切り干し大根の栄養素と効能は?大根より豊富?成分を逃さない戻し方など解説!
【管理栄養士監修】切り干し大根に含まれる栄養素を知っていますか?今回は、〈食物繊維・カルシウム〉など切り干し大根の栄養成分・効能を大根と比較し、栄養成分を逃さない戻し方のコツも紹介します。食べ過ぎの注意点やレシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
④鉄分
含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 | |
切り干し大根 | 3.1mg | 7mg | 44% |
大根 | 0.2mg | 7mg | 3% |
鉄分は体内の酸素を運搬する重要な役割があります。鉄分は人間が一番不足しやすい成分と言われていて、意識的に摂取することが大切です。鉄分が不足すると貧血、倦怠感に襲われます。特に妊婦は胎児に鉄分を送るため、鉄分不足になりやすいです。
切り干し大根に含まれる鉄分は、100gあたり3.1㎎で、これは鶏レバーの約1/3にあたります。妊婦さんの場合、食あたりなどが心配ですので、切り干し大根などより安全なもので鉄分を補うのが良いですね。妊婦さんだけでなく、女性は鉄分不足に陥りやすいので、積極的に摂取するようにしましょう。(※5)
⑤ビタミンB1
含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 | |
切り干し大根 | 0.35mg | 1.4mg | 25% |
大根 | 0.02mg | 1.4mg | 1% |
ビタミンB1はビタミンの中で1番最初に発見されたビタミンで、ブドウ糖をエネルギーに変換させる効能があります。ビタミンB1が不足すると体力不振になります。糖質をたくさん摂取する人や運動をよくする人はエネルギーがたくさん必要となるので、ビタミンB1不足になりやすいと言われています。
ビタミンは豚肉や魚に多く含まれています。ダイエット中で、食物性の食べ物からビタミンB1を摂取したい人は切り干し大根を摂取すると良いでしょう。(※6)
⑥ビタミンB2
含有量(100g) | 1日の必要な摂取量 | 1日の摂取量に占める割合 | |
切り干し大根 | 0.2mg | 1.6mg | 13% |
大根 | 0.01mg | 1.6mg | 1% |
ビタミンB2は、発育のビタミンと呼ばれていて、発育促進に効果があります。また、爪や髪などの細胞再生にも役立つので、不足すると口内炎や角膜炎などの症状を引き起こします。子供のビタミンB2不足は、発育障害を引き起こすことがあるので特に注意が必要です。
ビタミンB1は魚介類や牛乳などに多く含まれます。切り干し大根にも含まれていて、大根と比べると約20倍ものビタミンB1が含まれています。(※7)
(*大根の栄養価・効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
切り干し大根の戻し方は?栄養を逃さないコツは?
切り干し大根は戻して使うのが一般的なので、正しい戻し方を説明します。また、せっかくの栄養を逃さないコツについても説明します。
①栄養を逃さないのは調理しながら戻す方法
切り干し大根に含まれる栄養素の多くは水溶性のため、水で戻すと戻し汁に栄養素が溶け出してしまいます。そのため、調理しながら戻すのが効果的です。
【やり方】
1.切り干し大根をボールに入れ、たっぷりの水でもみ洗いする
2.水を変えて、2~3回繰り返す
3.水を切って、切り干し大根が戻るまで置いておく
水につけて戻すより、最小限の水で戻すことができます。この方法だと切り干し大根の栄養分の流出を最小限に抑えることができます。
②水で戻すと柔らかい食感になる
切り干し大根は、水につけて戻すのが1番一般的です。
【やり方】
1.切り干し大根を浸るくらいの水につける
2.5~15分おく
3.洗って絞り、料理に使う
この方法は切り干し大根が水をたくさん含むので、調理した際に柔らかい食感になります。切り干し大根を戻しすぎてしまった場合は、よく絞ってラップに包み、ジップロックに入れて冷凍しておけば2週間ほど保存することができます。
③戻し汁を活用すれば栄養を逃さず摂取できる
水でもどす方法だと切り干し大根の栄養が水に溶けだしてしまいますが、戻し汁を料理に使えば、栄養を逃さず摂取できます。
【やり方】
1.切り干し大根を水でさっと洗う
2.水につけてで5~15分ほど戻す
3.切り干し大根は絞って食べやすい大きさに切り、戻し汁は料理に使う
戻す時間はお好みですが、10分ほどだと歯ごたえが良い切り干し大根になります。15分戻すと、水をよく吸って柔らかい食感の切り干し大根になります。戻し汁は、スープの出汁などに活用すると、水に流出した栄養成分ごと摂取することができます。