さつまいもの皮は栄養豊富!変色の見分け方や皮ごと使えるレシピなど紹介!
【管理栄養士監修】さつまいもの皮は食べますか?実は、栄養が豊富でさまざまな健康効果が見込めます。今回は、さつまいもの皮ごと食べるメリットや、皮で賞味期限・状態を見分ける方法を紹介します。皮ごと使えるレシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
さつまいもは皮ごと食べる?メリットは?

さつまいもを食べる時、皮を剥く人と剥かない人とがいます。さつまいもを皮ごとたべることは、何かメリットがあるのでしょうか?
①栄養が豊富
芋にも食物繊維などの栄養が含まれていますが、皮にもしっかり栄養が含まれています。少し食べにくいと感じるかもしれませんが、さつまいもの栄養を漏れなくせっしゅしたいなら、皮ごと食べることをおすすめします。
竹本友里恵
管理栄養士
サツマイモの皮に多く含まれる栄養素には、アントシアニンとクロロゲン酸があります。どちらもポリフェノールの一種で、抗酸化作用の働きで、動脈硬化や脳梗塞などの生活習慣病の予防に効果があると言われています。また、サツマイモを切ったときに断面に染み出してくる白い液体のヤラピンは皮付近に多く含まれており、腸の蠕動運動を活発にして、消化を助ける働きがります。サツマイモの皮には多くの栄養素が含まれているため、積極的に食べるのが望ましいです。
(*さつまいもの栄養価・効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②おならが出にくくなる
焼き芋などを食べるとおならが出やすい人は、皮ごといただきましょう。さつまいもの皮に含まれているヤラピンはデンプンの消化を助ける働きを持っているので、腸の中にガスがたまりにくくなります。
さつまいもの皮でわかる賞味期限・状態の見分け方

さつまいもの皮をチェックすれば、賞味期限やどういった状態であるかが分かります。以下で見分け方を紹介しているので、順番に見ていきましょう。
①皮の一部が変色している場合
さつまいもの皮は紫色ですが、一部だけが変色してしまうことがあります。さつまいもが緑色に変色するのは、クロロゲン酸が原因です。クロロゲン酸はアルカリ性に反応する特徴があるので、重曹などアルカリ性のものに触れることで緑色に変色します。クロロゲン酸はポリフェノールの一種なので、食べても問題はありません。
また、黒っぽく変色するのは酵素であるポリフェノールオキシターゼが原因です。これが酸化して褐色になることで黒っぽく見えるだけなので、こちらも食べても問題はありません。
しかし、緑や黒に変色しているだけでなく、ぬめりがあったり酸っぱい臭いがするなど、異変を感じた場合は腐っている場合があるので食べるのはやめておきましょう。
(*さつまいもが変色する原因について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②皮に黒い点・塊が付着している場合
さつまいもの皮に、黒い点や塊が付いている場合があります。この正体はヤラピンで、収穫の際に切り口から染み出したものが皮に付着し、固まっているだけです。ヤラピンはデンプンの消化を助ける効果があるので外はありませんが、固まるときに砂やゴミが付着している可能性があります。皮ごとさつまいもをいただく時は、この塊は取ったほうが良いでしょう。
(*さつまいもの皮や中身が黒い原因について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
③皮にカビが生えている場合
さつまいもの皮にカビが生えている場合は、賞味期限切れで食べられないと考えてしまいますが、カビを落とし、その周りを大きめのカットすれば食べられます。ただしこれは白いふわふわしたカビの場合なので、黒いカビが生えている場合は食べるのはやめましょう。また、白いカビの場合でもおかしな臭いがしないか、べとべとしないかなど異常の有無を確認しておくことが重要です。
(*さつまいものカビの見分け方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
④皮がしわしわで柔らかい
さつまいも皮がしわしわになり、柔らかくなってしまうこともあります。これはさつまいもから水分が抜けただけなので、問題なく食べることができます。ただ、水分が抜けているのであまり美味しくはありません。シワシワになる前に、美味しくいただくのがおすすめです。
さつまいもの皮の下処理

続いて、さつまいもの皮の下処理方法について紹介します。洗い方や剥き方の動画も添付しているので、こちらも併せてチェックしてください。
さつまいもの皮の洗い方
さつまいもは付いている汚れを落とすようにして、しっかり洗いましょう。
1.水に10分程浸けておく
2.表面に付いている土などの汚れを落とす
最初に水に浸けておく事で、さつまいもに付いている汚れを綺麗に落とす事ができます。もし水に浸けておく時間が無い場合は、スポンジやたわしなどを使用して汚れをしっかり落としましょう。この場合、力を入れ過ぎて皮を破かないように注意しましょう。
さつまいもの皮の剥き方
さつまいもの皮は厚く剥きにくいので、ピーラーで皮を剥くのがおすすめです。包丁で皮を剥く場合には、以下の方法で剥いてみましょう。
1.さつまいもを3cm程の輪切りにする
2.皮を厚めに剥いていく
さつまいもの皮付近は少し食べにくいので、皮は厚めに剥くのがおすすめです。ピーラーで皮を剥く場合にも、力を入れて厚めに剥くようにするのがおすすめです。
竹本友里恵
管理栄養士
サツマイモに多く含まれるビタミンCは、通常加熱に弱いですがデンプンに保護されてるため分解されずにい摂取することができます。貴重な栄養素であるヤラピンも熱に強いので、調理の幅も広がります。サツマイモの栄養を逃さず摂取する方法は、皮を剥かず、カット後の水にさらす時間を10分以内にし、水で茹でる調理法を避けることです。正しい方法で、サツマイモの栄養を摂取できるように調理を心がけましょう。
さつまいもの皮ごと使える料理レシピ
続いて、さつまいもの皮ごと使える料理レシピを紹介します。皮は食べにくいからいつも捨てていた人も、ぜひチェックしてみてください。
①丸ごとスイートポテト
通常のスイートポテトでは皮は使用しませんが、こちらのレシピでは皮ごとスイートポテトを愉しめます。皮が容器代わりになっているので、見た目も可愛い仕上がりになっています。
②さつまいものスープ
さつまいもを皮ごと使用して、美味しいスープを愉しめます。じゃがいものポタージュとは違った味わいとなっているので、甘みの効いたスープを味わってみたいときはこちらを試してみてはいかがでしょうか?
③さつまいもの甘露煮
甘いおかずが好きな人には、こちらのさつまいもの甘露煮がおすすめです。ただ甘いだけではなく、レモン汁も使用しているので酸味が良いアクセントとなっています。鍋に残っている汁も、お皿に一緒に盛り付けるのがおすすめです。
④さつまいものドライカレー
さつまいもの皮は、カレーの具材にも活用できます。さつま芋の皮を使用すると食物繊維を多く摂取できますし、食感をプラスしたい時にもおすすめです。
⑤皮ごとさつまいものプリン
皮ごとさつまいもを使用して、デザートを作る事もできます。皮も使用するので、フードプロセッサーで十分に攪拌しましょう。さつま芋の皮が赤いので、目でも舌でも愉しめるデザートとして愉しめます。
さつまいもは皮ごと食べよう
さつまいもの皮は捨てていた方もいるかもしれませんが、栄養もしっかり含まれているので一緒に食べるのがおすすめです。色々なレシピを活用して、皮ごとのさつまいもを美味しく頂いてみてください。