しじみの栄養素と効能は?オルニチンで二日酔い防止?栄養価を上げる方法も紹介!
【管理栄養士監修】しじみに含まれる栄養素を知っていますか?今回は、〈オルニチン・鉄分〉等のしじみの栄養成分による〈二日酔い・貧血予防〉など効能に加え、〈冷凍・乾燥〉で栄養価を上げる方法も紹介します。栄養が取れるレシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
しじみにはタウリンというアミノ酸も含まれています。タウリンは多くの栄養ドリンクにも含まれている疲労回復効果を持つ成分で、肝臓の細胞が回復するのを補助します。そのほかにも血圧や血糖値・コレステロール値を低下させる効果があり、生活習慣病予防に役立ちます。(※4)
⑤ビタミンB12
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
2.4μg | 2.4μg | 100% |
ビタミンB12はヘモグロビンの生成を助ける働きを持つほか、神経系統の正常な働きをサポートしているビタミンです。ビタミンB12には造血作用や精神の安定などの効果があるため、摂取量が不足すると貧血や認知機能低下などが引き起こされる場合があります。
しじみ100gには1日の摂取目安量を大幅に上回る量のビタミンB12が含まれており、ビタミンB12の補給にはおすすめの食材です。なお、ビタミンB12は多く摂取しても過剰な分は尿などから排出されるため心配ありません。(※5)
⑥葉酸
含有量(100g) | 1日の摂取量の目安 | 1日の摂取量に占める割合 |
17μg | 240μg | 7% |
しじみには妊娠中の方が積極的に摂取すべき栄養素である葉酸が、100gあたり17μg含まれています。妊娠中は葉酸を十分に摂取することで、胎児の先天異常として知られる神経管閉鎖障害のリスクを軽減することが可能です。ただし、葉酸は血液やタンパク質の生成に関与しているおり、妊娠中以外でも生命を維持する上で欠かせません。
しじみ100gには1日の摂取量目安の7%にあたる量の葉酸が含まれています。妊娠中の方もそうではない方も、他の食材と組み合わせながら必要な量を摂取するのがおすすめです。(※6)
竹本友里恵
管理栄養士
しじみとあさりの違いはサイズ・味・栄養素です。あさりは直径が約3〜4cmでしじみは約2cm程度。味はあさりが少し苦味があるのに対し、しじみは少し癖があり濃厚な味わいです。どちらも栄養価のが高く、アミノ酸・ミネラル・タウリン・鉄分が豊富に含まれています。しじみ に含まれている栄養素で有名なオルニチンは肝臓の働きを促進し、二日酔いに効果があります。あさりにはオルニチンが含まれていませんが、糖質やコレステロールが少なく血中のコレステロール値を下げるタウリンを含みます。栄養価や効果の違いを意識して食べ分けましょう。
(*あさりの栄養価や効能について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)
しじみの栄養価が上がる方法は?冷凍?
肝臓に良く栄養も豊富なしじみを食べるのであれば、栄養価を上げられる方法を試してみるのもおすすめです。ここでは、すぐに実践しやすいしじみの栄養価を上げる方法を解説します。
竹本友里恵
管理栄養士
しじみには肝臓の代謝に役立つ”オルニチン”や旨み成分である”コハク酸”、鉄分が豊富に含まれています。基本的に人のプラスに働きますが、摂取する人が肝臓に疾患がある場合は注意が必要です。その要因はしじみ に多く含まれる鉄分です。肝臓病の多くは、体内の鉄分含有量が多くなる傾向があり、通常の状態でも鉄分過多です。その状態で鉄分が豊富なしじみを摂取すると、病状を悪化させる原因になります。摂取する際に鉄分の吸収を阻害するタンニンを含む紅茶や緑茶を飲むようにしたり、逆に鉄分の吸収を促進するビタミン類は避けるようにしましょう。
①冷凍する
冷凍したしじみは、通常のしじみと比較してオルニチンの量が8倍まで増えます。さらに、冷凍するとしじみのうまみ成分であるグルタミン酸やアラニンも増加することから、栄養価を上げるだけでなくおいしさも手に入れることが可能です。なお、すでに冷凍状態で販売されているしじみを利用すれば、忙しい時の栄養補給にもぴったりでしょう。
(*しじみを冷凍保存するメリットについて詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。)
②乾燥させる
しじみは太陽のもとで天日干しすることによって、オルニチンやビタミンB群・ビタミンA・鉄分・亜鉛などの栄養価が上がると言われています。さらに水分が蒸発して容量が小さくなるため、生の状態よりも多くの量を食べやすいのも利点です。
さらに、グルタミン酸やコハク酸といった旨味成分も凝縮するため、乾燥することで味の質を上げることもできます。乾燥した状態で売られているしじみであれば、手間なく普段の生活に取り入れることができるでしょう。