胡椒の栄養価と効能は?健康効果あり?取りすぎるデメリット・副作用も紹介!

【管理栄養士監修】胡椒に含まれる栄養素を知っていますか?今回は、胡椒の栄養成分や〈殺菌・発汗作用〉など健康への効果・効能にくわえ、〈塩分過多・アレルギー〉など取りすぎるデメリット・副作用など懸念点も紹介します。使い方も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

(このページにはPRリンクが含まれています)
専門家監修 |管理栄養士・栄養士 竹本友里恵
Twitter
管理栄養士の国家資格を取得後、病院に勤務し献立作成や調理に携わる。現在はエンジニアとして働きながら、栄養サポートや栄養系メディアの記事監修など行っています。...
Twitter
管理栄養士の国家資格を取得後、病院に勤務し献立作成や調理に携わる。現在はエンジニアとして働きながら、栄養サポートや栄養系メディアの記事監修など行っています。最近はスポーツ栄養にも興味あり。趣味はフラワーゼリーなどのお菓子作りや写真です。幼少期から高校まで過度な野菜嫌いと偏食だった経験があり、食事によって身体の調子が良くなる事を体感したことから管理栄養士を目指す。正しい知識を学び、楽しい人生を送りましょう!よろしくお願いします。

目次

  1. 胡椒はどんな調味料?
  2. 胡椒は昔に漢方として使われていた
  3. 胡椒の種類・特徴や使い分けは?
  4. ①黒胡椒(ブラックペッパー)
  5. ②白胡椒(ホワイトペッパー)
  6. ③青胡椒(グリーンペッパー)
  7. ④赤胡椒(ピンクペッパー)
  8. 胡椒の栄養価・効能は?健康効果あり?
  9. ①発汗作用・血行の改善
  10. ②殺菌作用
  11. ③消化機能の向上
  12. ④ダイエット・美容効果
  13. ⑤ストレス緩和作用
  14. 胡椒の使い方のポイントは?
  15. ①料理で胡椒の種類を使い分ける
  16. ②用途によって挽き方を変える
  17. ③使うタイミングを2回に分ける
  18. 胡椒を取りすぎると体に悪い?デメリット・副作用を解説!
  19. ①下痢・腹痛を起こすことがある
  20. ②胡椒で塩分過多になる心配はない
  21. ③胡椒製品にアレルギー物質が使われていることも
  22. 胡椒の保存方法・期間
  23. 胡椒の状態別の保存期間・賞味期限
  24. 胡椒の保存方法
  25. 胡椒は栄養豊富な食材

胡椒はどんな調味料?

胡椒(こしょう)は、食材の下味付けや味を整えるのに活躍してくれる万能調味料です。様々な料理との相性が良く、日々の食事に欠かせないものですが、胡椒について詳しいことはあまり知られていません。今回は、胡椒の歴史や種類、栄養成分など、詳しく見ていきましょう。

胡椒は昔に漢方として使われていた

胡椒の起源は古く、紀元前後からインドや周辺の交易品として盛んに取引がされており、その頃から漢方や香辛料としても使用されていました。交易の規模が大きくなり、やがてヨーロッパにまで胡椒が伝わることとなりますが、肉食文化のため需要が高まり、高額で取引されるだけでなく、貨幣代わりに使用されるまでになりました。

日本に伝わったのは奈良時代で、中国より漢方として持ち込まれ、広く使われるようになりましたが、平安時代にはすでに調味料としても使用されていたようです。現在は、インドだけでなく東南アジアを中心に栽培されており、世界中の家庭料理に使われています。

胡椒の種類・特徴や使い分けは?

胡椒と聞いてほとんどの方が黒い粒を思い浮かべるでしょうが、それは黒胡椒と呼ばれる胡椒の種類のひとつにすぎません。他に白胡椒、青胡椒、赤胡椒がありますが、すべて同じ品種で、収穫後の処理方法によって名前が変わります。料理での使い方や相性の良いメニューも変わってくるので、一つずつ特徴を見ていきましょう。

竹本友里恵

管理栄養士

胡椒は、シナモン・ナツメグ・クローブとともに世界4大スパイスに数えられ、世界中で様々な料理に広く用いられています。その中でも胡椒を乾燥させていない生胡椒は、普通の乾燥胡椒とは違って噛むとピリリと爽やかな刺激が味わえます。火を通さず食べる直前にふりかけるのがおすすめの食べ方です。生コショウは通常のコショウよりも多く食べられるため、成分を逃がさず、健康効果も倍増する香辛料です。生スパイスは、ただ辛いだけじゃなくて香りや食感を楽しめるのが特徴で、乾燥させたスパイスと生スパイスの大きな違いは水分量にあり、摘む前のスパイス内の水分を可能な限り保つことで、プチッと柔らかな食感と華やかな香りを実現することができます。日本では生の緑のコショウはなかなか手に入りませんが、塩漬けになっているものは最近出回っているので試してみてください。

①黒胡椒(ブラックペッパー)

一番ポピュラーな黒胡椒は、完熟直前でまだ緑色の胡椒の実を発酵させ、ゆっくりと天日乾燥させて作られたものです。乾燥することにより、緑色の実は私たちもよく知っている黒色に変色します。

胡椒独特の香りや辛みが強く、料理の下味をつけるのに最適とされており、特に牛肉には欠かせないスパイスと言えるでしょう。牛肉だけでなく、肉料理全般やサラダと相性が良いとされています。

②白胡椒(ホワイトペッパー)

白胡椒は黒胡椒に次いで、日本人に馴染みがある胡椒でしょう。完全に赤く熟すまで育てた胡椒の実を、天日乾燥後に水につけて発酵させ、皮をむき乾燥させると白胡椒ができあがります。薬用として使われるのは、主にこの白胡椒のようです。

黒胡椒よりも香り・味ともに優しく、色もつかないので、魚料理や鶏肉など淡泊な食材との相性が良いです。ホワイトソースやポタージュのような色をつけたくない料理のアクセントとしても使われます。

③青胡椒(グリーンペッパー)

青胡椒は黒胡椒と同様、完熟前の緑色の実を収穫しますが、こちらは発酵させずに機械乾燥もしくは塩漬けにしたものを指します。胡椒独特の辛みが少なく、風味も爽やかなので、味付けより見た目の彩りとして用いられます。

肉料理、魚料理のどちらとも相性が良く、フランス料理やタイ料理のトッピングとして広く使用されているようです。フレッシュな香りをいかして、スープやサラダのアクセントとして使われることもあります。

④赤胡椒(ピンクペッパー)

赤胡椒は完熟するまで待った胡椒の実を、茹でて塩で漬けたものです。味・香りともマイルドなのでどんな料理にもよく合い、青胡椒と同様に、味付けではなく彩りとして使われます。

赤胡椒は、胡椒の実だけでなく、ナナカマドの実、コショウボクの実の2つも含まれていますが、現在はコショウボクの実を赤胡椒としていることが多いようです。厳密には胡椒の実ではないですが、古くから3種類とも区別なく赤胡椒と呼ばれてきたため、その呼び名のまま定着したとされています。

胡椒の栄養価・効能は?健康効果あり?

漢方薬として使われてきた胡椒には、ピペリンと呼ばれる栄養成分が含まれています。あまり聞きなじみのない栄養素ですが、多くの効能があり、様々な健康効果をもたらしてくれます。

関連する記事