行者ニンニクの栄養成分と効果・効能は?食べ過ぎの副作用・注意点なども紹介!
【管理栄養士監修】行者ニンニクに含まれる栄養素を知っていますか?今回は、行者ニンニクの栄養成分をニンニクと比較し、効果・効能の他に、成分を逃さない食べ方も紹介します。行者ニンニクを食べる際の注意点や、活用レシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
- 行者ニンニクはどんな野菜?「行者」とは?
- 「行者ニンニク」の名前の由来
- 行者ニンニクの旬や選び方
- 行者ニンニクの味わい・香り
- 行者ニンニクの栄養と効果・効能は?【ニンニクと比較】
- ①β-カロテン
- ②ビタミンK
- ③アリイン
- ④ビタミンC
- 行者ニンニクの栄養成分を効率よく摂れる食べ方は?
- ①生で食べる
- ②植物油と一緒にとる
- ③ビタミンB1を多く含む食材を一緒に食べる
- 行者ニンニクを食べる際の注意点・副作用はある?
- 行者ニンニクは食べ過ぎると腹痛・下痢になることがある
- 行者ニンニクの栄養がとれるレシピのおすすめ
- ①行者ニンニクの醤油漬け
- ②行者ニンニクの天ぷら
- ③行者ニンニクの豚肉巻き
- 行者ニンニクの保存方法・期間は?
- ①行者ニンニクを冷蔵保存する場合
- ②行者ニンニクを冷凍保存する場合
- 行者ニンニクは栄養豊富な食材
行者ニンニク | ニンニク | |
含有量(100g) | 320μg | 0μg |
1日の摂取量の目安 | 150μg | 150μg |
1日の摂取量に占める割合 | 213% | 0% |
行者ニンニクにはビタミンKも豊富で、100gあたりの量が320μgもあり、これは1日に推奨される摂取量の2倍以上あります。一方、ニンニクに含まれるビタミンKはほとんどありません。ビタミンKには血液を凝固させたり、骨の形成を促す効果があります。(※3)
③アリイン
アリインはアミノ酸の一種で、玉ねぎやニンニクに含まれ、独特な臭いの元になる物質です。アリインはそのままならば無臭ですが、細胞が潰れることによってアリシンになり、これが強烈なニンニク臭になります。行者ニンニクは、ニンニクよりも多くのアリインを含みます。
アリシンは血液中の血糖値、LDLコレステロール値の上昇を抑える効能があり、また血液の流れを良くする効果もあるため動脈硬化の予防や生活習慣病の改善に繋がると言えるでしょう。他にも免疫力を向上させる効果や、抗菌効果から食中毒の予防にも期待が持てます。
④ビタミンC
行者ニンニク | ニンニク | |
含有量(100g) | 59mg | 12mg |
1日の摂取量の目安 | 100mg | 100mg |
1日の摂取量に占める割合 | 59% | 1% |
行者ニンニクの中に含まれるビタミンCは、ニンニクの5倍、大根の4倍、シソの2倍の量になります。ビタミンCの効能は免疫力の向上、風邪の予防などです。また、ビタミンCはコラーゲンの生成に欠かせない栄養素で、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。(※4)
(*にんにくの栄養素と効能について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
行者ニンニクの栄養成分を効率よく摂れる食べ方は?
行者ニンニクにはβカロチンやアリシンなど、体に良い効果・効能のある成分が栄養豊富に含まれていることがわかりました。そこでそれらの成分を効率よく摂取できる食べ方について紹介します。
①生で食べる
アリシンは熱に弱く、水に溶け出しやすい特徴があります。また、水溶性ビタミンであるビタミンCも水にさらすことで栄養成分が逃げてしまいます。これらの栄養素を充分に摂取するには、行者ニンニクを生で食べるのが一番効率的で、軽く洗って切り味噌につけて食べたり、醤油漬けにして食べるのがおすすめです。
②植物油と一緒にとる
βカロチンやビタミンKといった栄養素は脂溶性ビタミンであるため、油と一緒に取ることによって吸収率が高まります。油で揚げたり、卵焼きに入れたり、ドレッシングをかけて食べる方法がおすすめです。(※5)
③ビタミンB1を多く含む食材を一緒に食べる
アリシンはビタミンB1を多く含む食材と一緒に摂取することで、ビタミンB1の働きを持続させたり、吸収率を高めます。そのため、ビタミンB1の疲労回復や滋養強壮などの効果をより享受するできます。ビタミンB1を多く含む食材は下記の通りです。
・豚肉
・うなぎ
・大豆
豚肉と行者ニンニクを炒め物にしたり、ニンニクとニラの代わりに豚ひき肉と混ぜて餃子の中身にするなどの食べ方がおすすめです。ただしアリシンは熱に弱いので、長時間炒めず最後に入れてさっと炒めてください。(※6)