ピーマンの栄養素と効能は?生と加熱で変わる?吸収率を高める調理法も紹介!
【管理栄養士監修】ピーマンの栄養がないと言われますが本当でしょうか?今回は、ピーマンの栄養素と効能や、生・加熱など調理法によって栄養が流出することはあるか、などについて紹介します。ピーマンの栄養がわた・種にあるかどうかも紹介するので参考にしてみてください。
目次
β-カロテンは体内に入ると必要な分だけがビタミンAとなり、そのほかは活性酸素を除去してくれる働きがあります。β-カロテンの抗酸化作用により免疫力が上がり、病気にかかりにくくなる効果が期待されます。(※3)
③ビタミンE
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
0.8mg | 6.5mg | 12% |
ピーマンには、アボカドの1/4ほどのビタミンEが含まれています。ビタミンEにも抗酸化作用があり、LDLコレステロールによって起きる動脈硬化や、生活習慣病などを予防する効果が期待できます。ほかにも赤血球が壊れるのを防ぐ効能もあり、血管を健康に保ってくれます。(※4)
④ピラジン
ピラジンはピーマンが持つ香りに含まれる成分で、トマトやキュウリなどにも含まれています。ピラジンには気分をリラックスさせる効能があり、気分を落ち着かせてくれる効果が期待できます。また、血流が良くなり、血栓をできにくくしてくれる働きもあります。
⑤クエルシトリン
ピーマンに含まれるクエルシトリンという栄養素は、渋みの原因となっている成分です。この成分はただ渋みを感じるだけでなく、血圧の上昇を防いでくれたり抗うつなどの効果が期待できます。
⑥食物繊維
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
2.3g | 20g | 12% |
ピーマンに含まれる食物繊維は、便の量を増やして便通を良くしてくれる効能が期待できます。このほかにも、糖尿病や太りすぎなどの生活習慣病のリスクを軽減する働きもあるとされています。(※5)
住吉彩
管理栄養士
栄養豊富なピーマンですが、切り方を変えるだけでも味や栄養素の流出量が変わります。ピーマンの繊維は縦に入っているので、輪切りなど繊維を断つことによって食感は柔らかくなりますが、苦味が増し栄養素がより抜けやすくなります。逆に繊維に沿って切ることで、苦味や栄養素のを抑えて食感を楽しむことが出来ます。料理にに合わせて切り方を変えてみるのも面白いですね!
ピーマンの栄養は種・わたにもある?
ピーマンを調理する際、種やわたを取り除く人も多いでしょう。捨ててしまう人が多い種やわたにも栄養が含まれているかどうかを紹介します。
ピーマンの種・わたにも栄養はある
ピーマンの実にはさまざまな栄養素が含まれていますが、種とわたにも栄養が含まれています。これらにはカリウムが豊富に含まれており、体内のナトリウム量を調節してくれる効能があります。摂り過ぎた塩分を排出してくれるので、塩辛い料理が好きな方にはぴったりの栄養素です。
また、カリウムはむくみ解消にも効果があります。ナトリウムを摂り過ぎると、塩分濃度を調節するために余分に水分を溜め込むことになります。この水分がむくみの原因となるので、ナトリウム量が調節されればむくみも解消されていくでしょう。(※6)
(*ピーマンの種やわたの栄養価・食べ方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)