分と言われていて、意識的に摂取することが大切です。鉄分が不足すると貧血、倦怠感に襲われます。特に妊婦は胎児に鉄分を送るため、鉄分不足になりやすいです。

切り干し大根に含まれる鉄分は、100gあたり3.1㎎で、これは鶏レバーの約1/3にあたります。妊婦さんの場合、食あたりなどが心配ですので、切り干し大根などより安全なもので鉄分を補うのが良いですね。妊婦さんだけでなく、女性は鉄分不足に陥りやすいので、積極的に摂取するようにしましょう。(※5)

⑤ビタミンB1

含有量(100g) 1日の必要な摂取量 1日の摂取量に占める割合
切り干し大根 0.35mg 1.4mg 25%
大根 0.02mg 1.4mg 1%

ビタミンB1はビタミンの中で1番最初に発見されたビタミンで、ブドウ糖をエネルギーに変換させる効能があります。ビタミンB1が不足すると体力不振になります。糖質をたくさん摂取する人や運動をよくする人はエネルギーがたくさん必要となるので、ビタミンB1不足になりやすいと言われています。

ビタミンは豚肉や魚に多く含まれています。ダイエット中で、食物性の食べ物からビタミンB1を摂取したい人は切り干し大根を摂取すると良いでしょう。(※6)

⑥ビタミンB2

含有量(100g) 1日の必要な摂取量 1日の摂取量に占める割合
切り干し大根 0.2mg 1.6mg 13%
大根 0.01mg 1.6mg 1%

ビタミンB2は、発育のビタミンと呼ばれていて、発育促進に効果があります。また、爪や髪などの細胞再生にも役立つので、不足すると口内炎や角膜炎などの症状を引き起こします。子供のビタミンB2不足は、発育障害を引き起こすことがあるので特に注意が必要です。

ビタミンB1は魚介類や牛乳などに多く含まれます。切り干し大根にも含まれていて、大根と比べると約20倍ものビタミンB1が含まれています。(※7)

(*大根の栄養価・効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

大根の栄養素・効能は?成分を逃さない調理法は?葉・根で部位別に比較して紹介!

切り干し大根の戻し方は?栄養を逃さないコツは?

切り干し大根は戻して使うのが一般的なので、正しい戻し方を説明します。また、せっかくの栄養を逃さないコツについても説明します。

①栄養を逃さないのは調理しながら戻す方法

切り干し大根に含まれる栄養素の多くは水溶性のため、水で戻すと戻し汁に栄養素が溶け出してしまいます。そのため、調理しながら戻すのが効果的です。

【やり方】
1.切り干し大根をボールに入れ、たっぷりの水でもみ洗いする
2.水を変えて、2~3回繰り返す
3.水を切って、切り干し大根が戻るまで置いておく


水につけて戻すより、最小限の水で戻すことができます。この方法だと切り干し大根の栄養分の流出を最小限に抑えることができます。

②水で戻すと柔らかい食感になる

切り干し大根は、水につけて戻すのが1番一般的です。

【やり方】
1.切り干し大根を浸るくらいの水につける
2.5~15分おく
3.洗って絞り、料理に使う


この方法は切り干し大根が水をたくさん含むので、調理した際に柔らかい食感になります。切り干し大根を戻しすぎてしまった場合は、よく絞ってラップに包み、ジップロックに入れて冷凍しておけば2週間ほど保存することができます。

③戻し汁を活用すれば栄養を逃さず摂取できる

水でもどす方法だと切り干し大根の栄養が水に溶けだしてしまいますが、戻し汁を料理に使えば、栄養を逃さず摂取できます。

【やり方】
1.切り干し大根を水でさっと洗う
2.水につけてで5~15分ほど戻す
3.切り干し大根は絞って食べやすい大きさに切り、戻し汁は料理に使う


戻す時間はお好みですが、10分ほどだと歯ごたえが良い切り干し大根になります。15分戻すと、水をよく吸って柔らかい食感の切り干し大根になります。戻し汁は、スープの出汁などに活用すると、水に流出した栄養成分ごと摂取することができます。

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