大根の栄養素・効能は?成分を逃さない調理法は?葉・根で部位別に比較して紹介!

【管理栄養士監修】大根に栄養はないと言われることがありますが本当でしょうか?見逃していた栄養が有るかもしれません。今回は、大根の栄養成分・効能に加え、栄養素を逃さない調理法・食べ方を紹介します。大根の旬・選び方のコツも紹介するので、参考にしてみてくださいね。

専門家監修 |管理栄養士・栄養士 岡城美雪
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健幸ビュッフェ合同会社代表 管理栄養士、分子栄養学認定カウンセラー 生まれたときからアトピー・喘息・鼻炎持ちのアレルギー体質。...
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健幸ビュッフェ合同会社代表 管理栄養士、分子栄養学認定カウンセラー 生まれたときからアトピー・喘息・鼻炎持ちのアレルギー体質。 高校生で極端なダイエットにハマりカロリー恐怖症になるが、栄養を学んでダイエットを卒業し、同時にアレルギーも改善。 管理栄養士として600人以上の栄養指導や管理を経験。 生きづらさを感じるあなたの明日が楽しくなる栄養学を発信しています。

目次

  1. 大根はどんな野菜?
  2. 大根の旬
  3. 新鮮な大根の選び方
  4. 大根に栄養はないって本当?
  5. 葉・根で部位によって変わる
  6. 大根(葉・根)の栄養成分と効能
  7. ①βカロテン
  8. ②ビタミンE
  9. ③ビタミンK
  10. ④ビタミンC
  11. ⑤カリウム
  12. ⑥カルシウム
  13. ⑦イソチオシアネート
  14. ⑧ジアスターゼ
  15. 大根の栄養成分を逃さない調理法・食べ方は?
  16. ①加熱しない
  17. ②皮ごと大根おおろしにする
  18. ③汁物で食べる
  19. 大根の栄養が逃さず食べよう

大根はどんな野菜?

身近な野菜の大根は初夏と秋から冬に出回りますが、本当に美味しい旬は何時なのでしょう。新鮮な大根の見定め方とともにお伝えします。

大根の旬

今では大根は品種改良も進み、一年中地域や品種を変えて栽培することで常に新鮮な大根が手に入りますが、一番美味しい時期は、気温が下がり寒くなってからです。夏の間に種をまき葉を広げた大根は、太陽の光を浴びて大きく育ち、寒くなる時期に根に養分をため込むのです。

なので大根の甘みが増して瑞々しく育つのは秋以降の寒い11月から2月になります。ただし、辛み大根は夏ごろが旬です。

(*大根の旬について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)

大根が旬の時期はいつ?冬?夏?春大根との違いやレシピのおすすめなども紹介!

新鮮な大根の選び方

新鮮な大根の特徴です。

・大根のハダにツヤがある
・ひげ根が萎れてない
・葉に勢いがあり変色していない
・根は1本で傷ついていない
・持ち上げるとずっしりして重い

新鮮な大根の肌はツヤツヤと光っています。また、ひげ根がついていたら、萎れていないか見てください。直売所などで買うときに二股になっている異形の大根は、生育段階でストレスを受けている可能性が高く、味が良くないことが多いので避けましょう。葉が付いていたら、葉の勢いの良い、重量感のある大根を選ぶのがポイントです。

岡城美雪

管理栄養士

大根は栄養が葉に向かっていくため、買ったらすぐに葉を切り落とすのがおすすめ。 そうすることによって、大根の栄養を損なわず、葉も傷みにくくなります。

(*大根の選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)

大根の選び方や見分け方は?部位別の使い分けや日持ちする保存法など紹介!

大根に栄養はないって本当?

白く瑞々しい大根は栄養がないと言われがちですが、本当にそうでしょうか。ダイエットに使う人も多いでしょうが、栄養がないとは限りません。

葉・根で部位によって変わる

大根の根は淡色野菜ですが、葉の部分は緑黄色野菜として分類されます。確かに大根の白い根はカロリーや糖質量も低く栄養素全体の数値が低いのですが、葉の部分は100gあたりにカロテン600㎍以上という緑黄色野菜の条件を軽くクリアしている、ビタミン豊富な野菜です。

岡城美雪

管理栄養士

大根の栄養は葉がメインと言っても過言ではありません。 ぜひ、葉つきの大根で賢く栄養補給しましょう!

大根(葉・根)の栄養成分と効能

栄養 大根の根 大根の葉
カロリー 18kcal 25kcal
水分 94.6g 90.6g
タンパク質 0.5g 2.2g
糖質 2.7g 1.3g
食物繊維 1.4g 4g
脂質 0.1g 0.1g

(※1)

※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています

①βカロテン

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
大根の根 0 - -
大根の葉 3900㎍ - -

βカロテンは大根の根には含まれませんが、葉には3900㎍というニンジンの半分より多い量があり、体内でビタミンAに変換すると一日の摂取目安を超える分量を持っています。βカロテンは抗酸化作用が高く身体の内外の老化を予防し、免疫を高める効能があります。

体内でビタミンAになると目の機能の保全や皮膚や内臓を含む粘膜の維持・管理をし、ウイルスなどから守る効能があります。油分に馴染みやすいので食品からとる場合は油と組み合わせると吸収率が上がります。ビタミンAは過剰症の不安がありますが、βカロテンの状態なら過剰摂取による害はありません。(※2)

②ビタミンE

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
大根の根 0 6.5㎎ -
大根の葉 3.8㎎ 6.5㎎ 58%

大根の葉には根にないビタミンEが豊富でホウレン草の1.5倍もあります。ビタミンEも抗酸化作用が高く主に細胞膜の脂溶性成分の酸化を防ぎ細胞レベルで老化防止をします。血管膜の保全や血中のコレステロールの酸化・赤血球の破壊を防ぐ効能もあります。

ビタミンEは通常の食事では過剰症の心配はありませんがサプリメントなどで極端に摂取すると血が止まりにくくなったり骨粗しょう症になりやすくなるとも言われます。不足すると赤血球が破壊される溶血が起こり、不妊症や筋肉の萎縮が起こる可能性があります。(※3)

③ビタミンK

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
大根の根 0 150㎍ 0%
大根の葉 270㎍ 150㎍ 180%

ビタミンKも大根の葉に一日の摂取目安を超えるほど含まれます。ビタミンKは血液凝固に必要な栄養素で、骨に含まれるたんぱく質の合成に必要であることから、骨代謝にも関わります。ビタミンKの成分の一部は骨粗しょう症の治療薬として処方されています。

ビタミンKは脂溶性の栄養素なので油と摂ると吸収が良く、また過剰摂取による健康被害は報告されていません。(※4)

④ビタミンC

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
大根の根 12mg 100mg 12%
大根の葉 53mg 100mg 53%

大根の根の中では含有量の多いビタミンCですが葉に含まれるビタミンC53㎎はキャベツの1.3倍です。ビタミンCはそれ自体が抗酸化物質となる栄養素で老化防止に効果があり、白血球の働きを助けるため、風邪の引き始めに摂ることで悪化を防ぐことができます。

皮膚や髪の毛の成分であるコラーゲンの生成には欠かせない栄養素で肌のシミ・シワを防ぎメラニン色素の生成を抑える美肌効果が期待できます。コラーゲンの生成にはたんぱく質も必要なので、一緒に取ると効果的です。

ビタミンCは鉄の吸収を助ける水溶性の栄養素なので、鉄と一緒に摂ると効果が高まります。加熱に弱く、水に流れてしまうため食事のメニューを決めるときは生で食べるなど意識すると良いでしょう。(※5)

⑤カリウム

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
大根の根 230mg 2500mg 9%
大根の葉 400mg 2500mg 16%

カリウムもやはり大根の根より葉の方が多く、100g中400㎎という数値はキュウリの2倍の量です。カリウムは体内の余分な水分や老廃物を排出しナトリウムが必要以上に吸収されるのをふせぐので、むくみ予防や解消に効果があります。水溶性で加熱に弱い栄養素ですから生食すると効能を活かせます。(※6)

⑥カルシウム

含有量(100g) 1日の摂取量の目安 1日の摂取量に占める割合
大根の根 24mg 650mg 4%
大根の葉 260mg 650mg 40%

大根の葉はカルシウムも多く260㎎あり、栄養価が高いことで知られるモロヘイヤと同じ量です。カルシウムは、血液中で一定量が確保されており、骨を形成するほか神経やホルモンの働き、精神の安定など様々な所に関与します。血液中のカルシウムは不足すると骨を溶かして補うので、不足し過ぎると骨粗しょう症になります。

カルシウムは酢やビタミンDやマグネシウムと一緒に摂ると吸収を促進をしてくれるので、食べ合わせも考えて見ましょう。(※7)

⑦イソチオシアネート

大根にはイソチオシアネートという抗酸化作用の高いファイトケミカルが含まれ、この成分は解毒酵素を活性化します。

イソチオシアネートは大根の細胞を壊すことで酸素と酵素、そして大根の辛み成分が化学反応を起こして作られ、生食の大根おろしにすることで摂取できます。夏大根や根の先端に多く含まれ揮発性があり、時間が経つと効力を失うので食べる直前に大根をおろしてください。

⑧ジアスターゼ

大根にはジアスターゼ、リパーゼ、プロテアーゼといった消化酵素があり、特にジアスターゼは山芋にも含まれ胃腸薬・消化剤として処方される成分です。たんぱく質の消化を助けますが、消化酵素全般が熱に弱いため生で食べることで効力を発揮できます。

大根の栄養成分を逃さない調理法・食べ方は?

①加熱しない

大根に含まれるカリウムやビタミンC、イソチオシアネートは加熱に弱く、豊富な消化酵素も加熱すると壊れてしまいます。せっかくの有効成分を失わないためには熱を加えず生で食べることをお勧めします。

②皮ごと大根おおろしにする

大根のビタミンCやカリウムは水溶性の栄養成分で、煮物などに調理すると煮汁に溶けだしてしまいます。また加熱に弱いさまざまな成分は効力を失うので、イソチオシアネートのように細胞を壊すことで生成される栄養素のためにも、大根おろしで食べるのが効率的です。

野菜の酵素は皮の付近に多く含まれるので、大根おろしにするときは皮ごとすりおろすと酵素を沢山取ることができます。

③汁物で食べる

大根の葉には水溶性の栄養素であるビタミンB群も豊富に含まれるので、煮物の具だけ食べては栄養が摂れませんが汁物で水溶性の栄養素が溶けだした汁ごと食べればムダになりません。大根を葉も含めて温かい料理で食べたいときは、汁物で取るのが良いですね。

大根の栄養が逃さず食べよう

大根は根も葉も全て食べることで豊富な栄養を身体に取り込むことができます。水溶性の栄養も流出させず生食するなど目的に合った食べ方で大根の栄養を活かして取り入れましょう。

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