牡蠣にあたる確率・原因は?症状別の対処法や予防・対策の仕方も紹介!
【管理栄養士監修】牡蠣であたるのはなぜか知っていますか?今回は、牡蠣であたる原因や、症状は何時間後に出るかに加えて、あたりやすい時期や、確率についても紹介します。牡蠣にあたった場合の対処法や、予防・対策なども紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
- 牡蠣にあたるのはなぜ?原因は?
- 牡蠣にあたる原因は4種類ある
- 牡蠣を食べてから症状が出るのは何時間後?何日後?
- ①食後30分後に症状が出た場合
- ②食後1~2時間後に症状が出た場合
- ③数時間後〜2日までに症状が出た場合
- 牡蠣にあたる確率は?あたりやすい時期は?
- 牡蠣を食べてあたる確率は明確ではないが、、、
- 牡蠣のあたりやすい時期は12~1月
- 牡蠣は一度あたるとあたりやすくなる?
- 牡蠣は一度あたったら2回目以降もあたりやすくなる訳ではない
- 牡蠣にあたった場合の対処法は?
- ノロウイルスの場合は1~3日安静にして様子を見る
- ノロウイルスは他の人にうつることがあるので要注意
- 牡蠣にあたらない対策・予防方法は?
- ①生食用の牡蠣を選ぶ
- ②しっかりと加熱する
- ③産地で食べる牡蠣を選ぶ
- ④寒い時期に食べるのを避ける
- ⑤あたらないように養殖された牡蠣を食べる
- ⑥牡蠣の殻に口をつけない
- 牡蠣を食べ方には注意しよう
牡蠣を食べてあたる確率は明確ではないが、、、
できる限り牡蠣を食べてあたることを避けたいところですが、残念ながら牡蠣のあたる確率ははっきりと判明していません。牡蠣が食中毒を引き起こす細菌や貝毒などを持っているかを見た目で判断することはできず、牡蠣自体は安全でも店舗等の周辺の衛生環境により二次感染する可能性もあります。
また、体調不良などで免疫力が低下している関係で食中毒を引き起こす場合もあるでしょう。牡蠣にあたると言っても様々な要因により引き起こされるため、確実に防ぐことは難しいです。ただし「厚生労働省」の「ノロウイルスに関するQ&A」には食中毒発生状況が以下のように報告されています。
厚生労働省では平成9年からノロウイルスによる食中毒については、小型球形ウイルス食中毒として集計してきましたが、最近の学会等の動向を踏まえ、平成15年8月29日に食品衛生法施行規則を改正し、現在はノロウイルス食中毒として統一し、集計しています。
令和3年の食中毒発生状況によると、ノロウイルスによる食中毒は、事件数では、総事件数717件のうち72件(10.0%)、患者数では総患者数11,080名のうち4,733名(42.7%)となっています。
こちらを考慮すると、ノロウイルスによる食中毒は一年を通して5000人ほどであり、牡蠣以外の場合も含んでいることを考慮すると、確率的には1~2%未満と考えられるでしょう。体調・個体差があるのは前提で、過剰な心配は不要だと考えられます。
牡蠣のあたりやすい時期は12~1月
牡蠣のあたりやすい時期は12~1月と言われています。これは牡蠣の旬の時期であることが関係しており、冬の時期になると牡蠣の流通量が増加するからです。冬の時期以外にも食中毒にならないとは言えないので、牡蠣を食べる際は常に注意する必要があるでしょう。
牡蠣は一度あたるとあたりやすくなる?
牡蠣は一度あたるとあたりやすくなると耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか。今回は、一度あたるとあたりやすくなるのかについて解説するので参考にしてください。
牡蠣は一度あたったら2回目以降もあたりやすくなる訳ではない
牡蠣は一度あたったからといって次回以降もあたりやすくなるわけではありません。ウイルスや細菌、貝毒による食中毒の場合は、食べた牡蠣にそれらが含まれていることが理由で発症するため、細菌等をもっていない牡蠣を食べた場合にあたることは一切ありません。
ただし、牡蠣アレルギーの場合は牡蠣を食べることによって確実に発症することから、一度発症した場合は次回以降も発症する可能性が非常に高いため注意してください。
牡蠣にあたった場合の対処法は?
どれだけ牡蠣にあたらないように注意していてもあたってしまうことはあるでしょう。あたった場合に適切な対処をすることで重症化を防ぎ、早く回復することがきます。今回は、牡蠣にあたった際の適切な対処法を説明するので参考にしてください。
ノロウイルスの場合は1~3日安静にして様子を見る
牡蠣の食中毒の主な原因はノロウイルスです。ノロウイルスには有効な抗ウイルス薬がないため対処療法が必要になります。基本は2~3日程度で回復するため安静にして様子を見るようにしてください。
なお、吐き気や下痢が主な症状なので脱水症状を引き起こす可能性があります。症状が少し落ち着いて水分補給できるようになったら、適度な水分を摂って脱水症状になることを防ぎましょう。あまりにも脱水症状が酷い場合には、病院で点滴などの治療が必要となるため慎重に判断してください。
ノロウイルスは他の人にうつることがあるので要注意
ノロウイルスは非常に感染力が強い細菌のため周囲の人にうつしてしまう可能性があります。ノロウイルスを他の人にうつさないためにも、以下の対策を取りましょう。
・手洗いやうがいを徹底する
・消毒や洗浄を入念に行う
・空気の換気を行う
・感染者の使用したものを共有しない
・感染者とできる限り接触を避ける
ノロウイルスは人の体内で増殖するため、感染後に適切な対応を行わないと周囲の人にも感染し、被害が大きくなる可能性があるので、周囲の人に広げないように注意することが重要です。腸炎ビブリオに感染した際も同様の対処を心がけましょう。
小林花菜
管理栄養士
ノロウイルスの消毒はアルコールはあまりきかないと言われています。塩素系漂白剤などがウイルスの失活化に有効と言われています。また布巾などは煮沸消毒するといいでしょう。