いくらのカロリー・糖質は?丼や軍艦のダイエット向きの食べ方も紹介!
【管理栄養士監修】いくらのカロリー・糖質量を知っていますか?今回は、いくらのカロリー・糖質量を〈筋子・たらこ〉や〈いくら丼・いくら軍艦・いくらおにぎり〉別に比較しながら紹介します。いくらのダイエット向きのヘルシーな食べ方・注意点も紹介するので、参考にしてくださいね。
目次
いくらのカロリー・糖質量は?
いくらのプチプチとした食感、濃厚な味わいは食欲をそそりますよね。その一方、いくらはカロリーが高いため、ダイエットに不向きな食べ物という印象があります。実際にはどうなのでしょうか?早速、正確な数値を元に確かめてみましょう。
いくらのカロリー・糖質を筋子・たらこと比較
100gあたりのカロリー | 糖質 | |
いくら | 272kcal | 0.2g |
筋子 | 282kcal | 0.9g |
たらこ | 140kcal | 0.4g |
※1日の摂取量は成人男性の目安です
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
ポピューラーな魚卵の中から、いくら、筋子、たらこのカロリー・糖質を比較しました。いくらと筋子はどちらも鮭・鱒の卵です。鮭・鱒は一般的には別の魚と認識されがちですが、実は同じ魚で、その違いに関する明確な定義はありません。なので、鮭と鱒の間ではカロリーは変化ありませんが、筋子といくらは若干違います。
・収穫時期
・卵の周りに膜があるか否か
が違いで、筋子には膜があり、収穫時期も早いため未熟な卵になっています。また、上の表からカロリーはいくらよりも若干高いことが分かります。
一方、タラの卵のたらこの場合、カロリーはいくらの半分程度でした。この事から、代表的な魚卵の中でいくらのカロリーは高いことが分かります。また、含まれる糖質はいくら、筋子、たらこのいずれもごく微量で、ほぼゼロに近い数値でした。
竹本友里恵
管理栄養士
いくらには、イワシやサンマなどの青魚よりも高い割合でDHAやEPAが含まれています。これらの不飽和脂肪酸は、体内のコレステロール値を下げる働きがあるため、脂肪燃焼や健康維持にも繋がります。その他にも、ビタミンA・B群・Dの消化・吸収性が高いという長所がありますが、塩分やコレステロール値が高い欠点もあります。天然の鮭が脂肪割合が10%以下に対し、養殖鮭は10%以上もあるので、鮭の切り身を購入する際は天然の物が体にも良いです。
(*いくらとすじこの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
いくら(丼・軍艦・おにぎり)のカロリー・糖質量
カロリー | 糖質 | |
いくら軍艦(1貫) | 63.0kcal | 7.44g |
いくら丼(1食分) | 701kcal | 92.09g |
いくらのおにぎり(1個) | 232kcal | 44.3g |
いくら軍艦は甘エビやウニ軍艦よりも15kcal程度ハイカロリーで、いくらのカロリーが他のネタより若干高めであることがわかります。また、おにぎり、丼、軍艦で大きくカロリー・糖質に差が出ていますが、これは単純にご飯の量の違いです。いくら丼の場合、軍艦11貫分にも匹敵するため、食べる際は注意しましょう。
いくら丼・軍艦などダイエット向きのヘルシーな食べ方は?

ここからは、いくらのカロリーを抑えつつ食べる方法を4つ紹介します。それぞれ効果的な方法ですので、実践してみて下さいね。
①ご飯の量を減らす
白米の量 | カロリー | 糖質 |
250g | 420kcal | 92g |
200g | 336kcal | 73.6g |
150g | 252kcal | 55.2g |
上記の表にある通り、白米のカロリーはいくらと同様にとても高いです。しかしその分、白米の量を減らせば合理的にカロリーをオフすることができます。ちなみに、一番上の250gはいくら丼の平均的な量で、一番下は成人男性のお茶碗によそったご飯の量です。この分量を参考にしながら、ご飯の量を調整しましょう。
(*ご飯のカロリー・糖質について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②白米を酢飯に変える
GI値 | |
白米 | 84 |
酢飯 | 〜55 |
白米のGI値は84で高GI食品に、酢飯のGI値は55以下で低GI食品に分類されています。GI値は高ければ高いほど体内への糖質の吸収が早いことが分かっています。糖質はもともと体の活動エネルギーに変わる栄養素ですが、急激に体内に吸収されるとエネルギー消費が追い付かず体内で脂肪に変わりどんどん蓄積されます。
逆に、吸収されるのを緩やかにできれば、エネルギー消費とのバランスがとりやすくなり、糖質が脂肪に変わりにくくなります。これが酢飯は白米よりもダイエットに向いていると言われる理由です。
③食べ合わせを考える
低GI食材と一緒に食べるのも効果的な方法です。特におすすめなのが食物繊維が豊富な野菜、消化に時間がかかるタンパク質食材をあわせることです。この方法なら、総合的にGI値を下げられますので、結果としてダイエットに繋がります。そういう意味でも、タンパク質も食物繊維も豊富に含むアボカドはお寿司の具材として実に理にかなっています。
④ご飯を麦米に変える
ご飯の種類を変えるのも1つの方法です。中でもおすすめなのが麦ご飯で、麦に豊富に含まれている食物繊維がカロリーの体内吸収を抑制してくれます。ご飯の量を減らしたくない時には麦ご飯を試してください。
(*麦ご飯のカロリー・糖質について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
いくらを食べる際の注意点

いくらを食べる際にはカロリー以外にも注意点があります。知らずに食べ過ぎると健康問題にも発展しかねませんので要注意です。
コレステロール
一般的ないくら丼(1杯)には約100gのイクラが使用されていて、含まれるコレステロールは約480gmにも上ります。この数値は男性1日分の平均摂取量(300gm)を大きく上回っています。
コレステロール自体は細胞膜の構成要素として必要な栄養素です。しかし、摂りすぎると動脈硬化、心疾患、脳こうそくなどの原因になりますので、食べすぎには注意が必要です。
塩分の取りすぎ
いくら100gに含まれる塩分(ナトリウム)の量は約910mgで、これは成人男性に必要な1日分の塩分量(600mg)の1.5倍にもなります。塩分を摂り過ぎた体は、むくみ、高j血圧、ガンなどの生活習慣病のリスクを抱えることになりますので要注意です。塩分の過剰摂取を避けるためには、いくらの分量を減らす方法がおすすめです。(※2)
竹本友里恵
管理栄養士
いくらは少しの衝撃で潰れてしまう繊細な食材ですが、冷凍することが可能です。秋が旬のいくらは冷凍で3ヶ月保存ができるので、正月ごろまで使用できます。冷凍方法も難しくなく、タッパーなどにサランラップを敷いて、いくらの間にラップを挟むように敷き詰めるだけで冷凍保存ができます。いくらを少量乗せるだけで料理が華やかになるので、冷凍保存ができるは嬉しいですね。
(*いくらの食べ過ぎについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
いくらをカロリーオフして食べよう
いくらはとても美味しい食べ物ですが、カロリー、コレステロール、塩分(ナトリウム)を多く含むため、健康的な食べ物とは言えません。いくらを食べるなら、食べる量に注意する、ご飯を減らす、低GI食品と一緒にいただくなど、工夫した上で堪能しましょう。